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The ABC of 2NL, part 3: Taking a ride to Valuetown.

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バリュータウンへ行こう

ベット/レイズするのには2つの理由があります。

  1. 自分が勝っているハンドを持っている時にバリューを取る。これがバリューベットで、負けているハンドにコールしてもらうことを期待し、ショウダウン時により大きいポットにするのが目的。
  2. 自分より強いハンドにフォールドしてもらう。これがブラフで、フォールドエクイティに基づいたもの。ブラフにはコールしてもらいたくない。ショウダウンせずにポットを勝ち取るのが目的。

 

ポーカーの記事を書く人の中には、「自分が勝っているかを見る」確認ベットについて話す人もいます。しかし、情報を得るというのはベットの副次効果のひとつで、目的ではありません。

 

ベット≠次のカードを引かせないため

2NLでは、CBをのぞき、めったにブラフをすべきではありません。時にはAハイでCBを打つでしょうが、実際にそれが相手よりいいハンドならば、バリューとブラフの両方を兼ねています。

Aハイで小さいポットを勝ち取ることはいいことです。しかし、リアルマネーポーカーでは、強いハンドを持っている時にバリューが引き出せるものです。2NLでは、強いハンドでバリューベットすることが利益できです。というのも、相手がかなり弱いハンドや弱いドローでコールするからです。

初心者はよく、「相手にフラッシュを引かせたくなかったからオーバーペアでフロップで突っ込んだよ」というようなことをいいます。このような考えは、ポーカーで勝つための基本的な部分を誤解しています。もしあなたがTPTKやオーバーペアを持っているなら、ドローにコールされるのは歓迎すべきです。なぜならそのコールはバリューをもたらしてくれているからです。

結局のところ、ドローというのは次の1枚で完成する確率は20%でしかなく、5回に4回は、あなたのハンドにバリューをもたらしているだけなのです。正確なバリューベットのサイジングについてはマスターすることは大変ですが…(このJWK24のブログが参考になるかもしれません)。

 

意味のないレイズ

他にもありがちなミスとして、フロップでトップペアができていてベットされた場合があります。ヒーローはレイズすると、相手はフォールド(追加のバリューを取れない)かリレイズ(相手は2ペア以上を持っている可能性が高い)になってしまいます。ワンペアでレイズをするというのは大抵の場合ミスで、負けているハンドにしかプレイを続行してもらえないことになります。

もし自分がTPTKを持っている時に相手がベットしてきたら、それをコールすることでバリューを引き出すことができます。なぜなら、相手は後のストリートでベットを続け、ポットにお金を注ぎこむからです。

ショウダウンバリューがあるハンドでベットやレイズをするときには自分より弱いハンドにコールしてもらえるかどうかを考えましょう。これがバリューベットです。もし自分より弱いハンドがコールしてくれないのなら、それは単に自分のハンドをブラフに変えてしまって、バリューを取り逃しているだけになってしまいます。

 

バリュータウン観光案内

さて、それではバリュータウンへ向かいましょう。

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バリュータウンは、勝ち組ポーカープレイヤーにはよく知られた、眺めのいい観光地です。この小さい町は3つのストリートがつながっており、それを専門家は以下のように呼んでいます。

 

 

  • フロップ(はっきりした目的地がない裏通り)
  • ターン(ルートを選択するのに重要な通り)
  • リバー(進んだらもう戻れない大通り)

 

 

このストリートの終点には魔法のアイテムが置いてあります。トランプをお金に変えてくれる装置です。ショウダウンと呼ばれるこの装置は、熟練のオペレーターだけが動かすことができます。バリュータウンに初めて来た客は、ショウダウン装置のことを素晴らしいものと思います。

しかし、この終点まで来た多くの旅行者はかなりがっかりすることでしょう。なぜならショウダウン装置は彼らのトランプを拒否し、ゴミ箱に捨ててしまうからです。

もしあなたがバリュータウンを訪れたら、バスの乗客となってお金を払うより、運転手になって乗客からお金を集める方に回ったほうがいいでしょう。スタンダードなプリフロップレイズを適切なスターティングハンドで行えば、あなたは乗客を探すバスの運転手になることができます。

そうしたらこう言いましょう。「バリュータウンに行く方は2枚のハンドを持ってお乗りください!最初の通りに行くにはたった6セントですよ!」乗客が6セントを支払ってフロップを見たら、彼らはその先のターンやリバーを想像するでしょう。

もし乗客が自分のハンドをショウダウン装置でお金に変えるチャンスがほしいと思ったら、あなたは彼らにその代金を払ってほしいでしょう。3つのストリートに沿って進むに従って、その代金を集めましょう。ショウダウン装置に近づけば近づくほど、料金を値上げしてしまいましょう。

例えばフロップを見るのには6セント、ターンを見るのは10セント、リバーを見るのは25セントの様に。終点に辿り着いてショウダウン装置に手が届きそうになったら、更に値上げしましょう。

料金を45セントに設定して乗客が払ったなら、結局のところ乗客は、6+10+25+45=86セント支払うことになります。もうかなり遠くまで来てしまったので、乗客は大抵の場合、自分のハンドをお金に変えることにトライするために支払うでしょう。ただほとんどの場合そのハンドでは装置は動きません。

ショウダウン装置はそのハンドを拒否し、あなたは乗客から旅の思い出と引き換えに86セントを受け取ることができました。

もし繰り返し乗客を載せれば、彼らがカードを失うたびに、あなたは多くの稼ぎを得ることでしょう。しかし、時には、乗客が悪いカードを持っていると思って快適に運転していても、彼らに驚かされてしまうときだってあるでしょう。彼らはショウダウン装置まで急いでいって欲しいので追加料金を申し出ます。これはつまり、彼らがレイズして主導権を握るということです。

そうなったら、あなたはブレーキを掛けなければなりません。もし乗客が普通より高い値段を払おうとしていたら、彼らは自分のハンドにかなりの自信を持っているということです。そういう時には、あなたはその客をショウダウン装置まで連れて行きたくはないので、バスを止め、旅行をキャンセルすべきです。

もしあなたが乗客の値段交渉に応じてしまったら、バスのキーを与えてしまったようなものです。そしてその時、バリュータウンに連れて行かれる乗客はあなたなのです。

どのストリートであれ、我々がポットにお金を入れることを決断するときには、ショウダウンで勝てる見込みのあるハンドでそうしたいものです。もし我々がバリュータウンのすべてのストリートで値上げをするなら、長期的な利益を出すためには、その半分以上を勝てなければなりません。

つまり、ショウダウンの過半数でベストハンドを持っていなければならず、自分が勝っているか怪しい時には、ポットが大きくなる前に、早い段階のストリートでフォールドすべきです。

 

バリューを得るための基本戦略

たとえ話はそろそろにして、簡単な言葉に直せば、我々の基本戦略は、わたしの一つ前のブログに書いたとおりです。勝っていると思った時には、ショウダウンで大きなポットを取れるように、バリューのためにベットする。しかし、自分が負けていると思う何らかの理由がある場合は、フォールドして損失を最小限に抑える

この考えに従えば、大きいポットを取り、小さいポットを失うことにより、2NLで稼げるようになるでしょう。

以下のグラフを見ればこの戦略のコンセプトがわかると思います。これは私のショウダウンの利益とノンショウダウンの利益(損失)を表したもので、98kハンドに及ぶサンプルです。(記事のPart1で載せたものと同じです)

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私の実収支は+$176で、これはショウダウン時の+$354とノンショウダウン時の-$178を合算したものです(実収支とノンショウダウン収支がほぼ一致しているのは単なる偶然です。私はEVより$60下振れていることを忘れないで下さい)。

私がショウダウンまでポットに残っていた時、青線が変化します。そのハンドで勝ったなら青線が上がり、負けたなら下がります。私はショウダウンまで行った時に、53%勝利しているようです。

そのため全体としては右肩上がりのグラフになっています。特に私は大きなポットの時に勝利しているので、余計にそうなります。私が負けたポットのほとんどは小さいポットで、それは相手がバリューを取り逃し、マージナルなハンドで安くコールさせてくれたからです。

これに対し赤線は、私がショウダウンに行く前に降りた場合に変化します。時に私はプリフロップレイズ、プリフロップ3Bet、フロップCB、ターンのバレルなどにより小さいポットを勝ち取りました。しかし、レイズされ、自分に勝てるチャンスがない場合、フォールドしました。また、赤線は、ブラインドをディフェンスせずに降りたぶんも含まれます。

ハイステークス6maxのプレイヤーは私の赤線を見て笑うかもしれません。これはポーカーの戦術書には「ウィークタイトニット」のグラフとして載せられるような典型だからです。

しかしこれは何の問題もありません。なぜなら、「ウィークタイト」のスタイルがフルリング2NLでは利益的だからです。ここでは、とにかく青線が重要になってくるのです。マイクロステークスのフルリングで赤線が下がりまくるのは、ごくごく当たり前のことなのです。なぜなら、我々はポストフロップでは負けていると思ったら降りるし、プリフロップで(特にブラインドで)タイトにプレイするからです。

もちろん赤線をあげようと思えばそれは可能です。しかしそれには、ルースなスタイルで、ブラフを含んだ高いアグレッションが必要です。このどちらも、マイクロステークスには必要ないものです。今後の記事で、赤線を改善するためのTIPSも書くつもりですが、少なくとも今は重要ではありません。

その上、赤線が上がれば、青線は下がることが多いですし、分散も激しくなります。このシリーズで強調しているのは、バリューベットとショウダウンでの勝利により、比較的分散を少なくしつつ、2NLで勝利することです。もう少し荒っぽく言うなら…もしあなたがコーリングステーション相手に強いハンドをもっているなら、ベット、ベット、ベット!フィッシュをバリュータウンに連れて行き、青線の肥やしにしよう。

ショウダウンでベストハンドを持っているチャンスのために、我々は適切なスターティングハンドでプレイを始めることが必要です。次の記事ではそれを解説する予定です。バリュータウン行きのチケットとして使えるハンドチャートをお待ちください。

 

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元記事 The ABC of 2NL, part 3: Taking a ride to Valuetown.
https://www.pokerschoolonline.com/blogs/ArtySmokesPS/The-ABC-of-2NL-part-3-Taking-a-ride-to-Valuetown