How to Play Draws at the Micro Stakes
マイクロステークスにおいてドローをどうプレイするか
私は今までずっと、マイクロステークスでドローをどうやってプレイするかについて記事を書くよ、と言い続けてきました。そして今日でそれは最後になりそうです!この記事を書く理由は、多くの人が、特定の状況について私に多くの質問をしてくるから、ということです。
ドローについての「定石」は、現在多くのレギュラーやフィッシュに対してドローをどうプレイするか、の指針となっているだろうと思います(※訳注 おそらくセミブラフを打っていくというプレーのこと?)。これはたしかに悪いアドバイスではありません。こういう定石に従ってプレーすることは我々をよりアグレッシブに見せてくれるでしょうし、それは良いことです。そしてほとんどのドローの素晴らしいところは、我々にアグレッシブなプレーを正当化するエクイティを保険として与えてくれるところにあります。
ですので全体としては、こういう標準的なプレーは悪いアプローチではありません。少なくとも、フラッシュドローやストレートドローでヒットすることを願ってコールしまくるという、いわゆる「オールドスクール」の戦術よりはいいと思います。言い換えれば、オールドスクールの戦術は、ポットを取る為に一つのやりかたしかないわけです。
我々は常に、いろいろな方法でポットを取りにいく選択肢を持つべきですし、それが単にコールしていくのがベストではないという理由なのです。
今日のマイクロステークス
しかしながら、今日のマイクロステークスのビッグウィナーが理解していることというのは、対戦相手、個別の状況に応じて自分のアクションを変えることこそがドローを上手くプレイするための鍵であるということなのです。特定の相手と特定の状況というのが問題になります。
例えば、2NLでニットフィッシュを相手にする場合、オッズ・インプライドオッズが合うときに単にコールすることが、正しいプレイとなります。特に、相手の超タイトなレンジにヒットする可能性が高いブロードウェイボードの時はそうなります。多くの場合、相手はTPTK+を持っていて、降りることができません。こういう場合にレイズすることは、単に不利な状況でお金を投げ捨てているだけで、対戦相手にリレイズを奨めているだけなのです。
ですが、マイクロステークスのどこにでもいる多くのウィークタイトなTAGフィッシュを相手にする場合には、ドローでレイズすることは大いに意味があります。なぜなら、そのような相手は広いレンジのハンドを持っていて、さらに、ナッツを持たずにショウダウンまで行くのを嫌うからです。これは特にこちらにポジションがあるときに有効で、のちのストリートでもプレッシャーをかける事ができます。
最後に、上手くプレーしてくるレギュラー(リアルTAG)に対しては、バランスをとるべきです。レイズとコールをミックスし、時に複数ストリートで大きなブラフを打つのが良いでしょう。ただ重ねて言いますが、ボードテクスチャやポジション、相手の履歴などが決定的な働きをします。
この記事ではマイクロステークスにおけるドローの典型的な状況をいくつか見て、何がベストなプレイなのかについて議論しましょう。どの例もエフェクティブスタックは100bbとします。
Hand #1
NL2 Full Ring
Villain ("The Ridiculous Nit"): 10/6/2 (VPIP/PFR/AF)
Key Stats:
・CBet Flop 50%
・Fold to Flop CBet Raise 50%
・Fold to Flop Float Bet 100%
Villain raises in EP
Hero calls on the button with J♥T♥
The flop comes
A♥8♥K♣
Villain CBets
Hero???
ディスカッション:
このスポットでは、インポジションで下手なレギュラーからポットを取るため、プリフロップでスーテッドコネクタをコールしました。これをしたのは、相手のポストフロッププレイがものすごく問題を抱えているからです。
スタッツを見ると、彼はフロップCBを50%しか打っていません。そしてレイズされた場合にはその50%をフォールドします!また、CBを打たなかった場合のBMCBに対しては100%降りています。
これは我々にとって非常に利益的な状況です。相手がCBを打った場合にはブラフレイズもでき、チェックしてきたらエニハンでBMCBを打てばいいだけです。
この例を見ると、相手はCBを打ってきて、我々は12アウツのコンボドローを持っています。
ここではどうプレイすればいいでしょうか?
コールすべきです。
我々は、相手がポストフロップでフィットオアフォールドプレイをしていることに確信があります。彼はまた10/6と超タイトなレンジです。このフロップはAKやAQのようなタイトなレンジにヒットしている可能性が高いでしょう。我々はこのような相手がこのようなフロップのときに、アグレッションを保ち続けるプレイをして来た場合、多くの場合にハンドを持っていることを理解する必要があります。
我々はレイズをして相手を降ろすことができないだけでなく、最悪の場合リレイズされる危険も考えなければなりません。たしかにこのコンボドローはビッグハンドですが、それ以上お金をつぎ込むことはよくありません。相手がAK,AQを持っている場合、我々のエクイティはこのようになります。
以上の理由により、このような相手にこのような状況でのファストプレイ(スロープレイの反対語)は良くないものだと言えます。
Hand #2
NL10 6max
Villain ("The TAGfish"): 20/16/2 (VPIP/PFR/AF)
Key Stats:
・3Bet 4%
・Donk Bet 20%
・WTSD 21%
Hero raises in MP with 8♣9♣
Villain calls from the BB
The flop comes
J♥T♦2♣
Villain donk bets
Hero???
ディスカッション:
このスポットでは、MPから標準的なオープンをして、BBの下手なレギュラーにコールされました。大抵の場合このプレイヤーは、セットマインのペアか、2ブロードウェイ、そしてプレーの仕方がわかっていないAAを持っています。相手の3Bet率はたった4%で、6maxではかなり低い方です。
このフロップではオープンエンドストレートドローになり、相手はドンクを打ってきました。ここではどうすべきでしょうか?
レイズすべきです。
これはこのようなプレイヤー相手にはかなりわかりやすいスポットです。
まず最初に、相手のドンクベット率はこのステークスではかなり高い方の20%です。これは彼が多くのニットプレイヤーがやってくるように、「セット以上」のハンドでリードしてくるよりも広いレンジで打ってくるということです。
第2に、TAGフィッシュには典型ですが、彼らはほとんどショウダウンまでたどり着きません。我々は相手がAJ,KJ,QJ,ATの様なタイプのハンドでレイズに降りることは期待できません。しかし、ターンやリバーで(ストレートができようとできまいと)さらなるプレッシャーをかけていけば、相手は降りる可能性が高いでしょう。
Hand #3
NL 50 Full Ring
Villain ("The Real TAG"): 18/16/4 (VPIP/PFR/AF)
Key Stats:
・3Bet 10%
・Fold to 4Bet 55%
Hero raises from the CO with A♦5♦
Villain 3Bets from the BTN
Hero calls
The flop comes
3♦7♠T♦
Hero???
ディスカッション:
スタンダードにオープンして、インポジションのTAGに3Betされました。3Bet率が10%の相手で、これはかなり怪しい3Betです。彼のレンジはかなり広いでしょう。我々はここで単に4Betするのは簡単です(特に彼は55%は4Betに降りるので頻度を多く打ってもいいでしょう)が、今回はコールすることにしました。ちゃんと考えてくる相手なので、アクションのバランスをとるためです。
※このようなハンドでOOPからコールすることは特定のプレイヤー相手に対するプレイで、アンノウンに近い相手には決してやりません。
このプリフロップのアクションは、このプレイヤーに対して、どんなボードかに関わらず、フロップ以降で色々なラインを試してポットを取ることを意図しています。ここで覚えておいてほしいのは、プリフロップを、フロップをヒットしない場合(そしてそれが大半の場合です)にどうするかの明確なプランなしに、ポジションなしにコールすることは、ウィンレートを単に捨てるだけ、ということです。
ここでナッツフラッシュドローをフロップで引けたのは、ボーナスというべきでしょう。さてどうやってプレイするべきでしょうか?
ドンクベットすべきです。
上手いプレイヤーに対しては、常にあなたがラストベット(オールインベット)をできるようにすることを意識するべきです。上手いプレイヤー同士の間には、多くの頭脳戦とブラフが存在しますが、相手をスタックするためには、実際にハンドを持っていなければいけません。
そのため、ここでドンクベットを私が好んで取る理由は、もし相手がレイズした場合、我々がショブすることを許してしまう(これは3Betポットなのです)ので、それには相手はトップペア以上を持っていなければなりません。
このレートの上手いプレイヤーに対しては、我々のプレイをミックスアップすることが大事です。時にはこういうハンドでチェックコールすることによって、このようなプレイヤーには私が同じハンドでチェックコールもしてくるということを彼らに把握してもらいたいのです。
ここでチェックレイズのラインを取ることは私はあまり好きではありません。何故でしょうか?私は彼らにラストベットをできる権利を与えたくはないのです。
まとめ
この議論があなたの役に立つことを願います。ここでの要点は、マイクロステークスで、特にレギュラー相手にドローハンドをプレイすることは、相手、状況によってプレーを組み立てる必要がある、ということです。
このステークスでは多くの場合に盲目的なアグレッションが有利に働くので、ファストプレーによりポットを奪い取ってしまうことも可能です。しかし、それは最適なアプローチではありません。
私の最新作、ModernSmallStakesを読んでくれた人はもうご存知でしょうが、特定の相手に対して最適なアプローチを探すことが大切なのです。
コメント欄(の一部)
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D.N
15枚以上のアウツがあるハンドについてはどう思う?
典型的なのがAKsやAQsで、2オーバー+ナッツフラドロ+ストレートドローの場合とか。
この場合フロップで突っ込んでしまうのがいんじゃないかな?
それとも、15枚以上のアウツがある場合でも別のラインを取る?
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BlackRain79
そうだね、15アウツ以上あるなら、こっちにかなりのエクイティがあるかフェイバリットの時と
同じように、スタックを入れていいと思う。
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R.V
同じような場面でドローを持っている時に、ポットコントロールしたい場合はどうしてるの?
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BlackRain79
もしポジションがあるならドローでジャストコールしていけばいい。それでポットコントロール
になる。ただ僕が書いたように、同じ状況で時にはレイズを混ぜる方がいい。そうすればポットを
取る手段がより多くなるからね。ドローでジャストコールするのももちろん選択肢で、それは
相手と状況に大きく依存するかな。
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s.b
最初の例で、ニットがフロップをチェックで回してきた時に、BMCBを打つべきかな?
もしそうして、相手がコールしてきた場合に、例えば6dとかのラグカードが落ちて、
また相手がチェックしてきたなら、どうするのが一番いいだろう?
もちろんそんなラインはかなりおかしいってことはわかってるけど、つい最近実際
そんなスポットを経験したんだよね。
彼が持っているのはQQ,KQ、あとはAくらいかな?
①僕のハンドリードに関して
②セカンドバレルにフォールドエクイティはあるか?それともチェックバックしてリバーで
良いカードが落ちるのを祈るべきか?それともこの2つ以外にいい考えがあるか?
の2点について教えて欲しい。
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BlackRain79
ターンでまたチェックで回ってきたらベットするよ。
このステークスではチェックはビッグハンドのスロープレイというよりは弱さの表れだからね。
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元記事はこちら
BlackRain79の著書① Crushing the Microstakes
BlackRain79の著書② Modern Small Stakes
ざっくり和訳 by Pokerstudie