The ABC of 2NL, part 17: Fifteen poker theorems, maxims and sayings that you can use to your advantage
一歩先へ進むための15の教訓
1.Balugaの理論
2+2でBalugaWhaleという名前を使っているAndrew Seidmanによって提唱された理論です。「ターンで相手にレイズされた場合、自分がワンペアであればハンドの強さを再評価しよう」 というものです。これはつまり、大抵の場合ワンペアは降りるほうが正しいという話です。
この超シンプルな理論は、現代のゲームにおいては、たとえ2NLであっても真実を含んでいます。ターンのベットにレイズされた場合、トップペアを降りることにより、多くのお金を節約できるでしょう。
例
ハンド AcKc
フロップ Kd7s2h
フロップでバリューベットを打ち相手はコール。
ターン Jc
ターンで再びベットをすると、相手はレイズで返した。
大抵の場合相手はセットか少なくともトップ2ペアを持っています。 あなたのTPTKはもう強いハンドとはいえず、降りたほうが良いでしょう。 もしコールすれば、リバーでショブされ、コールすればスタックを失うこととなります。
2.リバードンクとリバーレイズはナッツ級
ポストフロップのベットやレイズにはいろいろな意味があります。フロップではベットやレイズというのは、モンスターハンドやビッグドローから全くヒットしていないブラフまでのすべてを意味します。ターンではレイズはかなり危険信号です。Baliuga理論が示すように、ターンレイズは 大抵の場合ワンペアに勝てるハンドです。そしてリバーでは、ドンクベットやレイズ(特にチェックレイズ)は、 最大の強さを表すプレイであり、ほとんどブラフはないでしょう。
もしあなたがフロップとターンにTPTKでIPからCBを打ったとして、それにコールをした相手がいきなりリバーでドンクベットを打ってきたら、大抵の場合はモンスターのスロープレイか、ドローをヒットさせ、リバーをチェックビハインドされたくないので打ってきたのでしょう。相手はコールして欲しいのであり、それはあなたに勝てそうなハンドを持っているからです。
また、リバーレイズというのはされた場合にはとてもしびれるプレイです。 しかし、もしあなたが利益を出したいのであれば、リバーでのb/fのラインを取れるようにならなければいけません。 もしリバーにあなたがベットしてレイズされた場合、相手は大抵、ナッツ級のハンドを持っているでしょう。ポットが大きくなっており、相対的にレイズのサイズが小さいのであれば、オッズ的にコールされやすく、もしそれがブラフレイズであるというのは自殺行為に近いでしょう。
つまりこの教訓は、リバーにドンクやレイズされた場合、相手のハンドがモンスター級であることを 想定しなければならないということです。トップ2ペア位までなら降りても良いし、 とくにストレートやフラッシュが完成した可能性のあるボードではなおさらです。 もし相手のレイズがショブであるなら、ブラフはかなり少ないと考えたほうが良いでしょう。
Baluga理論とこれを組み合わせると、各ストリートの相手のレイズが主張するのは 大体以下の様なものと考えておきましょう。
フロップレイズ→「勝っている/発展して勝つ可能性のあるハンド」
ターンレイズ→「少なくともTPTKには勝てるハンド」
リバーレイズ→「ナッツ級のハンド」
3.Zeebo理論:ベットサイズに関係なく、フルハウスを降りれる奴はいない
このフレーズは100%信じられるものではありません。 私自身もボード2ペアの下フルハウスなどは何度も降りたことがあります。 この理論を活用できる場合というのは、フィッシュがフルハウスを持っていそうで、かつ、あなたがナッツフルかそれ以上のハンドを持っている場合です。極端な例で言えば、ボードが999であなたのハンドに4枚目の9があり、相手がAAを持っているような場合です。フロップでオーバーベットをしてターンにショブしてもコールされるでしょう。
2NLの相手の多くは、ハンドの強さの相対的評価というものをしない傾向にあります。 ボード2ペアで下クアッズを持っていて相手は上フルを持っているようなときも同じです。 覚えておくべきなのは、もしボード2ペアで相手がフルハウスを持っていそうな場合、フィッシュは下フルを降りれないことが多いので、ブラフはしないほうがいいということです。 あなたがボード2ペアの下フルを降りることが出来、逆の場合に相手が降りることが出来ないのであれば、その差があなたの利益となります。
4.最初の20分で卓に負け組を見つけることが出来ない時は、自分が負け組である
これは映画ラウンダーズの有名なセリフです。テーブルセレクションに関係します。キャッシュゲームにおいてテーブルに着く場合、弱いプレイヤーであるというマークが付いている相手が 少なくとも2人は座っているテーブルを選ぶべきです。フィッシュがいない、もしくはすぐに見つけられない卓で何故プレイする必要があるのでしょうか?利益的な行動では無いので、もっと良いテーブルを探しましょう。
5.タイトイズライト
利益的なポーカーというのは忍耐を必要とします。時には全くハンドが入らない場合もあるでしょうが、それに影響されてはいけません。長期的にはタイトなスターティングハンドでプレイすることが利益的であり、そのためにはハンドを待つ必要があります。タイトなレンジでプレイすればポストフロップの決断もわかりやすくなるし、 フィッシュから利益を上げやすくなります。
6. リンプポットで破産するな
リンプポットというのはマルチウェイになりやすく、またフロップでのポットはとても小さいものです。これはつまり、リンプポットでスタックオフする場合というのは、多くのレイズやリレイズが絡む ということになります。
レイズ合戦になるような場合には、モンスター級のハンドが必要です。リンパーというのは大抵投機的なハンドをプレイしているので、そのような場合には、セットストレート、フラッシュが出てくることがほとんどです。ですので、リンプポットでスタックを入れる場合、実際のナッツではないにしても、ナッツに近いハンドでなければならないということです。
最低でもドライボードではトップ2ペアが必要で、ウェットボードなどでは、恐るべきことに、相手の74oがストレートを完成させているような場合も想定しなければいけません(ポットが小さいためにフィッシュがクソガットショットなどをコールしたりする)。
アドバイスを付け加えるならば、大抵の場合、マルチウェイポットで勝つハンドというものは、 ヘッズアップで勝つハンドよりもかなり強いものであるということです。 ホールデムでペアを作るのは難しいという言葉もありますが、5人でフロップを見に行けば、 誰かしらがセット以上のハンドを作る可能性は十分にあります。
7.自分をバリュータウンへ連れて行くな(Don't value-oun yourself)
もしハンドが強く、「ここではレイズすべきだ」と考えたとしても、 実際にレイズする前に、「ここでレイズして負けているハンドがコールしてくれるか?」 と考えましょう。もしそのレイズで相手の負けているハンドを降ろし、勝っているハンドしかプレイを継続しないのであれば、 それはvalue-own yourself(もしくはvalue-cut)なプレイといえます。このようなプレイは、2NLではとても多くの人が考えもせずによく行っています。
例えばあなたのハンドが77でオープンし、BBがAJでコールしたとします。フロップがJ72rであなたがCBを打ったところ相手はJヒットのTPTKでc/rをしました。このチェックレイズは教科書通りのvalue-ownプレイです。 あなたがブラフCBを打っているのなら簡単に降りることが出来、相手はそれ以上バリューを取れません。そしてあなたがアクションを返した場合には、Jxは大抵の場合負けています。この場合はセットを持っているので3Betを返されるかもしれないし、エクイティ差も絶望的です。相手のJxでのレイズはそれより強いハンドしかプレイは継続してもらえないでしょう。だからこそこの場合の相手のJxレイズは無意味で間違ったプレイなのです。このような無意味なレイズをしないようにしましょう。
8.マルチウェイポットでは誰かがJを持っている
この格言はあまり戦略的に意味のあるものではありません。2オーバーカードを持っていてJハイボードでCBは打たないほうがいいかも、くらいです。 もちろんQQ+を持っていれば、Jヒットからバリューを取れることを期待して バリューベットを打っても良いでしょう。
9.セットにならなければベットをするな
この格言はセットマインについてのものであり、意味するところはとても単純です。 もしプリフロップでスモールポケットペアをコールしたなら、あなたの狙いは フロップでセットを作ることです。もしセットマインでセットが出来なかったのであれば (またはたまにあることですがOESDが出来なかったのであれば)、それ以上はポットに お金を入れるのはやめようということです。
10.ポットを膨らますか、ポットから降りるかのどちらかにせよ
この格言はオマハ8の様な、ホールデムではないゲームのためのものです。 要は「コーリングステーションになるな」という意味です。フロップを見たのなら、取るアクションはベットかレイズであり、コールするだけのプレイヤーになってはいけないということです。
コールというのはベット/レイズと違い、ポットをその場で取ることが出来ないアクションです。 ホールデムではコールが正解となる多くのスポットがあるのに対し、それらのゲームでは 強いハンドや強いドローでレイズするのが長期的に正しいことが多いです。この格言は、レイズorフォールドのプレイはコールするだけよりも良いことが多いという意味です。 ホールデムであっても、コーリングステーションにはならないようにしましょう。
11.ワンペアで破産するな
100bbを基本として遊んでいるなら、一般的にワンペアでリバーでオールインまで行くのは あまり推奨されないプレイです。もちろんAAやKKでプリフロオールインになるのはいいし、オーバーペアで3発バリューを取りに行くことが常に間違っているわけでもありません。
しかし、TPTKかそれ以下のハンドでは、あなたはポストフロップでオールインになるのは 良くない状況であることが殆どだし、相手が、負けているハンドでそれにコールすることも めったに無いでしょう。そうなった場合ショウダウンで勝てるのはたいてい2ペア以上のハンドです。だから、有効スタックが100bbかそれ以上にディープの場合にワンペアの時は、ポットコントロールを心がけましょう。
12.「ポーカーで稼ぐ金の殆どは、自分の素晴らしいプレイではなく 相手のクソプレイによるものである」by Lou Krieger
K7oで4Betからのトリプルバレルブラフを打ったり、ミスドローでリバーチェックレイズを するようなプレイを、もしかしたらあなたは神プレイと思ってしまうかもしれません。 しかし、これらのファンシープレイは避けるべきものです。基本に忠実なプレイと、相手のミスによりお金を稼ぎましょう。
2NLでは、ミスの大部分をしめるのが「負けているハンドでコールしすぎる」ことです。 強いハンドをまてばファンシープレイをする必要はありません。 バリューベットをし、相手にミスコールをさせましょう。
13.ペアボードでフラッシュ/ストレートドローを追ってはいけない
ペアボードでは、誰かがフルハウスを持っている可能性があります。 ペアボードではフラッシュやストレートドローは注意してプレイしましょう。 8or9アウツがあると見積もってはいけません。セカンドベストハンドを作るのに とても高い代償を払わされる可能性があるし、Aハイフラッシュvsフルハウスと言うのは よくあるスタックされるパターンです。
14.正しい判断をすることに集中せよ。お金は後から付いてくる。
バッドビートを食らった場合など、とてもイラつくかもしれません。しかし、それにずっとこだわるのはやめましょう。ポーカーの分散にはうんざりさせられるかもしれませんが、クソハンドでポットにお金を注ぎこむことは長期的にマイナスの行為です。 あなたは全てのコインフリップで勝てるわけではありません。ですから、バッドビートも潔く受け入れましょう。 期待値が高い状態でポットにお金を入れる、というところに集中し、 最終的な結果については気にしないようにしましょう。正しい決断を続ければ、自然とバンクロールは増えていきます。
15. ポーカーのルールは一日で覚えられる。極めるのには一生かかる。
NLHEの基本を学ぶことはとても簡単です。チェスと同じくらい、誰でもすぐにルールを理解できます。しかし、ゲームの本質を理解しようとなると、何年かかっても難しいものです。ポーカーはチェスとは違い、まだ「解明された」ゲームではありません。不完全情報ゲームであるがゆえに、プレイの判断がとても複雑だからです。
相手のハンドをピンポイントで読むようなことは不可能です。出来ることといえば、勉強を重ね、ベットサイズ、ハンドリーディング、ティルトコントロールなどのスキルを 地道に身に着けていくしかありません。そしてどれだけ上手くなってもそこで満足してはいけません。ゲームは常に進化しています。 今日有効だったプレイが明日も有効だとは限りません。自分もプレイを進化させ続けるしかないのです。
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The ABC of 2NL, part 16: Luck has nothing to do with it. THIRTEEN leaks that WILL cost you money.
運は関係ない。あなたがお金を失っているリーク13選の紹介
長期的にポーカーでお金を稼ぐということは、突き詰めれば以下の2つのことを 実行するということです。
できるかぎり自分のミスを少なくし、できるかぎり相手のミスに付け込む。
今回の記事はマイクロステークスでよくある(そして私がよく見てきた) 一般的に「リーク」と言われる、13のミスについて紹介します。 あなたの成績を改善するためにも、絶対にこれらのミスをしないとは言わないまでも、 出来る限り減らすようにしましょう。
ここでは、これらのミスを解説し、あなたが同じようなミスをしないように、そして 相手がこれらのミスをした場合に付け込む方法もあわせて解説します。 こう考えてみましょう。もしお金がパイプの中を流れているとして、そのパイプに穴が開いていたとしたら、そこを修理する必要があるでしょう。そして相手のパイプに穴が空いていれば、むしろハンマーでそこを叩いて、更に穴を広げてしまうほうがいいでしょう。では、前置きはこの程度にしておいて、ありがちなミスの解説をしていきましょう。これらのミスには、テーブル内のものもテーブル外のものも含まれます。
1.バンクロール管理の欠如
もしあなたが今までいくら勝ち、負け、デポジットしたかの記録をつけていなかったり、 自分が勝ち目のないステークスでプレイしているのであれば、破産を繰り返す恐れがあります。 できるかぎり低いステークスから初めて、収支をつけるようにしましょう(もちろんPTやHMを 使うに越したことはありません)。
もし今のステークスを攻略したのなら、バンクが十分にあれば上のステークスにあがってよいでしょう。基本的には20~30バイイン以上あることが目安です。そのステークスの超勝ち組でも負け越す週や月、―さらには年すら―はあります。とくにハイステークスではその傾向が強いでしょう。
もしあなたが分散とダウンスイングに耐えられるだけのバンクロールがなければ、 あなたのリスクは高くなります。バンクロールが少ない状態ではあなたは「チキンな」プレイを してしまいがちになるでしょうし、ティルトする可能性も高まります。 そしてそれは決してあなたのウィンレートを高める手助けにはなりえません。 バンクロール管理についてもっと知りたければ、この記事(リンク先英語)を参照してください。
2.テーブルセレクションのミス
良いテーブルというのは、ルースなプレイヤーに対してポジションがあり、 上手いREGが少ないテーブルです。これについては以前の記事で解説したとおりです。 もし右に2人のATMがいる席を確保したら、彼らのお金をIPで引き出すことができるでしょう。 もし左にニットがいるなら、彼らのブラインドをスチールすることができます。
あなたがウェイティングリストに入って、悪い席、つまりLAG/ATG/マニアックが左にいて、 ショートスタッカーやニットが右にいるような席になってしまったら、すぐに席を立つことを 考えてもよいでしょう。なぜなら利益を出せる状況ではないからです。悪い席に座ってプレイするくらいなら、いい席が開くのを待つ方がマシなのです。
また同様に、テーブルの状況が悪くなった場合にはそのテーブルを去らなければいけません。 もし今のテーブルがもう+EVではないのに、新しいテーブルを見つけるのを怠ったとしたら、あなたは結局のところお金を失うことになるでしょう。お金が生み出せないテーブルには、座り続けてはいけません!
3.休憩を取らずに長時間の多面打ちをする
あなたが初めてマイクロステークスをプレイした時、 あなたはお金のためにプレイしたわけではなかったでしょう。 基本的なポーカーのスキルを身につけるためにプレイしたのだと思います。 勿論プレイだけではなく、他のプレイヤーを観察して、メモをとることも重要です。
もしあなたがセッションの最初から4面以上でプレイし始めたのなら、 あなたは全てのテーブルのアクションについていくことはできないかもしれません。 あるテーブルではフラッシュドローを常にレイズする相手がいて、別のテーブルでは AAでリンプリレイズをされ、また別のテーブルでは77でオープンショブされるようなことが おこったかもしれません。
テーブルの面数を減らせば、あなたは相手のベットサイズや、ショウダウンに行ったハンドを 確認したり、あるプレイヤーがアグレッシブであるかパッシブであるかなどに気づくことができます。 これができなければ、セットを常にフロップレイズしてくる相手に対して、あなたがTPTKで スタックされるのを防ぐことはできないのです。
相手のアクションには注意をはらいましょう。筋肉のように、人間の脳は最大限の能力を発揮するためには休息が必要です。集中力の欠落を防ぐためにも、最低でも1時間に5分の休憩を取るようにしましょう。足を伸ばし、コーヒーでもいれて、トイレに行きましょう。あなたのバンクロールはそれに感謝してくれるでしょう。
4.100%集中できていない時にセッションをする
これは上のアドバイスに通ずるものです。 単純に言えば、もしあなたがAゲームをできていないのであれば、利益を最大化することはできません。そして最終的には負けてしまうでしょう。もし、疲れていたり、ティルトしていたり、気分が悪いのであれば、ゲームを終わらせ、 休憩を取りましょう。ポーカーはゲームです。楽しくやらなければいけません!
ポーカーを楽しめていないのであれば、なぜプレイを続けるのでしょうか? 何か別のことをやりましょう。1日に2000ハンドやらなければいけないという法律はないのです。勿論自分で目標を立ててやっているのかもしれませんが、それは結局、良くても失敗するか、 悪ければポーカーが嫌いになってしまうかもしれません。モチベーションがなく、楽しめてもイないプレイヤーが勝ち組になることはできません。なぜこのような楽しいゲームを辛く苦しい作業に変えてしまうのでしょうか?
楽しむためにも、100%集中できるときにプレイし、バッドビードで落ち込んだなら ゲームを閉じてしまいましょう。それによりバンクロールも守られます。
5.HUDが複雑すぎる
もしあなたがこれから半年間で2万ハンド以上はプレイしようと思っているのなら、2NLですら、HUDを使用するということはほとんど義務のようなものです。 しかし、自分がよく理解していなかったり、使いこなせないスタッツを山ほど表示するのは、 むしろ有害になりえます。 初心者の段階では、相手がルースかタイトか、パッシブかアグレッシブかを判断できれば十分です。
相手のFoldto3Betはまだなくてもいいし、ターンのチェックレイズ率やフロップドンク率も必要ありません。 最初はすごく単純なHUDで始めましょう。そしてある程度ハンド数がたまったら、相手にエクスプロイトできるように少しづつスタッツを増やしましょう。 現時点では複雑なスタッツは混乱のもとで、間違った判断に導かれる可能性すらあります。 基本的なスタッツに重点を置き、相手にカラーラベルをつけていきましょう。 誰が負け組か、誰がタイトかなどがわかるだけでも、テーブルセレクションにはとても有効です。
6.ファンシープレイ・シンドローム
あなたは、ハイステークスポーカーでトムドワンが73sをUTGオープンしたり、 3枚のブロードウェイカードが落ちたボードで9ハイでトリプルバレルを打つのを見たことが あるかもしれません。 これをマイクロステークスで真似すれば、金をドブに捨てる行為となります。
マイクロでは過度なブラフは必要ないし、バランスを取るようなプレイも必要ありません。 特定のシチュエーションを除けばチェックレイズすら必要ありません。ドイルブロンソンが「スーパーシステム」で書いたように、ハンドが強ければベットしましょう!
マイクロステークスでお金を稼ぐということは、ハンドが強ければベットし、弱ければ降りる。 それだけでいいのです。強いスターティングハンドで、ヒットした時にしっかりベットして、分厚いバリューを取りましょう。「デセプティブ」や「トリッキー」は必要ありません。それらのプレイは大きくバリューを取られるだけです。
もしあなたがTPTK+のハンドを持っていれば、ベットしましょう。 弱いガットショットやフラッシュドローで最低でも2発はペイしてくれる相手が山のようにいるはずです。
7.リンプに対するスモールブラインドでのコンプリートの多用
SBというのは、プレイがとても難しいポジションです。SBでA5oや97sのようなハンドが入り、多くのリンバーがいる状況は何度も経験したことがあるでしょう。その時に、「これは安くフロップが見れるぞ。自分もコールしよう」と考えたかもしれません。 そしてフロップを見て、最初にアクションするのはあなたです。もしフロップでモンスターハンドができても、ペイしてもらうのは難しいでしょう。なぜなら、ほとんどビッグポットにはならないからです。
もし弱いハンドや投機的ハンドでフロップを見に行ったなら、あなたがフロップで引けるのは、 大抵の場合弱いペアや弱いドローです。あなたはガットショット、ミドルペア、 トップペアウィークキッカーなどで本気で2発チェックコールするのでしょうか? 中程度の強さのハンドでは、一見「安くフロップを見れる」としても、SBではフォールドするのがベストプレイです。
もし強いハンドを持っているのであれば、プリフロップではコールするよりレイズしましょう。 フロップを見ずにポットを取ることもできるし、コールされてもイニシアチブを持ってプレイできます。 ほとんどのフロップで、あなたはCBを打てばフロップを取れるでしょう。 SBのプレイでのアドバイスは、レイズorフォールドということです。 コールという選択肢を取ることはめったにありません。
8.確認コール
誰しもこのような経験があると思います。フロップでTPTKになり、インポジションにいます。あなたまでチェックで回ってきたので、CBを打ちました。パッシブな相手がコールし、あなたは「相手をバリュータウンに連れていけそうだ」と考えました。 ターンでもブランクカードが落ちましたが、突然相手がドンクでオーバーベットショブをしてきました。
あなたは相手がどんなハンドを持っているのか全くわかりません。 相手はセットかツーペアをヒットさせたのでしょうか?それともキレてブラフをしているのか、 単純にミスクリックか?あなたはこのような状況でいったい相手が何をしているのかを知りたくて、 コールしたくて仕方ないかもしれません。そしてコールし、スタックされてしまいました。
ここでは、守るべき単純なルールを述べたいと思います。 もし相手がまったく予想できない訳の分からないプレイをしてきて、その内容を暴くためにフルスタックを賭けることになるのであれば…フォールドしましょう。ここで好奇心にかられてコールをしてはなりません。「クソコール」はしないようにしましょう。
これは同様に、ターンやリバーのレイズなどにも適用できます。 相手に対して十分な読みがないのであれば(例えば相手はOESDで常にx2レイズをしてくる等)、トップペアやオーバーペアは捨てましょう。フォールドし、そのスタックは自分が勝っている可能性が高いスポットで使いましょう。お金を節約するということはお金を儲けることと同じことです。 好奇心は猫をも殺します(イギリスのことわざ)。猫にならないようにしましょう。
9.ドローハンドでのパッシブすぎる/アグレッシブすぎるプレイ
2NLよりも上のステークスでは、フロップフラッシュドローでレイズするというのはよく見る光景です。OESDであっても、あなたには2種のアウツというある程度のエクイティがあります。
レイズするというのは理論的には素晴らしいプレイで、なぜならば、相手がコールし、 あなたがターンでドローをヒットさせれば、大きいポットを勝ち取れるし、レイズ自体により相手をフォールドさせて勝つこともできるからです。
問題は、マイクロステークスでは、相手は何らかのハンドがあればフォールドしないということです。もしフロップがA89で、あなたがJTを持っていたとして、相手がA/8/9を持っていれば、レイズでフォールドさせるのは難しいでしょう。レイズすることにより、あなたは負けているハンドでポットを大きくするだけになってしまいます。マイクロステークスでは、レイズによりフォールドエクイティは低いということです。ですから、ドローハンドでレイズするというのは-EVのプレイなのです。
もしあなたが強いドローハンド、例えば2オーバー+ナッツフラドロやコンボドローを 持っているのであれば、レイズ/ショブするのにも十分なエクイティはあるかもしれません。しかし、オーバーカードもない、単なるフラッシュドローのようなハンドや、OESDでは、 レイズするよりはフロップコールしてターンでヒットすることを願うほうがよいでしょう。
このように、ドローハンドの分散を抑えるようなプレイは、あなたのレイズしたいという衝動を満たすことはできないかもしれません。しかし、マイクロステークスではこれが利益的プレイなのです。
ただし、このような感じでリバーチェックコールしか考えないようなプレイはやめましょう。 相手は大抵の場合、明らかにドローが完成するカードが落ちた場合、プレイを継続するのを 嫌がりますし、から、パッシブすぎるプレーもまた-EVです。相手がレイズにフォールドできるような相手とわかっている場合には、相手がフロップをミスしていそうな場合のレイズもプレイにミックスしましょう。ただし、とても安く次のカードが見れて、完成カードが落ちた場合に相手がペイオフしてくれる、と考えられる場合にはコールもしましょう。
10.スモールスーテッドコネクタをプレイしすぎる
87sのようなハンドはとてもよく見えるものですし、ストレートやフラッシュどちらにもなる ポテンシャルを含んでいるため、好きな人も多いかもしれません。しかし、実際にスーテッドコネクタでどれだけのお金を稼げているでしょうか?
HM2の「Hand Groupings」のレポートで、ホールカードごとの利益を見ることができます。 私の経験上、スーテッドコネクタはマイクロステークスではかなりマージナルな利益しか出ず、 大抵の場合はあなたをトリッキーなスポットに追いやります。
スーテッドコネクタがフリップでコンボドローになるような場合はとてもまれであり、大抵の場合はヒットしても、ミドルペア+ガットショットの様な状況になります。このようなハンドでフロップをコールし、ターンでハンドが進まなければ、お金を捨てるだけでしょう。
また、スーテッドコネクタはトリップスやフラッシュを作ることがしばしばあります。しかし、これらのハンドでビッグポットを勝ち取るというのはあまりないことです。 何故ならそのようなボードでは、ハンドがかなり相手に読まれやすいからです。 どんなに弱い相手であっても、ボードにに3枚同じスートが並んでいるのは理解できるでしょう。また、トリップスを作った時にも、相手がセットマインをヒットさせている場合があります。 そのような場合には、自分のスタックにお別れを告げることになるでしょう。
これはつまり、スーテッドコネクタをプレイするのは、BUからのブラインドスチール等に 限りるほうがいい、ということです。もしフロップを見ることになった場合は、ポジションがあればCBは打ってもいいでしょう。しかし、完全にフロップを外したような場合には、ハンドを諦めてもよいでしょう。
11.ポットにリンプインする
リンプイン、つまりBBの相手がジャストコールするということを意味するこのプレイは、 あまり良い結果をもたらすことはありません。
まず、オープンレイズと違い、即座にポットを獲るチャンスがありません。 投機的ハンドで安くフロップを見れるかも、というのは魅力的かもしれませんが、 多くの場合後ろのプレイヤーがレイズして、あなたはフォールドせざるを得なくなります。 これは1BBを相手にあげるだけで何の見返りもないということです。 もしくはコールしてポットを膨らますことになるかもしれませんが、多くの場合あなたはポジションがなく、イニシアチブもありません。これは利益的なポーカーとはいえないでしょう。
このリークはとてもありがちで、簡単にエクスプロイトされてしまいます。 もし相手がリンプしたなら、(レイズに対して)70%はコールし、フロップで50%はフォールドするでしょう。 リンプに対しては、あなたは高い頻度でアイソレートレイズすることができます。 もしアイソレートレイズに降りない相手であるなら、多くの場合、プリフロップでコールし、 フロップでフォールドすることであなたに4BBをくれるでしょう。
「リンパーというのは、ポケットに穴が空いたまま外を散歩して、 お金をばらまいているような人たちである」といったのは、 Dusty “Leatherass” Schmidtだったかと思います。 そのお金を拾うのがあなたの仕事です。 プリフロップレイズでリンパーをアイソレートし、 フロップCBでそのプレイをフォローアップしましょう。
12.OOPでレイズにコールする
これは11の続きですが、ブラインドや3Betポットのプレイにも当てはまります。あなたがレイズし、ポジションを持った相手がリレイズした場合です。 大きなポットを、ポジションもイニシアチブもなしにプレイするのは、 お金を失うにはとても良い方法です。
前にも言及しましたが、OOPで3Betにコールしてしまうのは大きなリークです。 3Betに直面したら、多くはフォールドすべきということは、このガイドのPart9で述べました。
逆に言えば、OOPで3Betにコールしすぎる相手には広いバリューレンジでIPから3Betし、高い頻度でCBを打つことにより、エクスプロイトできます。3Betポットで自分がイニシアチブを持っている場合、私は90%以上のフロップでCBを打ちます。なぜなら多くのデッドマネーが存在し、相手はフォールドし過ぎることが多いからです。
13.プランなしにオートパイロットプレイをする
多かれ少なかれ我々はみなこのミスを犯します。特に多面している時には注意が必要です。 例えば、相手がポットをオープンし、我々のハンドにはAKがあります。プレミアムハンドですからスタンダードな3Betを打ちました。そして4Betを返されました。さて、どうするか?
急にタイムバンクの時計が気になり始め、我々は相手のレンジや傾向について 考えなければならなくなりました。相手はルースだろうか、それともタイトだろうか。 コールできるほどスタックはディープだろうか?ポジションは? アクションを起こすまでにこれらの思考を踏まなければなりません。あなたは本来ならば、4Betをされる前からこれらのことを考えておくべきなのです!
焦って決断をした場合、その決断が間違っていることはとても多いのです。 「プランを持つ」ということは、自分のアクションになる前に、 相手の起こしうるレスポンスに対して考えておくということです。 あなたは「相手のレンジよりはこのハンドは強い、そして相手は負けているハンドでもコールする。もし4Betを返してきた場合、相手のハンドを信頼してフォールドする」などと考えておくべきです。それであれば、実際に4Betを返された時にパニックになることはありません。 当初のプラン通りに、冷静にフォールドボタンをクリックしましょう。それ以上考えることはありません。次のハンドに移り、またプランを立てるだけです。勝つポーカーというものは、プランを立て、それを正確に実行するということです。
プランというのはまたポストフロップにおいても必要です。 もし自分がプリフロップレイザーであれば、どのようなフロップでCBをするかを考えなければなりません。そしてフロップを見たら、CBのアクションを取る前に、CBに対してコールされたりレイズされたりした場合のプランを考えましょう。「このターンカードはバレルするのに適しているかな?」ということを考えるのに、ターンのカードが実際に開くのを待つ必要はありません。先にプランを立てましょう。
フロップCBを打つ前に、「もしコールされたら相手のレンジは○○で、その場合 ターンで☓☓は相手にとってスケアカードになる。その場合はターンも打つ。このプランに合わないカードが落ちたなら、x/fしよう」というように考えておきましょう。プランを持つことにより、タイムプレッシャーを受けることもなくなります。パニックになりミスを犯すこともなくなるでしょう。プラン通りのアクションボタンを冷静にクリックするだけでよく、 数ハンド後に「あのプレイは正しかったんだろうか?」と悩み続ける必要もありません。
起こりうること全てに対してプランを立てておくことが解決策なのです。 そして、事前にプランを立てたのなら、実際の場面ではその考えに必ず従いましょう。 プランニングについては次に記事にする予定です。 よく知られているポーカーのセオリーや格言について見ていきましょう。
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The ABC of 2NL, part 15: The ABC of Continuation Betting, part C: Example Situations.
CBについてパート3:状況別サンプル
前回と前々回の記事では、CBの理論についての概要と、ボードテクスチャからフォールドエクイティを考えるいくつかのアドバイスを述べました。今回の記事では、いくつかの状況、ハンド、相手の傾向などの例を題材に、CBについてさらに理解を深めましょう。
それぞれの例では、ボードや相手のレンジを元にヒーローのハンドの強さやフォールドエクイティを見積もり、CBを打つ理由と打たない理由を述べたいと思います。
そして各状況毎に私のプランを明確にし(+EVポーカーをするにはプランニングがとても重要です)、CBを打つ選択をした場合には、ベットサイズについても触れたいと思います。
ベットサイズは「小さい」(ハーフポット)ものから、「大きい」(ポットサイズ)ものまでが選択肢に入ります。このシリーズのpart10(未訳、スターズの設定の記事)で、ベットサイズのボタンの設定について触れましたが、それが今も私の使っている
CB時のベットサイズの基本です(55%/68%/88%)。
私は今から説明する解説やプランニングが完璧なものとは言いません。しかし、一般的に「スタンダード」と言われるABCプレイに近いものだと思います。それについて意見がありましたら、PokerSchoolOnlineのフォーラムに書き込んでくれれば幸いです。
ここでは状況を幾つかに分けたいと思います。
- バリューCB
- セミブラフCB
- デッドマネー取得CB
- スキップCB(CBを打たない)
1.1 バリューCB①
プリフロップ AhKd
ヒーローはUTGでハンドはAhkd。ボタンのアンノウンがコールし、BBのセミルースパッシブプレイヤーもコールした。
フロップ Kc9s7c
ヒーローのハンドの強さ
2トーンボードのTPTKで、フロップストレートの可能性はないボード。
負けているハンドのコンボ数は少ない。
フロップテクスチャ
ウェットでもドライでもないという感じ。2枚のミドルカードとフラッシュドローはあるが、OESDになるのはT8と86だけ。JTはダブルベリーバスター。また、色々なハンド(QJなど)がガットショットドローになる。しかしセミルースパッシブプレイヤーでも、ガットショットのみではフロップは降りるだろう。
フォールドエクイティ
かなり高い。Kは下ペアにとってはスケアカードだし、EPからのオープンなので、相手はこちらのレンジにAKがあるのはわかっているだろう。それでもフラッシュドローはコールするだろうし、弱いKや、A9sのようなハンドもコールするだろう。
またBBはコーリングステーション気味なので、ちょっとでもボードに絡んでいたり、
アンダーペアですら1発はコールする可能性もある。
プラン
バリューCBを打つ。負けているハンドにコールしてもらえるし、クラブが落ちなければ安全にさらなるバレルも打てるだろう。もしBBのSLPプレイヤーにc/rされた場合は、
基本的にはフォールドしたほうが良い。アグレッシブでないプレイヤーなので、レイズする場合TKTPよりも強いハンドを持っている可能性が高いからだ。
ベットサイズ
中程度。フロップが若干ウェットなので、バリューターゲットは弱いメイドハンドや
フラッシュドローとなる。もしヘッズアップなら、小さいベットでも良いが、マルチウェイではアクションが起きやすいので、少し大きめのベットを打つべきだろう。
1.2 バリューCB②
プリフロップ JsJc
ルースパッシブなコーリングステーションがUTG+1からリンプ。ヒーローはHJでアイソレートレイズをした。他のプレイヤーはフォールドし、リンパーはコールし、フロップはチェックした。
フロップ Jh9d7d
ヒーローのハンドの強さ
セットはセカンドナッツである。フロップストレートになるT8以外には負けていない。
フロップテクスチャ
フロップストレートがある、ウェットなボードである。フラッシュドローや、ミドルカードがペアやドローになる。
フォールドエクイティ
低い。多くのハンドがボードと絡み、更に相手はコーリングステーションである。
プラン
スロープレイは厳禁。コーリングステーションをバリュータウンへ連れて行こう。
ベットサイズ
大きく。ここではポットサイズのベットが適切である。もし相手がコールした場合、ほとんどのターンカードでもう1発大きく打つ。リバーでのバリューショブもプランに入れる。
2.1 セミブラフCB①
プリフロップ KdJd
ヒーローはCOでハンドはKdJd。オープンし、ニットなセットマイナーのSBがコールし、それ以外のプレイヤーはフォールド。
フロップ AdTd5c
ヒーローのハンドの強さ
ヒーローのハンドはKハイである。しかし強いコンボドローができており、相手が99のようなハンドを持っているならKやJもアウツになるかもしれない。
フロップテクスチャ
ヒーローのハンドには強くコネクトしているが、フロップ自体はかなりドライな方である。OESDができないボードで、Axsがナッツフラッシュドローにもなっていない。
CBを打つ理由
ヘッズアップであり、相手はポジションがあるヒーローへチェックしてきた。相手はニットで、ちゃんとフォールドもできる。Kハイ自体はショウダウンバリューがないが、
モンスタードローは相手のペアに対してフェイバリッドですらある。
そしてフロップにAがあるので、PFRのレンジにコネクトしており、アンダーペア等にはスケアである。良いドローも相手に少なく、フォールドエクイティは高い。
CBを打たない理由
なし。
プラン
セミブラフとしてCBを打ち、レイズされた場合もオールインを返す。
相手がバリューレイズできるハンドはTT、55のセットと、ATs,A5s等のツーペア程度であるが、デッドマネーを含めればスタックオフできる程度のエクイティはある。もし相手がCBにコールした場合、ほとんどのターンカードでもバレルを打つ。
(もしストレートやフラッシュができたらバリューベットが打てるし、ブランクでも
相手のポケットペアを降ろすことができる。そして相手がトップペアであったとしても、こちらにはアウツがある。)
ベットサイズ
中程度。小さいベットでは相手のペアを降ろすフォールドエクイティがない。また、ナッツを作って相手のセットやツーペアをスタックするためにもポットを大きくしていく効果もある。
3.1 ブラフCB or デッドマネー取得CB(dead money grab,DMG)
プリフロップ 4c4s
ヒーローはCOから4c4sでオープン。アンノウンのBUがコールし、TAGのBBもコールした。フロップはヒーローまでチェックで回った。
フロップ Kh8c5d
ヒーローのハンドの強さ
アンダーペアはとても弱いハンドで、2アウツしかないためにSDVもない。
基本的にはエアハンドと扱う。
フロップテクスチャ
ドライボード。レインボーで、OESDも76でしか作れない。
CBを打つ理由
ドライフロップであり、ボードに絡む相手のハンドが少ない。ヒーローはトップペアをリプリゼントできる。
CBを打たない理由
マルチウェイポットである。また、2人相手にブラフをすることになり、どちらかの相手がフロートするかもしれず、そうなった場合アンダーペアでは降りるしかない。
プラン
このスポットではCB成功率はあまり高くない。しかし計算上はやってみる価値はある。ただし基本的にはターンでセットにならない限りは一発打って諦めになる。レイズされた場合はスナップフォールド。
ベットサイズ
小さく。55%ポットで十分だろう。ここでショウダウンまで行ったり、ビッグポットを
勝ち取ることは考えない。ベットで2人を降ろせるチャンスがほしいことは確か。コールされた場合、負けているか、相手にアウツがある。
ターンでダブルバレルを打てるようなカードは殆ど無いし、勝っているか負けているかもわからない。負けているなら損失を最小限にしたいということもあり、小さいベットが適切だろう。
3.2 ブラフCB or デッドマネー取得CB(dead money grab,DMG)②
プリフロップ 6h5h
ヒーローは6h5hでBUからオープン。TAGのBBがコール。
フロップ Th4c2s
ヒーローのハンドの強さ
かなり弱い。6ハイで、一応ガットショットとバックドアフラッシュドローはあるが、
それを引けなければ明らかにSDVはない。
フロップテクスチャ
かなりのラグボード。このボードに絡むハンドはほとんどないし、スケアなカードもない。TAGのBBはポケットペアヘビーなのでこういうボードは歓迎だろう。PFRのレンジにはTT以外はヒットしていない。
フォールドエクイティ
相手がペアを持っていた場合は殆ど降りないだろうが、2ブロードウェイは降ろせる。
CBを打つ理由
ヘッズアップでポジションがあり、相手は適切にフォールドできるプレイヤー。相手が2ブロードウェイならフロップはミスしている。
CBを打たない理由
ベットしてもリプリゼントできるハンドが殆ど無い。AK等が完全にすべっている。
プラン
フロップでスタブを打つが、相手がペアであればコールされるだろう。ターンにスケアが落ちれば2発目を打ってもいい。もちろんガットショットを引ければバリューベットを打つ。
フロップでレイズされれば当然フォールドである。相手がこのスポットをチェックレイズブラフが成功率が高いと判断したのであれば、それは正しい判断だろう。その場合でもいずれにせよ彼は6ハイよりは強いハンドだろうし、ポットは彼のものだろう。
ベットサイズ
小さく。もしターンでドローが完成したら、ペアやセットから取るために大きくベットして良い。相手がこちらのハンドを65とは読みづらいだろう。
3.3 ブラフCB or デッドマネー取得CB(dead money grab,DMG)③
プリフロップ AcKh
LAGのCOがオープンレイズ。ヒーローはBBから3ベットし、コールされた。
フロップ Qc8h4c
ヒーローのハンドの強さ
3ベットポットでの2オーバーは大して強くはない。タイトな相手ならIPで3ベットにコールした場合ポケットペアを持っていることが多いが、LAGであればスーテッドブロードウェイもかなり多いだろう。
フロップテクスチャ
かなりドライなボードであり、OESDなども存在しない。そしてヒーローがAcをブロックしているので、相手にナッツフラッシュドローもない。(もし相手のレンジがペアとスーテッドブロードウェイだけであれば、フラッシュドローはKcJcかKcTcのみである)
フォールドエクイティ
そこそこある。我々の3ベットはQQ+をリプリゼントできる。相手はトップペア以下ならコールすることは難しいだろう。そしてコールできるような強いドローも相手にはない。
CBを打つ理由
相手がフォールドする確率が高い。なぜなら3ベットポットでフロップをコールすれば相手はコミットに近づいてしまい、相手はアンダーペアやナッツでないドローではそうしたくはないだろう。そしてコールされてもヒーローはターンでA,K,ナッツフラッシュドローを拾うことができる。
CBを打たない理由
我々にはポジションがない。そしてAハイでポットをふくらませてしまうことになり、メイドハンドになるアウツは6枚しかない。
プラン
3ベットポットでは基本的には高い頻度でCBを打つべきです。何故ならデッドマネーがとても大きいからであり、チェックはかなり弱いアクションで、IPの相手にエニハンでポットをスチールするチャンスを与えてしまいます。だから、ほとんどのボードでCBを打つことになります。
フォールドエクイティがあり、6枚とはいえアウツもあるので、ベットは+EVでしょう。もしコールされた場合には負けている可能性が高く、ターンでラグが落ちればx/fとなるでしょう。
ベットサイズ
3ベットポットのスタンダードなCBサイズは、ハンドのエクイティにかかわらずハーフポットです。3ベットポットではSPRが低いので、相手がコールした時点でポットコミットに近くなります。相手はトップペア以下ではそうしたくないでしょうし、降りることも多いでしょう。
なお、3ベットポットはシングルレイズドポットとはかなり扱い方が異なるため、今後、3ベットポットについては単独で記事を書くことも考えています。
4.1 スキップCB①
プリフロップ QhTh
コーリングステーションのCOがリンプイン。ヒーローはSBからレイズし、アンノウンのBBがコール。COもコールした。
フロップ Jh6c6s
ヒーローのハンドの強さ
ペアボードで、ヒーローのハンドはQハイのみです。オーバーカードとバックドアドローではありますが、マルチウェイでは弱いものです。
フロップテクスチャ
かなりドライで、ドローもなく、相手のペアとオーバーカードが怖いくらいです。
CBを打つ理由
ハンドにほとんどSDVがなく、アウツやハンドが進むカードも少ないので、我々がポットで勝ち取るとすればベットで相手をおろした時だけでしょう。そしてこのボードは相手がヒットしてる可能性が低いものです。
CBを打たない理由
我々のプリフロップでもアイソレートレイズは失敗し、結局のところマルチウェイで一番悪いボジションです。しかもCOはコーリングステーションです。このボードですらフォールドエクイティは低いと見てよく、Aハイにもコールされるかもしれません。
そしてマルチウェイであるために、ベットに必要な金額もヘッズアップより大きいです。リスクが高く、リワードが少ないシナリオでしょう。
プラン
ここでCBを打つ必要はないでしょう。チェックフォールドします。運が良ければ、チェックで周り、ターンでドローなどを拾えばディレイCBを打てるでしょう。また、チェックで周ったっということは相手もハンドがない可能性が高く、ベットしてみなし子ポットを取りに行ってもいいかもしれません。
4.2 スキップCB②
プリフロップ KhKd
セミルースパッシブのMP1がリンプし、ヒーローはBUでレイズ。ニットのSBがコールし、MP1もコールした。
フロップ Ac7h2d
ヒーローのハンドの強さ
ありがちな状況ですが、「吸い寄せられるように」Aが落ちてしまい、プリフロップのモンスターハンドが、フロップでは平凡な手になってしまいました。KKはこのフロップでは、トップペアに負けてしまう中では一番強いハンドです。2アウツしか無いフロップのセカンドペアでは、大きいポットをプレイしたくはありません。
しかしSDVはある程度あるハンドなので、できる限り安くショウダウンに行きたいし、もしかしたら負けているハンドからバリューが取れるかもしれません。
フロップテクスチャ
超ドライなフロップです。54などのクズハンドのガットショットなどを除けばドローは存在しません。
フォールドエクイティ
かなり高いでしょう。ドライボードで、Aがスケアカードになっています。
CBを打つ理由/打たない理由
我々はIPで、ある程度のフォールドエクイティがあります。しかし、SDVがあるハンドでもあります。我々がベストハンドであるなら、相手には降りてほしくありませんし、SLPな相手のレンジにはAが多くあり、負けているのであればポットを大きくしたくありません。
プラン
多くのプレイヤーはこのようなボードでは反射的にCBを打ってしまう、というミスを犯しがちです。
ベットすることにより、KKをブラフに変えることになってしまい、CBにコールするのはAxとセットだけです。ですから、ここでベットすれば自分が負けているかどうかはわかり、のちのストリートではポットにお金をつぎ込まずにすみますが、しかし、このような情報を得るためにベットをするということは、意味のないことです。
プランとしては、こちらに負けているハンドから1ストリート、もしくは2ストリートバリューを取ることを考えましょう。そのためにも、ここではチェックビハインドです。
考えてみてください。もし相手が99のようなハンドを持っていて、我々がフロップをチェックすれば、「ヒーローはAを持っていないようだ。ならこの99がベストハンドだな」と考えてくれるかもしれません。
また、QJを持っているような相手がフリーカードを得て、セカンドベストペアを作るかもしれません。ターンでベットされたらコールできるし、相手はターンでチェックコールするかもしれません。
相手のどちらかがAを持っているというのも普通にあることですし、もし、相手がターンとリバーでベットしてきて、相手がAを持っていることを確信したなら、リバーでフォールドするのもよいでしょう。
あなたがターンをコールしたことによって、相手のミディアムペアの足が止まるということはしばしば起こります。相手は少し考えなおし、結局ヒーローがAを持っていると疑うこともあるでしょう。これは、あなたが1ベットをコールするだけでショウダウンまで行けるということを意味します。
あなたはプリフロップではビッグポットを取るという夢を描いたかもしれませんが、悪いフロップが落ちた状況では、そのプランを変えなければなりません。ショウダウンに上手くたどり着き小さいポットを取ることを目指し、大きいポットを失わないようにしましょう。
ベットサイズ
フロップではCBを打ちません。ターンでは小さいサイズが適切でしょう。よくありがちな状況ですから、気をつけるようにしましょう。ドライボードでIPのKKは、チェックビハインドすべきです。
4.3 スキップCB③
プリフロップ AsQs
ヒーローはUTG+1からオープンし、セミLAGのCOにコールされた。ブラインドはフォールド。
フロップ KsQd8c
ヒーローのハンドの強さ
KKの例と同じように、あなたのハンドはフロップでマージナルなSDVを持っています。しかしこのセカンドペアはKKの例よりも発展性があります。ただ、あなたはOOPです。
フロップテクスチャ
かなりドライなフロップです。JTはOESDになりますが、まあまあのドローというだけです。COのセミLAGは、ポケットペアやスーテッドコネクタを持っていることが考えられます。そして、ヒーローのオーバーペアをクラックしたり、セミブラフレイズでフロートしたりすることを狙ってフロップを見に来たのでしょう。もしあなたがフロップでCBを打たなければ、相手はそのようなプレイは出来ません。
CBを打つ理由/打たない理由
ヘッズアップのポットで、相手はフォールドができるプレイヤーです。しかし、我々はOOPで、マージナルなSDVがあるハンドを持っています。ここでポットを取ることを狙ってCBを打つこともできますが、もしこちらが勝っているのであれば、バリューを最大限引き出せるプレイとはいえません。
もちろんこのセカンドペアでトリプルバレルを打ちたいわけではありませんし、レイズされてこちらのエクイティを捨てることになるのは、一番望ましくないことです。
プラン
ここではチェックし、ポットサイズをコントロールしましょう。そして負けているハンドからバリューを取れることを狙いましょう。
チェックすることにより、我々のハンドはJJ/TTがAとQの落ちたフロップでチェックフォールドしようとしているように読まれるかもしれません。セミLAGのプレイヤーであれば、広いレンジでチェックに対してBMCBを打ってくるでしょうし、そのレンジの多くは我々のセカンドペアトップキッカーに負けているでしょう。OOPで中程度の強さのハンドを持っているときは、チェックして相手のブラフを誘い、コールすることを狙いましょう。
ターンで明確に我々のスケアになるようなカードは殆ど無い、ということに留意しましょう。我々は悪くともセカンドペアは持っているわけで、これが2ペアやトリップスに発展するかもしれないし、いくつかのバックドアドローを拾うかもしれません。
もし相手がチェックビハインドしたら、相手は77や98sのようなハンドかもしれません。その場合はバリューのためにディレイCBを打ちましょう。もし相手がフロップでベットし、ターンでダブルバレルを打ってきた場合、ハンドが発展したのでなければ、相手がTP以上を持っていることを信用し、フォールドします。
ベットサイズ
CBはチェックコール。相手がチェックビハインドした場合、ターンのベットは小さくてよいでしょう。
4.4 スキップCB④
プリフロップ AdJd
ヒーローはMP1からオープンし、ルースパッシブなCOが、TAGのBU、ニットなBBがコールしました。
フロップ Th7s6s
ヒーローのハンドの強さ
2オーバーだけでドローはありません。かなり弱いハンドです。特にマルチウェイではひどいものです。
フロップテクスチャ
3枚のカードがかなりコネクトしていて、非常にウェットなフロップです。相手の誰かにストレートが完成していてもおかしくないし、他にも、ペア、セット、ツーペア、いろいろなドローが存在します。
フォールドエクイティ
かなり低いです。ここでCBを打っても全員を降ろすことはほぼ不可能でしょう。3人のうち最低でも1人はコールするだろうし、レイズされる危険もあります。
CBを打つ理由
なし。
CBを打たない理由
マルチウェイポットで相手にポジションがあります。その内の1人はコーリングステーション気味で、ペアやドローは降りないでしょう。
プラン
チェックフォールド。クリーンアウツは殆ど無いに等しく、すでにドローイングデッドになっているかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。以上の記事について注意して欲しいのは、CBを打つべきでないスポットも紹介したことです。ボードがとてもウェットで、マルチウェイであり、ヒーローがOOPであるようなスポットです。
この記事を読んで、皆さんが機械的にほとんどのフロップでCBを打つことをやめ、長期的に利益を出せるようにCBを使いこなすことを望んでいます。
多くの状況で、ベットすべきか迷うスポットは、ベットしたほうがいいかもしれません。「わからなければ、とりあえずベット」という格言はほんとうに正しいかはわかりませんが、ことCBに関しては、これは悪くはないアドバイスです。
基本的に、CBを打ちたくない要因が無いのであれば、CBを打つべきです。結局のところ、適切なCB頻度というものは50~75%程度なわけですから、打たないよりは、打つほうが正解である確率は高いのです。
今後の記事では、ターンやリバーのプレイについてのアドバイスも書くつもりです。しかし、次回の記事はより一般的なものになります。2NLプレイヤーが犯しがちなミスについて書きたいと思います。
あなたが記事に書かれたのと同じようなミスを犯している事に気づけば、リークを修正できるようなものについて書きたいと思います。
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元記事
The ABC of 2NL, part 15: The ABC of Continuation Betting, part C: Example Situations.
https://www.pokerschoolonline.com/blogs/ArtySmokesPS/the-abc-of-2nl-part-15-the-abc-of-continuation-betting-part-c-example-situations
The ABC of 2NL, part 14: The ABC of Continuation Betting, part B: Evaluating Board Texture.
CBについてパート2:ボードの評価
前回の記事は、コンティニュエーションベットの理論―それが利益的であるという根拠の話でした。今回は、弱いハンドを持っている場合に、CBを打つかどうかのチェックリストを示したいと思います。
ブラフCBを打つことが正当化される理由は、あなたのレンジがボードにヒットして、相手のレンジがミスしていることによるフォールドエクイティです。そしてそれが今回の記事の全てです。
以下では、フロップがこちらのレンジにどのようにヒットしているかを考察し、ハンドレンジについて簡略にまとめます。ですが、まずはフロップのテクスチャについて、一般的な話をしましょう。
フロップのカテゴライズ
フロップは大きく分けて、2つのカテゴリに分類されます。
- 「ウェット」フロップ 多くのカードの組み合わせと結びつきやすいテクスチャ
- 「ドライ」フロップ あまり多くのカードの組み合わせと結びつかないテクスチャ
フロップには超ドライなものから、超ウェットなものまであります。ドライフロップでは、スターティングハンドのうち、かなり限られた範囲としか、メイドハンドや強いドローを作ることができません。つまり、ドライフロップは、「ヒットしにくい」ボードなのです。
それに対しウェットフロップでは、多くのハンドの組み合わせと結びつきます。実際、超ウェットなボードでは、フロップでストレートができてしまうような場合もあります。
例えば、以下の様なフロップを見てみましょう。
ウェットなフロップ
9c7d6s
この976のフロップでは、誰かがT8sを持っていればフロップナッツストレートができています。勿論、85でもストレートができています(85はT8よりもプリフロップで参加している可能性は低いでしょう。しかし、2NLの相手はこのようなクズハンドでも、特にマルチウェイポットでオッズが良い場合には参加してくることが多々あります)。
このフロップでの他のメイドハンドは99,77,66のセット、TT+のオーバーペア、97,76のツーペア、それに複数のコンボドローやペア+ドローがあります(98はTP+OESD、88、87はペア+OESD、TTはOP+ガットショット、55はアンダーペア+ガットショット)。
また、この976フロップでは、ペアはできなくともフロップでストレートドローになる多くのハンドが存在します。8を含む多くのハンド(A8s等)はOESDになるし、JTのようなハンドもツーオーバー+ナッツガットドローです。
このようなフロップは多くのハンドと結びつきやすいため、ウェットフロップであるとみなされます。もしボードがツートーンであれば、フラッシュドローも存在し、さらに多くのハンドとの結びつく可能性が高くなります。
これとは対称的に、ドライフロップは、あまり多くのハンドとは結びつきません。
ドライフロップの例を見てみましょう。
ドライなフロップ①
Qh7s2d
これは超ドライフロップの一例です。K83,K82,K72と同じように、これは3つの異なるランクのカードで構成されたフロップです。このようなボードでは、ターンカードをめくらない限りは、ストレートドローやフラッシュドローは存在することができません。OESDばかりでなく、ガットショットドローすら作れないのです!
このようなドライフロップでは結びつくスターティングハンドは多くありません。もしこのようなドローが少ないフロップでCBを打てば、たいていはメイドハンドからしか反撃を受けることはないでしょう。存在するメイドハンドはセット、トップペア、ミドルペアトップキッカー、ミドルポケットペア位でしょう。
ドライなフロップ② ペアボード
また、別の種類のドライボードとしては、以下の様なペアボードがあります。
9h9c3s
このようなフロップでは、フラッシュドローは存在しません。また、9と3で数字に大きなギャップがあるので、ストレートドローもありません。フロップに激しくヒットするハンドは9か3が含まれているものだけですが、これらのハンドは99,33,T9s,98s,A3sを除けばスターティングハンドにはほぼ含まれていないものです。
しかし、すべてのペアボードがドライフロップなわけではありません。以下を見てみましょう。
JsJdTd
このフロップは2つのランクのカードで構成されていますが、JとTはコネクトしています。KQや98を持っている人がいれば、OESDが存在します。また、フラッシュドローもあります。
ですが、ペアボードではフルハウスが存在するので、ドローを持っている人も警戒をする必要があります。もしJTを持っている人がいれば、彼にとっては夢の様なフロップでしょう。
レンジとフロップ
さて、ドライボードとウェットボードの例を見たので、ここからは、ハンドレンジや、
レンジとフロップがどう結びつくかについて話したいと思います。また、フロップとハンドレンジが結びついているかを判断する簡易的な方法を示します。
原則としては、相手のレンジにヒットしていなそうなドライフロップは、ブラフCBを打つチャンスです。
プリフロップレイザーのレンジ
あなたは、「君のハンドはAKハイだろう」という表現を聞いたことがあるかもしれません。これはたいてい、ミドル~ローカードで構成されたボードで、弱いペアを持ってヒーローコールするときに使われるものです。
相手がAKを持っている、と読むのは「レンジ読み」の極端な一例です。
もちろん相手のレンジを一点で読むというのは極端な例ですが。ただそうはいっても、特に3ベットポットなどでは、TAGが相手の場合はAKはとても典型的なハンドですし、AKは16コンボあり、ポケットペアがそれぞれ6コンボであるのだから、なおさらです。
もし相手がAA,KK,AKでしか3Betをしてこないのであれば、AKの確率は16/28=57%です。彼は文字通りAKを持っている確率が高いと言えます。
QQもまた、プリフロップレイザーのトップレンジに(特にシングルレイズドポットでは)近いものです。特に相手がフルリングのEPでオープンしてきているのであれば、レンジをAK,QQ+と読んでも大きくは間違っていないでしょう。
プリフロップレイザーのレンジの多くが「トップペア」タイプのハンドで構成されているなら、AKやQQに有利なフロップであれば、レンジ全体にも有利であると言えます。
Aハイボード、Kハイボードでは、AKは明確にTPTKになります。Qハイボードでは、QQがトップセットになります(AAとKKもまたプリフロップレイザーのレンジにあり、それらはオーバーペアになります)。
ハイカードがA,K,Qのボードはプリフロップレイザーに有利なので、基本的にはCBを打ちやすいでしょう。プリフロップレイザーのこのボードでのベットは実際にヒットしているバリューベットであることが多いからです。あなたがプリフロップレイザーなら、Axx,Kxx,QxxのボードではCBの頻度を高めてよいでしょう。
もしフロップを実際にはミスしていたとしても、フォールドエクイティがあります。なぜなら相手はあなたのハンドをAKやビッグペアと推測するからです。
ですのでプリフロップアグレッサーのレンジを読む簡易的な方法は、AK/QQ+と考えることです。
プリフロップコーラーのレンジ
しかしプリフロップコーラーのレンジはどう考えればいいでしょう?相手がフロップとコネクトしているかをどう判断すればいいでしょうか?
もしあなたが私が以前書いたプリフロップコールレンジの記事(part8)を思い出せば、そのチャートには多くのポケットペアとスーテッドコネクタ、スーテッドAが含まれているのがわかるでしょう。
2NLの相手というのは、もしあなたがEP~MPでオープンした場合でも、ランダムハンドに近いようなひどいプリフロップコールレンジを持っていることもありますが、基本的にはJJ-22、KQs-65s、AQs-A2sあたりが多いでしょう。
これらのハンドを可視化するのは難しいことですが、これらのハンドがフロップと絡んでいるかどうかを考える簡易的な方法があります。それは、投機的なハンドのグループそれぞれを、ある特定のハンドのように考えることです。
このテクニックのいいところは、そのグループのあるハンドとフロップが絡んでいるのであれば、そのグループの他のハンドとも絡んでいることが多い、ということです。
例えば、このように考えます。
スーテッドコネクタの例としてJTs、ポケットペアの例として88、スーテッドAの例としてA5sを想像してみましょう。これを「AKの一点読み」のようにあてはめてそれぞれ考えてみます。
プリフロップレイザーのレンジをAK/QQ+と簡略化したように、プリフロップコーラーのハンドをJTs/88/A5sのように想定し、フロップでは少なくともこれについてだけは考えてみましょう。
どちらのフロップか
さて、この簡易的なAK/QQ+およびJTs/88/A5sのレンジを使って、いくつかのフロップの例を見てみましょう。それについて、ウェットであるかドライであるか、そしてプリフロップレイザーかコーラーか、どちらに有利なフロップなのかを検討してみたいと思います。
kh8h3s
このフロップは、CBをとても打ちやすいテクスチャです。とてもドライなボードで、フラッシュドローはありますが、ストレートドローはありません。プリフロップレイザーは(たとえ彼が実際にはもっと弱いハンドであっても)AKでKヒットを主張できますし、ポットをここで取れてしまう可能性も高いでしょう。
さて、ここで、簡易的な方法でコーラーのレンジを考えてみましょう。ハートのスーテッドを除き、A5sとJTsはフロップをミスしています。88はフロップセットになっていますので、最低でもコールはされてしまいますが、同様のグループのハンド、99や77はフロップをミスしています。コールしてもターンでダブルバレルを打たれるだけでしょう。
注意して欲しいのは、ここでの88や33はとても有利な状態なので、もしこのフロップであなたがCBを打ち、レイズを返された場合には、多くの場合、フォールドしたほうがよいでしょう。このボードでコーラーのレンジに激しくヒットするのは88,33位なので、フロップレイズはバリューレイズであることが多いでしょう。
上記の理由により、そしてもしあなたが今までの記事すべてに目を通してきたのなら、このK83フロップでブラフCBを打つことに頭は使わないでしょう。何故ならフォールドエクイティがとても高いからです。
Qc7c5c
初心者の中には、こういうモノトーンボードを見て、「これはCBを打てない。ウェットすぎる」と、思う人がいるかもしれません。こうやって考えてしまう初心者はあまり良くありません。
このボードは、全くウェットではありません。勿論、危険なボードですが、ウェットではありません。このようなフロップが開いたら、ほとんどの場合私はCBを打ちます。
その理由は単純です。このようなフロップでは、相手は強いメイドハンド(TPTK、セット、フラッシュ)や、強いフラッシュドロー(Ac、Kc持ち)でなければ、コールが利益的ではないからです。
相手はQdJdのようなハンドを持っていた場合、このフロップを嫌に思いながらもCBにコールはするでしょう。彼はトップペアを持っています。しかし、あなたのフロップフラッシュや、ドローイングデッドに近い状態を危惧し慎重にプレイするでしょう。
このフロップはフォールドエクイティがとても高く、ここでコールできるハンドはかなり限られています。簡易的な相手のレンジ推測に当てはめてみてください。JTsのようなスーテッドコネクタ系は、スートがクラブでない限りはコールするのはとても難しいでしょう。A5sのようなハンドも同様です。88のようなペアハンドもフォールドする可能性のほうが高いでしょう。
もしクラブが含まれているペアでも、コールは難しいはずです。なぜなら、ターンでフラッシュができたとしても、8ハイフラッシュはナッツには程遠く、ボードに4枚のクラブが落ちた危険な状況になってしまうからです。
上記の理由により、フロップモノトーンボードというのは、CBが高確率で成功するスポットなのです。
Ah9d8d
一般的に言って、AハイフロップはCBを打つのに適しています。何故なら、Aは低いペアハンドに対してのスケアカードだからです。しかし、このフロップではブラフを打つのにいくつかの問題があります。
第1に、2NLの相手はラグAのハンドを好んでプレイし、彼らはトップペアをフロップでは決して降りないでしょう。
第2に、このボードにはフラッシュドローが存在します。
ただし、私は多くのプレイヤーがフラッシュドローの存在を過大評価し過ぎであるとは思います。結局のところ、相手がJTs系と想定した場合、4つのカラーの組み合わせが存在します。相手にフラッシュドローがあるのは、その1/4に過ぎません。実際にはさらに、ダイヤを2枚相手が持っているなら、その分ボードにダイヤが2枚落ちる確率は下がるので、フラッシュドローができる確率は少し低くなります。フラッシュが出来る確率は低く、だからこそポーカーではフラッシュがストレートよりも強いというルールになっているのです。
ただそうは言っても、2NLの多くのプレイヤーというのは、ASAP(“Anything Suited, Any Position”)のプレイをする傾向にあるので、フラッシュドローはやはり警戒しなければいけません。
また、さらに考慮しなければいけないことは、このフロップでは数字がコネクトしていることです。9と8がフロップにあるため、JTや76はOESDになっています。JTsでプリフロップをコールした場合、フロップは確実に降りることはないでしょうし、もしスートがダイヤであれば、レイズする可能性も高いでしょう。なぜならOESD+FDはワンペアハンドに対してフェイバリットである強いドローだからです。
ペア系ハンドに関しては、88、99はセットになっています。もし私であれば、ここでセットが出来、相手がCBを打ってきたら、相手がTPTK系であることを願い、喜んで大きくレイズします。相手がTPTKでセットに対してスタックオフしてくれたなら、セットは大幅にエクイティが優っています。
トップペア系ハンドとしては、A5sのようなハンドは、フロップではほぼコールするでしょう。その後、ターンリバーとブランクが落ちた場合は、ショウダウンまで行く可能性も高いです。
もしA5がダイヤのスートであった場合、フロップでレイズされ、オールインまで行くかもしれません。なぜなら2NLプレイヤーはフラッシュドローは「引けるもの」と考える人が多く、彼らのトップペアが弱いキッカーしか持っていないことなぞすっかり頭から抜けてしまうのです。
ここで一つ覚えておいて欲しいのは、フロップに落ちたAがフラッシュドローのほうの色だった場合、たとえばAh9h8dのような情強だった場合には、相手のフラッシュドローの可能性は少なくなるということです。何故なら、このようなボードでは、相手のAxハンドはフラッシュドローにならないからです。
結論として、Ah9d8dはかなり際どいフロップで、ニットなセットマイナーのアンダーペアを降ろせるとはいえ、私はKQの様なハンドの場合にはCBは打たないでしょう。
もしAh8s5hのように、もっとドライな組み合わせであれば、フロップを外したブロードウェイや、スーテッドコネクタや、ポケットペアを降ろしてデッドマネーを取りに行くためにCBを打つでしょう。
Qh6c6d
ペアボードというのは基本的にはドライです。しかし、あなたが思うほどにはフォールドエクイティは高くありません。
あなたのレンジにはAQやQQ+があるとしても、彼らが66以上のポケットペアを持っているような場合には、相手はCBに降りることはないでしょう。そして、アンダーペア等の場合でも、フロートされることが多くあります。
このようなボードがプリフロップレイザーにあまり好ましくない理由は、コーラーのレンジにフロップがヒットしているからではありません。単に、コーラーにとって怖くないボードだからです。ポケットペアがあればAKを含むAハイには勝っていますし、負けているのはQとオーバーペアのみです。
私はまた、このようなボードでは、Aハイのコーラーがフロートを試みることが多いことに気づきました。実際この戦術は、Aにある程度のエクイティがあることも考慮すれば、それほど悪くはありません。
ただ、基本的には、私はこのようなフロップではCBを打ちます。何故なら、相手のレンジがボードをミスしている可能性が高いことは事実であり、ある程度のフォールドエクイティはあるからです。
ですが、同じペアボードでも、カードがもっとローカードに偏っている場合にはあまりブラフCBを打ちたくありません。なぜなら、オーバーペアになるポケットペアの数が増えるし、そうなった場合にはコールされてしまうからです。
このペアボードも、簡易的な方法で考えてみましょう。
- JTsや他のスーテッドコネクタ:オーバーカード+ドローのような状態にならなければ、基本的には降りる。
- 88と類するペア:基本的にはコールする。しかしターンでダブルバレルには降りることが多い。
- A5sと他のスーテッドA:時にはコールし、時にはフォールドする。相手の傾向に依存する(例えば、コーリングステーションはこの場合大抵コールします。なぜならプリフロップレイザーの6ヒットは信用しないし、Aがアウツになると思っているから)。
8c5h2s
これは完全にラグボードです。なので、私は大抵CBを打ちます。フラッシュドローもなければストレートドローも数少なく、とてもドライです。せいぜい76がOESDになるくらいでしょうか。あとは2枚のローカードでガットショットドローや低いOESDができる程度です。
このようなフロップで重要なのは、ポケットペア系のハンドが相性が良いことです。TTや99はオーバーペアになり、8,5,2はセット、そしてその他のペアもそこまで不利ではないボードです。
結局のところ、AKなどの(プリフロップレイザーが持っていそうな)ハイカード系や2ブロードウェイはミスしているために、ペアハンドが勝っています。
とはいえ、私はこのようなボードでも、基本的にはCBを打ちます。なぜなら、現状負けていても、オーバーカードがアウツになることが殆どだからです。また、このようなローボードでは、私はビッグオーバーペアをかなり信用します。もし私がこのようなボードでQQを持っていた場合、99や77をバリュータウンに連れて行くために、大きくバリューベットします。
もしタイトなプレイヤーがこのボードでCBにレイズしてきた場合、私は彼がセットを持っている確率がかなり高いと考えます。ただ、下手でクレイジーなプレイヤーはここでミディアム(オーバー)ペアで突っ込んでくる可能性もあります。なぜなら彼らはJJ+の存在など考えもしないからです。
このボードでJTsや他のスーテッドコネクタはドローがなければ殆どフロップで降りるでしょう。A5s系はミドルペアができていればコールします。ただし、スモールキッカーのAxsはあなたが思うよりこのようなボードでは強いのです。なぜなら、A-5のストレートのガットショット+ペアになることが多いからです。
JsTs7h
このフロップは一見、プリフロップレイザーにとても有利なように思えます。もしAKを持っていれば、2オーバー+ガットショットになり、これならかなりエクイティも高いですよね?
でもちょっと待ってください!
このフロップは、実は987ttのように、ぱっと見はプリフロップレイザーにとってひどいボードのようには思えないでしょう。しかし、このようなボードはセミブラフを打つのにはとても危険なボードなのです。
ハイカードとしてJとTがあるフロップは、CB成功率をかなり下げてしまうのです。この理由はとても簡単です。コーラー側のレンジの多くに、JTxというフロップはヒットするからです。
KQは2オーバー+OESDになり、98sもJTがあればOESDになりますし、このJT7ボードならフロップナッツです。JJ-77の全てのミディアムペアも、セットになったり、ペア+ドローができたりと直撃しています。
古いポーカーの格言に「マルチウェイポットでは、誰か1人はJを持っている」というものがあります。あなたがJTsのボードでAK/AQを持って何も考えず機械的にCBを打ち続けていれば、それはお金を燃やしているようなものです。
もしあなたがフロップにヒット(TPTK+)したのであれば、最大バリューを引き出しにかかりましょう。何故なら、殆どの場合相手のアクションに期待できるからです。
もしJJや98sを持っていたのなら、私はポットオーバーベットも視野に入れます。何故なら相手はこれに支払ってくれる可能性がかなり高いからです。
簡易的な方法でも確認してみましょう。
- JTs:OK、フロップでトップ2ペアだ。リバーでまた会おう!
- 88:ペア+ガットショット。最低でも1ストリートはコールするだろう。99も同様。77はセットができているのでほとんどの場合レイズしてくるだろう。
- A5s:ナッツフラッシュドローを持っていなければ、大抵の場合CBには降りる。
私は、JとTを含んだフロップは危険であるということについては特に強調したいと思います。JTxフロップでブラフCBは控えたほうがいいでしょう。実際、もしフロップにJ~7のうち3つのカードが含まれている場合、フォールドエクイティはかなり少なくなります。
そしてツートーンボードであれば、さらにフォールドエクイティが少なくなります。だから、JT8ttやT87ttのようなボードではブラフCBは打たないほうがよいでしょう。全てのミディアムペアやミドルスーテッドコネクタがJ~7ボードにヒットします。
逆に、もしプリフロップでコールしてこのようなボードになったら、コーラーにとってはプリフロップレイザーを降ろすチャンスだし、ターンでベストハンドになるチャンスも多い状況です。
ここで、いくつかエクイラボを使って検証したスクリーンショットを載せましょう。このようなJTxボードが相手にどれだけヒットしているかがわかります。
私はプリフロップレイザーのハンドとしてAhKhを設定しました。そしてBUのコーラーのレンジにはわたしのブログで以前書いたコールレンジを設定しました。
BUが3Betするレンジを除外すると、コールレンジは以下のようになります。
JJ-22, AQs-ATs, A5s-A2s, KQs, QJs, JTs, T9s, 98s, 87s, 76s, 65s
これらのレンジに、AKsはプリフロップでは56%と有利なエクイティがあります。ところが、JTxのフロップが開くとどうなるでしょうか?
こうなると、コーラーがフェイバリットになり、56%のエクイティがあります。
そしてもしプリフロップレイザーがCBを打ち、コールされた場合、55-22のようなアンダーペアやフラッシュドローにならなかったスーテッドAが落ち、相手のターンのプレイ継続レンジにAKは圧倒的不利になってしまいます。
エクイラボの円グラフのボタンを押せば、コーラーのレンジにフロップがどれだけ噛み合っているかを確認することができます。
前回の記事では、私は、フロップでペアが出来る確率は30%であるということを言いました。しかし、ポケットペアとスーテッドコネクタ偏重のレンジでプリフロップコーラーがプレイしている場合、JT7のボードではペア以上のハンドができている確率がさらに高まります。
上記のチャートを見ると、プリフロップコーラーが最低でもワンペア(アンダーペアを含む)を持っている確率は、77%にも達します。そしてそのうち、17%はセットや2ペアなどのモンスターハンドなのです。
繰り返して言いますが、これはかなり恐ろしい状況です。
JT7のフロップでは、典型的TAGがBUでコールした場合、17%は2ペア+のハンドを持っているのです!ですから、AK(もしくはQQですら)はここで仕事をしてくれるでしょうか?
相手のレンジがさらにタイトで、スーテッドAでコールをしないのであれば、さらに相手のレンジは強くなります。彼の持っているハンドにAハイはほぼなく、最低でもペアやOESDを持っているでしょう。
それについてのチャートはここでは割愛しますが、コーラーは数多くのドローやコンボドローをレンジに持っています。JT7のようなボードがどれほど相手のレンジにヒットしているかがわかれば、なぜこのボードでフォールドエクイティがないかを理解できるでしょう。だから、このようなボードではブラフCBを打つべきではないのです。
まとめ
最後に、フロップCBについて私がここまでに言ってきたことについて重要なのは、ブラフCBを打つ場合、自分のハンドが実際に何であるかは問題ではない、ということです。大事なのは、こちらのレンジなのです。
だから、例えばあなたが77でHJからオープンしたり、76sでCOからオープンしたりして、フロップでK95がでた場合に、あなたがセカンドペアを持っていること(76sの場合はノーペアなこと)を、一旦忘れてください。
相手はあなたのハンドをAKのようなハンドと推測しています。だからあなたはあたかもAKを持っているように、KハイボードでCBを打つべきなのです。もしあなたが76sのハンドで、相手の88やJTsを降ろすことができれば、上出来です。
次回の記事では、いくつかの実際のハンドを見て検討していきます。それぞれのスポットでなぜCBを打ったか(打たなかったか)を要約し、ベットサイズについてもガイダンスを行う予定です。
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元記事 The ABC of 2NL, part 14: The ABC of Continuation Betting, part B: Evaluating Board Texture.
https://www.pokerschoolonline.com/blogs/ArtySmokesPS/the-abc-of-2nl-part-14-the-abc-of-continuation-betting-part-b-evaluating-board-texture
The ABC of 2NL, part 13: The ABC of Continuation Betting, part A: Theory
CBについてパート1:CBの基礎
ここ15年間のポーカーシーンを見ていた人であれば、「コンテニュエーションベット(CB)」という用語はよく知っているでしょうし、CBを打つ機会があれば打つのは「スタンダード」であるということも知っているでしょう。何故なら、もしあなたがベットしてリードすることができないのであれば、ポーカーで勝つことはとても難しいからです。
CBというのは考えも無しに学んでしまうくらい初歩的なプレイですが、盲目的に100%の頻度でCBを打ってしまう前に、いくつかの重要な点について考慮しなければなりません。
このトピックはかなり複雑であるため、理解しやすいように記事を第13回~第15回にわたる3つのセクションに分けます。今回の記事ではあなたのポーカー知識にいくつかの専門用語が加わることになると思います。たとえあなたがまだプロのようにプレイは出来ないとしても、プロのように話すことはできるようになるでしょう(これは私にも言えることですね)!
記事ではCBを打つべき数学的根拠を説明し、プレイについての一般的なアドバイスもしたいと思います。しかし、まずは、用語の定義を学びましょう。
用語解説
CB
コンテニュエーションベット(CB)とは、一つ前のストリートでアグレッションを持ったプレイヤーが、引き続きベットを行うことです。ここで主に扱うのはフロップCB、つまりプリフロップでレイズをしたプレイヤーがフロップで最初に打つベットですが、ターンCB、リバーCBというものも存在します。
あなたのフロップでのハンドが完全にエアなのか、不動のナッツなのかは関係ありません。もしあなたがプリフロップレイザーで、フロップで最初のベットをしたのなら、あなたはCBを打った、ということになります。
例:
Hero-MPがオープンレイズし、BBにコールされた。フロップでBBはチェックし、Heroはベットした。これがコンテニュエーションベットです。
Heroは最後の(そして唯一の)プリフロップレイザーだからです。もし相手がフロップでチェックレイズをしたのなら、相手にイニシアチブが渡ることになります。
そしてそのチェックレイズにHeroがコールしたなら相手はターンでベットしてくることが多いでしょう。そのリードベットは、相手がターンCBを打っているということになります。なぜなら相手は一つ前のストリートでレイズした唯一のプレイヤーだからです。
もしアクションが少し異なり、BBがフロップでリードベットを打った場合、彼のベットは「ドンクベット」と呼ばれ、これは相手のCBを打つ機会を消すものです。Heroはイニシアチブを保ちたいのであればドンクベットにレイズするしかありません。
また、フロップでチェック-チェックで回り、Heroがターンでベットしたような場合は、ディレイCBと言われます。
さて、次へ進む前に、この記事の理解を深めるために、もう少しばかりポーカー用語の解説をしましょう。
ショウダウンエクイティ
ショウダウン時にベストハンドを持っている確率のこと。大抵%表記で表され、これがあなたの「勝つ確率」です。例えば、もしプリフロップでAAvsKKのオールインになれば、AAは82%のエクイティを持っています。
ショウダウンバリュー(SDV)
ハンドの強さを相対的に表す用語。ミドルペアのような中程度のハンドの評価に良く使われ、「マージナルなショウダウンバリューがある」というように、ショウダウンである程度勝てるハンドのことを指す。
フォールドエクイティ(FE)
ベットに対して相手がどれくらいフォールドするかの推測。(セミ)ブラフをするときによく使われ、ベットが+EVのベットになるためには相手がどれくらいの確率でフォールドすればよいか、というような使い方をします。EV計算では、FEは%で表されるか、0~1の数字で表されます。
CBが利益的である理由
CBがとてもポピュラーなものになった理由は、(一般的には)有利なアクションであるからです。これは、+EVであるとも言えます。CBが利益的である主な理由は、-ほとんどの場合-相手がフロップをミスしているからです。つまり、CBにフォールドするということです。
ペアでない2枚のカードで、フロップでペアが出来る確率というのは約30%です。単なる2オーバーやガットショットも含めれば、ドローはそこそこのハンドでできるでしょう。しかし、トムドワンが言ったように、「ホールデムでペアを作るのは難しい」のです。
ここから導き出せる結論は、「ペアもドローもないときにCBにコールするのは難しい」ということです。相手が大抵ペアもドローもないのであれば、そこでCBを打つことは、即座にポットを勝ち取れる、ということを意味します。
CBが利益的である証明
CBが+EVであるということは、賢い小学生でも解けるような数式で証明できます。しかし多くの人は数学に恐怖すら覚えていると思うので、簡単に言葉で表してみたいと思います。そしてそこに数字を当てはめてみてください。以下の例では、CBは完全にエアである場合です。
EV = (あなたの勝つ金額 x 相手の降りる頻度) - (あなたの負ける金額 x 相手がコール/レイズする頻度)
これをもう少しポーカー用語のレベルに落としこんでみましょう。
EV = (ポットサイズ x FE) - (ベットサイズ x (1 - FE ))
ブレイクイーブンポイント(EV+-0の点)を見つけるために、EV = 0に設定します。そしてこの数式を解いて求められるFEを出してみましょう。
(pot * FE) - (bet * (1 - FE)) = 0
→ FE = bet / (pot + bet)
これはつまり、求められるFEは、ベットサイズをポットサイズ+ベットサイズ(ベット後の総ポットサイズ)で割ったものであるということです。これを2NLでの実例に当てはめてみましょう。
あなたがSBで6セントオープンし、BBがコールしました。ポットは12セントです。もしあなたが50%ポットサイズのブラフを打った場合、12セントのポットに6セント打ったことになります。ここでブレイクイーブンとなるフォールドエクイティは6/(12+6)=6/18=1/3=0.33となります。
わかりやすく言葉で言えば、ハーフポットブラフを打った場合、相手が3回に1回は降りてくれればEV+-0になるということです。まだうまく想像できなければ、12cのポットに6cのベットをする状況を3回分考えてみましょう。1回は相手が降りて12cの利益、2回は相手が降りずに6cの損失、合計収支は0です。
もし相手は1/3以上にフォールドしてくれるのであれば、長期的に利益が出るということです。もしもっと大きいベットサイズでブラフするなら、相手が降りる確率がもっと必要になります。
よく使われるベットサイズについて一覧にしました。
- もし100%ポットサイズでベットするなら、相手が50%以上フォールドする必要がある。
- もし75%ポットサイズでベットするなら、相手が42.85%以上フォールドする必要がある。
- もし60%ポットサイズでベットするなら、相手が37.5%以上フォールドする必要がある。
- もし50%ポットサイズでベットするなら、相手が33%以上フォールドする必要がある。
ビッグブラフは相手がそれだけ多くフォールドしてくれる必要がある。ベットサイズが小さければ相手のフォールドする頻度も低くて良い。
CB頻度
トラッキングソフトを使っている人は、ここで言及していることを既に見ていると思います。FEの数値は「Fold to Cbet」の数値としてHUDスタッツに蓄積されているでしょう。これを見れば、あなたは、自分も含む多くのプレイヤーがCBに対して45-65%程度フォールドしていることがわかるでしょう。これがCBが即座に利益となる理由です。
私は、弱いハンドを持っていたとしても、50-65%の確率でCBを打ちます。もしあなたが60%ポットサイズのベットをするのであれば、必要な相手の降りる確率はたったの37.5%でいいのです。しかし、多くの相手は実際にはそれ以上フォールドするのです!
つまり、数学的には、相手が37.5%以上フォールドするのであれば、60%ポットサイズのベットは利益になるということです。しかしこれは100%の頻度でCBを打てという意味ではありません。
相手がそのような高頻度でフォールドしてくれるのであれば、全部のフロップでCBを打つことは+EVでしょう。しかし、CB成功率に影響を与えるいくつかの要因を考慮することで、あなたは利益を最大化することができます。
長期的には、相手はフロップで50%以上はフォールドするでしょうが、フロップは毎回同じではありません。ある状況ではフォールドエクイティはとても高いでしょうし、その場合はブラフすることはとてもいい考えです。また、フォールドエクイティが低い状況では、ブラフはやめたほうがいいでしょう。
とくに2NLでは下手なコーリングステーションがとても多いので、マルチウェイの状況でエアハンドでCBを打つことは大抵の場合間違ったプレイです。最低でも1人はフロップと何かしらマッチしたハンドを持っており、コールしてくるでしょう。
フォーラムなどでよくある質問に、「どれくらいの頻度でCBを打てばいいか?」というものがあります。これについて簡単な答えはありません。2NLのフルリングでは、50~75%が最も利益的であるとは思いますが、これは相手がどれくらいルースか(タイトか)や、テーブルにどれくらいの数のコーリングステーションがいるかに依存するものです。
CBスポットの選択
もしあなたがニットであれば、CBを打つ頻度は高まるでしょう。何故なら、平均よりも強いレンジでフロップを見に行くことになり、それであればバリューベットを打てる状況が増えるからです。15/10のようなTAGスタイルでプレイしているのなら、CB率は65%前後が最適でしょう。これより高いのであれば、取れるポットの数は多くなるでしょうが、それは必ずしも稼げるお金の額が多くなることとイコールではありません。これより低いのも、パッシブすぎる可能性があります。
2NLではコーリングステーションが多いのは事実ですが、スポットによってはCBを打たないことがかなりのミスになる場合もあるので、相手に無料でまくり目を与えることはないようにしましょう。
CBに適したスポットを選択することは、あなたが考えるよりもかなり複雑なものです。判断根拠の第一は、あなたのハンドがどれくらいボードにコネクトしているかです。このシリーズのパート3を思い出してみてください。ベットする理由を2つ書きました。
- バリューとして:こちらに負けているメイドハンドやドローなどにコールしてもらう。こちらが勝っているであろう状況でバリュータウンに向かう。
- ブラフとして:ショウダウンで勝つことが難しいが、ブラフで相手のこちらに勝っているハンドをおろせる場合。
これ以外の種類の「第3の」CBもありますが、それには私の知る限り、「バリューベット」や「ブラフ」など、単純にわかり易い名前はありません。そのベットは、おそらく自分が勝っているであろう状況だが、ショウダウンバリューがマージナルであるためベットに対してコールはされたくないというものです。
このベットの目的は、こちらに対してまだ負けているが、良いエクイティを持つハンドを降ろすためのベットです。多くのCBスポットでは、我々は相手がフォールドしてエクイティを捨ててくれることを望みます。それは、即座にポットを取ってデッドマネーを得ることができるからです。自分はこのようなベットを「デッドマネー取得」/「エクイティ破壊」ベットと呼んで説明します。
2NLでのCB
2NLでは、基本的にフロップでトップペア以上なら、常にバリューCBを打てると思います。これは明確にバリューベットです。なぜなら、相手はそれより弱いハンドでコールしてくるからです。
高いステークスでは、デセプションがより重要となってきます(これがハイステークスポーカーでジョニーチャンがTPTKをウェットボードで2ストリートでチェックする理由です)。
しかし2NLでは、スロープレイはバリューを逃すことになり、のちのストリートで複雑な状況になります。実際、"RolandGTX"と私のハンドヒストリーを見ながら議論ましたが、もしフロップで運良くフルハウスや、クアッズをヒットしたような場合でも、フロップでCBを打つのが+EVであると思います。
なぜなら、あなたがCBを打つと、相手はあなたがこのような強いハンドを持っていると思わないからです。また、フロップで8アウツ以上の強いドローをヒットした場合も、ほとんどの状況でCBを打つことをおすすめします。セミブラフとして、ターンやリバーでナッツを作った場合のためにポットを大きくし、ベットの段階で即座にポットを取ることもできます。
また、6アウツ程度の、2オーバーのようなドローハンドでもCBを打っていいですし、ガットショットドローくらいでもベットしても構いません。
トップペアでなく、セカンドペア以下のペアができた場合にはどうすればいいでしょうか。これをどう扱うかは、ボードと相手のレンジを比較して、そのハンドが相対的にどれくらいの強さなのか、SDV(ショウダウンバリュー)があるのか、という判断に依存します。
私は、ボトムペアやアンダーペアは、「エア」として扱い、ターンでブラフに変える場合もあります。例えばAJ7フロップでの33などは、SDVはないと言ってもいいでしょう。5枚目までボードがめくれても、このハンドが相手に勝つには2アウツしかないからです。この状況では私はCBを打つことが多く、相手が降りれくれることを期待します。33で相手の66を降ろすことができればとても素晴らしいですし、それゆえここでのベットはほぼピュアブラフ(相手の強いハンドを降ろす)となります。
時には、相手が降りた時に98sを見せるなどして、「ベストハンドをブラフに変えた」、つまりこちらが勝っているのに相手をおろしてしまった、ということがわかってしまう場合があるかもしれません。
ベットする理由
ベットする理由というのはバリューか、もしくはブラフかの2つではあるけれども、多くのCBスポットでの狙いは、相手のエクイティがあるハンドをフォールドさせ、デッドマネーを得ることです。だから、AJ7のボードでは、33は98sに勝っていますが、ショウダウンまで行った場合にガットショットをヒットさせたりペアが出来たりして98sが33をまくる可能性は47%あります。それをもしベットして相手をフォールドさせることができれば、チェックダウンするよりもベットが+EVなのです。
似たような状況として、あなたがAQを持っていてボードがK72、相手がJTsを持っている場合を考えましょう。あなたは現状ではベストハンドを持っていて、エクイティも73%あります。
しかし、ここで打つCBをバリューベットとは思わないでしょうし、相手にコールされたくないと思うでしょう。ここでのCBは、相手が持っている27%のエクイティを捨てさせ、ポットを取るためのものです。相手が27%のエクイティをベット1発で捨ててくれるなら、素晴らしい結果です。
以下のことを常に忘れないようにしてください。
あなたは時にバリューCBを打ち、時にブラフCBを打ちます。そしてまた、時にデッドマネー(ポット)を得るためにCBを打ちます。
CBチェックリスト
さて、フロップと強く結びついた場合(トップペアや強いドロー)に、バリューのためにベットを打つのは、とても素直なプレイです。CBについての記事の残りのほとんどは、あなたのハンドの強さがフロップでは明確に分からない状況についてです。以下にブラフCBを打つ場合のチェックリストをつけるので、目を通しておいてください。
ブラフCBを打ちやすい状況
- ヘッズアップ
- IPのあなたまでチェックで回ってきた
- ハンドが弱く、SDVがかなり低い
- 相手がフォールドボタンを持っている(コーリングステーションではない)
- ボードがあなたのレンジにヒットしていて、相手のレンジにはヒットしておらず、フォールドエクイティが高い
ブラフCBを打ちにくい状況
- マルチウェイポット
- OOPである
- ある程度のSDVがあるマージナルなハンドを持っている
- 相手がフローターもしくはコーリングステーションである
- ボードがあなたのレンジにヒットしておらず、相手のレンジにヒットしていて、フォールドエクイティが低い
このチェックリストを確認し、ブラフCBを打つのに適しているかそうでないかを確認しましょう。
ヘッズアップ/マルチウェイボット
ヘッズアップでのCB成功率がマルチウェイよりなぜ高いのかは明白です。ヘッズアップでは、あなたは相手を一人だけフォールドさせればいいからです。マルチウェイポットでは、誰かのハンドがフロップと絡みついている可能性は高いでしょう。
OoP/IP
OOPよりIPのCB成功率が高い理由は、相手によっては、ハンドが良いと反射的にドンクベットを打ってくるようなことがあるからです。このようなドンクベッターがチェックしてきたということは、何ももっておらず、CBに降りることを意味します。もしCBがコールされた場合でも、IPであることは有利に働きます。なぜならあなたは後のストリートでポットコントロールができるからです。
OOPであることのもう一つの問題点は、相手がフロートを試みるために、機械的に一発目のベットをコールする場合があることです。フローターはターンであなたが諦めることを願い、IPであることを活かし、ポットをスチールするためにフロップをコールします。
ですので、あなたはOOPの時にはCBを極端な高頻度で打つのを控えるべきです。状況を注意深く見積もり、幾つものファクターを考え、CBを成功させるためのプランを考えましょう。
チェックコールの活用
時には、ベットするかわりに、チェックコールのラインも取り、チェックバックされてフリーカードを得て、ディレイCBを打つのもよいでしょう。また、損失を最小限にするために、単にギブアップすることも必要です。
マージナルなSDVがあるハンドは、私はたいていIPではチェックバックして、OOPではチェックコールします。また、ミドルペアのようなハンドでは、複数のストリートではベットをしたくありません。出来る限り安くショウダウンに持ち込みたいからです。
なお、チェックするからといって、必ずしもギブアップするわけではありません。実際、フロップでベットしないことにより、後のストリートで相手をバリュータウンに導くことも出来るのです。
なぜなら、相手はこっちが消極的なプレイを弱さの現れと見てブラフをしたり、こちらのハンドを弱く見積もって、ターンやリバーのバリューベットをコールしてくれることがあるからです。
次回の予定
CBの成功率を上げるために最も難しい部分は、ボードテクスチャの評価、つまり、レンジがボードとどれだけ絡んでいるかを見積もることです。これについての記事はこれまでのシリーズ全体、そして今後の記事でもとりあげる予定です。
その後には、典型的なフロップの状況を例に取り、なぜCBを打つ/打たないかの理由を解説する記事も書きたいと思います。また、ベットサイズについても取り上げたいと思います。
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元記事 The ABC of 2NL, part 13: The ABC of Continuation Betting, part A: Theory
https://www.pokerschoolonline.com/blogs/ArtySmokesPS/the-abc-of-2nl-part-13-the-abc-of-continuation-betting-part-a-theory
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Chapter1: Protection, Pot-Control, Playability
1.プロテクトvsポットコントロール
ex.1 ドローに対しそこそこのハンドをプロテクトする
ex.2 フロップのプレイ
ex.3 フロップCB
ex.4 プリフロップレイザーとしてウェットボードでのチェック
Chapter2: Basic Statistics for Huld'em Manager
サンプルサイズ
私のHUD
1.VPIP
2.PFR
3.AF
4.WTSD
5.3Bet
6.Fold to 3Bet
7.Flop CB
8.Flod to Flop CB
Chapter3: Exploiting Different Player Types
1.ルースパッシブ(コーリングステーション)
2.タイトパッシブ(ロック、ニット)
3.ルースアグレッシブ(LAG、マニアック)
4.タイトアグレッシブ(TAG、強いプレイヤー)
Chapter4: Preflop 3-bets
1.Fold to 3-bet %
2.ポジション関係
3.オープンレンジ
4.オープンポジション
5.ポラライズの概念
6.ベットサイズ
7.ハンドセレクション
ブラフレンジ
8.ある程度バリューがあるハンドで色々なラインを比較する
3Bet/jam
コールドコール
3Bet-fold
9.実例
a) MP vs UTG
b) BU vs CO
c) SB vs MP
d) BB vs BU
e) SB vs BB
Chapter5: Blind Defence
1.ポットオッズという幻想
2.ブラインドディフェンスの目的
ex.1 EVを積み重ねるシンプルなアプローチ
vs弱い相手
vs超アグレッシブな相手
3.アクティブなブラインドディフェンス
レンジの調整
スターティングハンドの調整
A)4Betの頻度を上げてきた場合
B)多くの投機的ハンドをコールしてくる場合
C)高い頻度で降りる場合
ブラフ:バリュー比
4.パッシブなブラインドディフェンス
スターティングハンドの調整
ex.2 ポットオッズの問題
5.SBとBBの違い
ex.3 ブラインドからAJ(や、それに類するAT,KQ)をどうプレイするか
6.コールド4Betブラフ
ex.4 典型的なレイトポジションの3WAY
Chapter6: Dealing with Different Preflop sizes
大きなベット
ex.1 SBvsBB
ex.2 BBvsBU
小さいベット
ex.3 小さいベット
Chapter7: Limp-Reraises
・リンプレンジがタイトかどうか
・リンパーのポジション
・リンパーがパッシブかアグレッシブか
・スタックサイズ
Chapter8: Flop Continuation Bets
1.ボードテクスチャ
噛み合わせ
カラー
ハイカードとローカード
ペアボード
2.相手のタイプ
3.自分のハンド
ex1.バックドアドロー
4.実践的な状況
Chapter9: Checking as the Preflop Raiser
1.スタブベットの傾向
2.相手のスキル/アグレッションレベル
ex.1 タフな相手に対してのAハイボードにおけるKK
ex.2 弱い相手に対してのAハイボードにおけるKK
3.ハンドの脆さ
ex.3 中程度の強さのハンドをポットコントロールのためにチェックする
4.ボードテクスチャ
5.チェックレイズレンジを持つ
ブラフでのチェックレイズ
強いハンドでのチェックレイズ
ex.4 モンスターハンドでのチェックレイズ
6.フロップCBレンジのバランシング
ex.5 2ndペアトップキッカーでのシンバリューベット
Chapter10: Delayed Continuation Bets
1.ボードテクスチャ
2.バックドアドローの存在
3.相手のターンスタブベットの傾向
4.チェックした場合にこちらのレンジがどう読まれるか
ex.1
5.中程度の強さのメイドハンド
ex.2 2ndペアトップキッカーでのシンバリューベット
ex.3 レクリエーショナルプレイヤーに対してハンドの強さをばらさない
Chapter11:Flop Play without the initiative
1.コーラーが取れる様々なライン
2.チェックコールもしくはベットへのコール
ex.1 中程度の強さのハンドをコールする
ex.2 OOPでドローをコールする
ex.3 IPでガットショットを持ってフロートする
ex.4 ドライペアボードでのAハイ
3.チェックレイズもしくはフロップレイズ
ex.5 ペアボード
ex.6 ウェットボードでモンスターハンドを即座にレイズする
ex.7 OOPでスモールポケットペアをプレイする
4.ドンクベット
ex.8 フロップで我々の戦略をプランニングする
Chapter12: Floating vs Bluff Raiseing
レイズがフロートに勝る部分
1.ポジション
2.ダブルバレルを打たれる可能性
Chapter13:Stabbing on the Flop when the PFR checks
ボードテクスチャ
相手のタイプ
エクイティと複数発のバレル
ex.1 ガットショット
ex.2 ウェットボード
ex.3 低いペアボード
Chapter14: Paired Flops
1.ペアカードのランク
ex.1 ローボードでのフロップフルハウス
ex.2 ハイボードでのフロップフルハウス
2.プリフロップレイザーがチェックした場合
3.チェックレイズ
プレイヤータイプ
レイズサイズとポジション
バレルの頻度
Chapter15: Firing the Second Barrel
1.ダブルバレルの狙い
2.ターンカードが我々のレンジを強くする場合
3.ターンカードが我々のエクイティを強くする場合
4.ターンで3枚目のスートで打つ場合
Chapter16: Bad Spots for 3nd Barrel Bluffs
1.ターンでペアボードになった場合
2.ターンでボードがさらにウェットになった場合
Chapter17: Third Barrels and Bluff Catching on the River
1.リプリゼント
2.ドローすべり
ex.1 リバーでのバリューオーバーベット
3.ウェットボードでのブラフ
ex.2 ストレートドローすべりでフラッシュをリプリゼントする
4.ブラフキャッチ
ex.3 中程度の強さのハンドでリバーチェックコール
ex.4 ボトムペアでのブラフキャッチ
Chapter18: Playing Draws
1.ドローのカテゴライズ
弱いドロー
強いドロー
モンスタードロー
2.その他の要因の考慮
SPR
スタックオフレンジのルースさ
フォールドエクイティ
Chapter19: The Bet, Check, Bet Line
vsレクリエーショナルプレイヤー
vs上手いプレイヤー
B-C-Bのラインを自分で使う
Chapter20: When the PFR checks in a multiway pot
1.PFRが弱みを見せた時に攻撃する
2.ブラインドからBUのスタブに反撃する
Chapter21: Thin Value Betting
1.キッカーについて考える
ex.1 レクリエーショナルプレイヤーに対するシンバリューベット
2.ブロックベット
ブラフを誘う
フロップとターンで次のカードの価格を設定する
3.いろいろな相手にアジャストする
vs下手なプレイヤー
vs上手いプレイヤー
Chapter22: Playing Read-less
1.早いストリートでフォールドする(もしくはリブラフする)
2.よりスタンダードでアグレッシブなアプローチを取る
3.オートパイロットプレイをやめる
Chapter23 Common Mistakes and Misconceptions
1.ターンレイズの扱い(Baluga Theorem)
2.リバーレイズに降りない
3.ドミネートされたハンドやスモールペアをプラン無しにコールしてしまう
4.ブラインドから広くコールしすぎる
購入はmbmlの公式サイトから
CBetting the Flop at the Micros (Modern Evolution)
マイクロステークスにおけるフロップCB
今までのこのブログの記事で、フロップCBについてあまり細かくは書けていませんでした。また、マイクロステークス・スモールステークスでのCBの理論は近年確実に発展してきています。
5,6年前には、(ハンドに関係なく)プリフロップレイズの後に頻繁にフロップCBを打つことがとても利益的でした。これは、人々がプリフロップでもポストフロップでも極度にタイトであることが良いプレイである、という考えに偏っていたためです。
そして近年、少なくとも「考えて打っている」10NL+のプレイヤーには、この揺り戻しが来ています。これにより、あなたがCBを打ちすぎているということに気づいた勝ち組のREGが存在し、彼らはそれにエクスプロイトするために一歩先へ進んでいるでしょう。
ここで重要なのは、低いステークスでのほとんどのREGや、またそれ以上のステークスでも、レクリエーショナルプレイヤーに対しては、高い頻度でCBを打つことは依然有効であるということです。では、今日の上手いREGに対して、フロップのプレイをどうやって再アジャストすべきでしょうか?
アクションから推測されるな
今日のマイクロステークス、スモールステークスにおける上手いREGは、もしあなたが80%以上の頻度でCBを打っている場合、あなたからいくらでもお金を引き出すことができます。
彼らはIPではフロートし、ターンであなたがチェックしたらベットしてきます。もしくは単純に、フロップかターンでレイズしてきます。もし彼らがOOPであれば、フロップでx/rするか、フロップをコールしてターンでリードベットするか、x/rをしてきます。彼らは、CB頻度が高過ぎる相手はこの種のラインを取れば、反撃できるハンドを持っていないことが多いので、頻繁にフォールドさせることができるということを知っています。
このようなプレイに抵抗するためには、我々のフロップでのチェックコールレンジを広くする必要があります。これは、プリフロップレイザーである場合にも、IPでもOOPでもフロップをチェックするレンジを作るということです。しかしながら、これはチェックして諦めるというわけではありません。
これは特にOOPの場合に、ポジションの不利を緩和するために、IPの時よりも広くする必要があります。実戦では、私はIPでのチェックビハインドやOOPでのx/c、x/rを幅広いハンドでミックスしています。これは、フロップのシチュエーションでの私のハンドレンジのバランスをとるためです。
あなたがフロップで積極的にチェックするレンジを作れば(エアハンド以外でもチェックする)、あなたに対して相手がプレイするのは更に難しくなるでしょう。何故なら、相手はフロートやx/rをしたくても、あなたが反撃してくるかもしれないという脅威に直面するようになるからです。
誤解しないでください。上手いプレイヤーに対しても、多くの場合、CBを頻繁に打つべきでしょう。我々はプリフロップでレイズしているわけで、結局のところそれは概ね適切なハンドでプレイをしているということです。そして多くの場合、それをフロップのベットでフォローアップするのは利益的な行為です。逆に言えば、特にOOPでは、完全なエアは多くの場合ギブアップしたいということです。
真にこれが意味するところは、CBに熱狂していたかつての時代にはほとんど存在しなかった、第3のレンジ(チェックした上でプレイを継続する)を作るということです。2014年現在、80%+でCBを打ち、フロートされたり反撃された場合に諦めるというプレイは、多くの上手いREG、特に25NL以上の場合には通用しません。
我々は相手に対して、フロップでのチェックは白旗を揚げる事と同義でない、ということをわからせる必要があります。実際、それは相手にとって危険なことです。それがどういうプレイか、いくつかの例を見て行きましょう。
例1(フルリング)
TAG Villain: 15/12/3, fold to flop CBet 56%, raise flop CBet 33%
Hero opens from MP+1 with A♥5♥
Villain calls from the BTN
The flop comes:
Q♥7♣3♦
Hero???
多くの人が、このようなブロードウェイ1枚でレインボーなドライなボードで、相手が一人では、「スタンダードな」CBを打つと思います。しかし、相手がどういうプレイヤーであるかを考えてください。
我々の相手は、FtoFCBは56%とそこまで降りないREGです。そして彼は33%と、かなり高い頻度でフロップをレイズしてきます。
また、これは私が著作の"Modern Small Stakes"で繰り返し言っていることですが、我々は状況に対応する必要があります。我々は、なぜこのような上手いREGがプリフロップのこのスポットでフラットコールしてきたのかを考えなければなりません。
彼は我々がMP+1で、ワイドにオープンしていることを知っています。上手いREGはここでは単にライト3Betを打ってくるでしょう。彼がコールしたのは、レンジのバランスをとるためと、我々に4Betされたくないためでしょう。
しかしさらに重要なのは、フロップ後にポジションの有利さを活かしてポットを取れる、ということでしょう。もし逆の立場なら私もそのようなプレイをします。
ですからこの状況(我々のレンジが広く、ポジションがない)を考慮して、相手がここでフロートやレイズしてくることがおおいにあると予想すべきです。我々はここではどう対応すればいいでしょうか?
そう、先ほど書いたように、ここではワイドなチェック/継続レンジを作ることが有効です。盲目的にCBを打ってフロートやレイズされるよりも、x/rしてはどうでしょうか?また、x/cしてターンでリードベットしたり、x/rするのはどうでしょうか?これにより逆に相手にプレッシャーを与えることができます。そして実際、このようなドライなボードでは、それに対抗できるようなハンドを持っていないことがほとんどです。
もしあなたがこのようなラインを適切な頻度で取ることができれば、相手は次にIPフロートできる様な機会でも、再考しなければならなくなります。また注意して欲しいのは、ここでは我々は、x/fレンジも同時に持つべきだし、伝統的なCBを打つレンジも持つべきだということです。
しかし、このようなスポットで積極的に面倒なプレイをしてくるREGに対しては、プレイの傾向を変えることを恐れてはなりません。
また重要なのは、あなたがナッツを持っている時にもまた、同じラインを取るということです。ドロー、ミドルペア、完全なエアハンドでもバランスをとるべきでしょう。
ヒーローは…
50%でx/rかx/c、25%でCB、25%でx/f。
例2(6max)
TAG Villain: 22/19/3, fold to flop CBet 52%, raise flop CBet 35%
Villain opens from the CO
Hero 3Bets from the BTN with Q♠Q♣
Villain calls
The flop comes:
5♥5♦J♠
Villain checks
Hero???
我々はIPで、おそらく現状ではベストハンド。ここは、相手の自分に対してのプレイを難しくするために、チェックレンジ作るスポットでしょう。チェックバックすることによって、ターンやリバーで相手がアグレッシブにプレイしてくる可能性が高まります。
また、我々が時にこのようなハンドをチェックするということを知らせることによって、我々がベットした際にx/rするかを考えなおさせることにもなります。
これとは逆に、マイクロやスモールステークスでの弱いREGであれば、この状況では機械的にCBを打ち、完全なエアハンドではチェックビハインドします。これでは相手は何を持っているかにかかわらず、ターンやリバーでリードすることによりポットを取ることができるため、かなりエクスプロイトされてしまうプレイになります。
また、CBのレンジもAハイやミドルペアなどが含まれていて弱いため、フロップでチェックコールされ、ターンでリードを打たれたりx/rされることにより、フォールドさせられてしまいます。
考えて打っているREGに対しては、このようなスポットで我々のレンジのバランスをとることにより、エクスプロイトされることを避ける事ができます。我々は相手を混乱させ、明確に成功するプレイラインを与えないことができます。これが上手いREGに対して我々が対抗する手段なのです。
ヒーローは…
33%でチェックビハインド、67%でCBを打つ。
まとめ
ここでの議論が、あなたがREGに対して抵抗するために有用であることを願います。
プレイのバランスをとるということがその答えです。
また、特にフロップでは、チェック/継続レンジを広く持つ(特にOOP)ことがそれで、それによりあなたのアクションが相手から白か黒かではっきりとはわからなくなります。
これらの戦術が2NL-5NL、さらには10NLでも、殆どの相手には必要ではないということも言いたいです。これらのステークスでのREGは、ほとんどが初心者で、自分のハンドの強さ以上のことを考えていないプレイヤーがほとんどです。
また25NL-100NLであっても、多くの下手なプレイヤーに対してはこの種のバランシングの考えはそれほど重要ではありません。これらの考えは、マイクロの最上位のREGや、超多面はせずに相手にどうエクスプロイトするかを考えて打っている、小数の相手にだけ適用すればいいものです。
複雑には考えすぎないでほしいです。わかりやすいプレイというのが、今日でもマイクロやスモールステークス殆どの場合では正しい決断なのです。
(※ 例2の記述にヒーローのポジション関係でミスがあったようで、コメントで指摘されて修正したようですが直っていない部分もあるっぽく、一応微修正しましたが、まだ若干記述がおかしいかもしれません。。。これは原文でも同じです。注意。)
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BlackRain79の著書① Crushing the Microstakes
BlackRain79の著書② Modern Small Stakes
ざっくり和訳 by Pokerstudie