The Art of Bluffing at the Micros: When to do it and Why
マイクロステークスにおけるブラフの技術:いつどんな理由で打つか
マイクロステークスについての戦術書に書かれている最古のルールは、「絶対ブラフするな」です。それなら、何故私は今この記事を書いているのでしょう?そう、我々が知るオンラインポーカーというものは、何年にも渡り変化を続けており、マイクロステークスにおいても現在では、ある種のプレイヤーに対しブラフが利益的であるようになったのです。
ずっと昔は、文字通り全てのプレイヤーが、フォールドすることが不可能でした。それから時がたち、多くのレギュラーは、(特にタイトなレギュラーに対して)フォールドボタンがマイクロステークスにおいてとても重要であるということを発見したのです
しかしポーカーの素晴らしいところは、全てのアジャストにはさらにアジャストできるところです。多くのマイクロステークスのプレイヤーがフォールドしすぎているので、一部の上手いレギュラーは、よりアグレッシブにブラフをしていくことで、このアドバンテージを得るようになったのです。
このブラフの第一のターゲットは、過去の何度も語ってきた、「TAGフィッシュ」タイプのプレイヤーです。典型的なこの種のプレイヤーは、以下の様なスタッツです。
Full Ring: 13/10/2 WTSD 22%
6max: 19/16/2 WTSD 22%
上の数字はVPIP/PFR/TotalAFです。もしこれらの数字に不慣れであれば、私が過去に書いたHUDに関する記事を参照してください。
基本的にこのプレイヤータイプはタイトで、かなりパッシブで、ナッツを持っていなければスタックの大部分を賭けてプレイすることを好みません。特に、WTSD%(went to showdown%)の低さには注目です。
私のデータによると、レギュラーの平均は24%です。こういうプレイヤーは、ターンやリバーにおいてビッグブラフを打つには最適な相手です。どうブラフを活用するかは後ほど例を挙げてみましょう。
しかしながら、まず先にいくつかのことをはっきりさせておきたと思います。もしあなたがマイクロステークスにおいて適切なテーブルセレクションをしているのなら、コーリングステーションである多くの下手なレギュラーの中でプレイをしているわけで、彼らに対してはブラフをしてはいけません。そういう相手のスタッツは以下の様なものです。
Full Ring: 13/10/2 WTSD 27%
6max: 19/16/2 WTSD 27%
ここでもまた、WTSD%が重要なスタッツとなります。このプレイヤータイプは、TAGフィッシュと比べてたった5%多くショウダウンに行くだけですが、これがとても大きな違いとなるのです。全てのセッションで、我々はこのスタッツと関係するターンやリバーでの決断に直面するのです。この種のレギュラーはスモールオーバーペアやトップペア、さらにはミドルペアですら降りたがりません。
それに対し、多くの弱いTAGフィッシュはそれらのハンドを降りることが多いでしょう。5%の差はここから来ています。このような、WTSD%が20%後半のコーリングステーションに対しては、ブラフをしないほうがいいでしょう。WTSD%が20%前半の相手がブラフのターゲットです。
もしあなたが上手くテーブルセレクションができているなら、セミルースパッシブなプレイヤーやフィッシュと対戦すべきでしょう。これらのプレイヤーは全くフォールドしません。彼らのスタッツは以下の様なものです(フルリング・6maxどちらでも)
SLP: 27/8/1 WTSD 29%
Fish: 52/8/1 WTSD 33%
あなたは単に、これらのプレイヤーに対してはビッグブラフで利益をあげようとしなければ良いでしょう。これらのプレイヤーに対してはターンやリバーでブラフは決してしてはいけません。彼らは何かしらの役ができていればコールダウンするし、ペアすらなくてもコールすることもあるので、ブラフは単にウィンレートをドブに捨てるだけです。
それでは、マイクロでブラフをする時は、我々はショウダウンまでついてこれないTAGフィッシュを狙いましょう。いくつかの例を見ていきます。
#1
NL2 Full Ring
Villain is a 13/10/2 TAGfish with a 22% WTSD
Hero raises from UTG with A♥Q♠
Villain calls from the BTN
The flop comes,
6♣6♥7♦
Hero CBets,
Villain calls
The turn comes,
K♣
Hero???
このような状況は何度も経験したでしょう。ここはターンでスケアが落ち、相手はTAGフィッシュなので、古典的なダブルバレルを打つスポットです。
相手はプリフロップでコールをしたので、相手のレンジの多くはセットマインを狙ったペアと、時にはスロープレイをしているA&ブロードウェイやハイペアの場合もあるでしょう。そういうハンドの殆どはフロップでヒットしておらず、ターンでKが出ることも
嫌うでしょう。ここでダブルバレルを打ってコールされた場合も考えてみましょう
The river comes,
2♥
Hero???
ここは、もう1発打っていくかを考えるスポットです。相手はQQ-88のミドルペアのようなハンドで食らいついてるかもしれません。さらには、たとえ相手がターンでキングをヒットさせていたとしても、相手はWTSD22%ということを考えれば、トリプルバレルを打てば降ろせると考えることもできます。
もし彼が66や77を持っていてフロップでナッツを作っていたのでなければ、それ以外の相手のレンジ全てを降ろすことができるチャンスなのです。
#2
NL5 6max
Villain is a 19/16/2 TAGfish with a 22% WTSD, 75% Flop CBet, and a 60% Turn CBet.
Villain raises from UTG
Hero calls from the CO with 8♣8♠
The flop comes,
J♠6♥2♦
Villain CBets
Hero calls
The turn comes 9♠
Villain CBets
Hero???
再び、TAGフィッシュに対してブラフをするか考えられるスポットです。もう一度、自分自身に、こういうスポットで相手は何を持っている可能性有があるかを問いかけてみましょう。
6maxのUTGでレイズしたことから、一般的なレンジとしては22+,AK,AQ,AJ,KQが考えられます。また、スタッツから、ターンで60%のダブルバレルを打ってくる相手であるということがわかります。
しかしながら、このボードとレンジでは、彼がナッツ級のハンドを持っていることは少ないでしょう。ここで自信を持ってダブルバレルを打てるハンドはJJ,99,66,22だけでしょう。
相手がTAGフィッシュなので、ここはレイズをして我々のハンドをブラフに変える良いスポットだと思います。ここでもまだ、我々はここでは相手のタイプと相手のレンジだけを見てプレイしているので、我々の実際のハンドのバリューはそれほど問題ではないのです。
我々は、このボードでは相手が強いハンドを持っている確率は多くなく、また、相手は大きなプレッシャーに対してはたびたびフォールドする、ということを知っているのです。
またここでこのハンドについて言及すべきなのは、私がもしターンでレイズをコールされた場合、リバーのトリプルバレルを高い頻度で打つ計画だということです。このようにブラフ出来る機会を発見した場合、私はリバーを打たずにギブアップすることはあまり好きではありません。なぜなら、相手はこちらのターンレイズをAA,KK,QQ,AJあたりのハンドではコールするからです。
このようなTAGフィッシュのレギュラーは、これらのハンドがリバーで発展しなければ全てチェックして、もしさらに大きいベットを打たれた場合にはタフなレイダウンをするからです。
まとめ
以前書いたように、この記事の私の意図は、これらのステークスの典型的なレギュラーに対してブラフすることをおすすめしているわけではありません。とくに2NL~10NLのほとんどのレギュラーにこのようにブラフすることは、ウィンレートを大幅に下げることとなります。
それが、このようなプレイのターゲットを、モンスターハンドなしにポットに大きな金額を注ぎ込みたくないTAGフィッシュプレイヤーに限定している理由です。
これらのプレイヤーが最終的にこちらのブラフにアジャストしてきた場合、このようなスポットではブラフをやめることが重要です。このステークスの多くのプレイヤーは、もしなにか怪しいと思ったら、単に意地でコールしてくるようになります。
鍵となるのは、こちらが本当にハンドを持っているように相手が信じ続けることができるような、正しいラインを取ることです。
「マイクロステークスではブラフをするな」という古い格言は今日でも、特に最低レートでは真実です。しかし、特定の相手に特定のシチュエーションでブラフを活用することで、あなたのウィンレートを向上させることができるスポットが存在する、ということをこの記事で理解していただけたのなら幸いです。
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