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PokerStudie

―a lifetime to master

Ode to Game Theory – How Game Theory revolutionized the way I approached Poker

Ode to Game Theory – ゲーム理論がいかにして私のポーカー観を変えたか

最近、どうやればプレイを改善できるかというとても多くの質問が来ます。

「どの本を読むべきですか?」

「どのビデオを見るべきですか?」

「どのスポットに注目すればいいですか?」

私もまたこのような類の質問に関してのあまり意味のないアドバイスを2+2やredditなどで読んで、少しばかり困惑したこともありました。今回の記事は、これらの疑問を解決してもらうために書きました。

 

暗黒期

2012年、私は必死にポーカーをしていました。プレイの後には頻繁にセッションレビューを行い、プレイを改善させようと足掻いていました。自分でも壁にぶち当たっていることは理解していたのです。一般的でない状況に出くわすたびに、何もわからなくなっていました。

「コイツはトリプルバレルしすぎだろ。どれだけ広くリバーでコールダウンすればいいんだ?」

「相手は上手くてアグレッシブだとわかっている。とは言っても、このリバーの超オーバーベットは何なんだ?だれもこんなブラフは打たないだろうけど、コールしたほうがいいのか?素直に降りか?」

「BBはターンでチェックしてリバーでレイズ。このラインは意味不明だ。ナッツを持っていてターンでチェックビハインドするのか?これじゃレンジが全く読めない」

このようなことが起こるたびに、吐きそうになっていました。このような疑問に対し、納得の行く答えが全く浮かばなかったのです。

 

失い、そして発見した。

2013年には、ポーカーフォーラムではゲーム理論がホットなトピックになりつつありました。皆、GTOプレイとエクスプトイトプレイのメリットとデメリットを議論するのが大好きでした。GTOプレイの有効性について、互いに超長文を投稿して激論を交わすのが日常茶飯事でした。

ある時には、「GTOはマイクロでは無意味だ。相手にエクスプロイトしてEVを最大化できない」という記事を目にしたと思えば、またある時には、トッププレイヤー達がGTO的なアプローチの素晴らしさを謳いあげているのを目にしました。

私は結局、あるプライベートコーチにコンタクトを取り、彼に6時間で$1600のGTOに関するコーチングを受けました。そしてそれは、疑う余地もなく、わたしのキャリアを通して最高に価値のある6時間でした。

古代の人々は未知のことを説明するために、神や超自然的存在を使いました。そして今、私はついに自分の「神」をゲーム理論において見つけ出したのです。つまり、ポーカーにおいての未知のことに関する、自分なりの答えです。

 

初めて、100万回に1回しか起こらないようなスポットに対して取り組めるようになりました。

初めて、全ての状況に対しての最適なベットサイズを導き出せるようになりました。

初めて、超アグレッシブなマニアックに対処する適切なフレームワークを身につけました。

初めて、相手の傾向に対してどうすれば(最適に)エクスプロイトできるかを学びました。

 

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なぜゲーム理論が笑えるくらいすごいのか

 

  • あなたに莫大な量のポーカへのアプローチのフレームワームを与えてくれる
  • 強いプレイヤーに対してあなたのEVを最大化する不変の原理が学べる
  • 全てのストリートにおいてアグレッサー、コーラー両方のレンジを構築することができる
  • ブラフとバリューの比率のバランスの取り方を学べる
  • アンノウンに対する基本的なゲームプランを向上させられる
  • エクスプロイト的プレイも改善させられる

 

 

ゲーム理論に対する誤解

このセクションでは、ゲーム理論に対するよくある誤解を解決したいと思います。

 

1.ゲーム理論は良くてもブレイクイーブンにしかならない。

この誤解は、ゲーム理論の普遍性、基本的なコンセプトを説明する場合に、ジャンケンを例に出すことが多いことが原因になっています。そして実際にその例でのジャンケンにおけるEVは0です。これは言い換えれば、両方のプレイヤーが最高でもブレイクイーブンであるということです。

しかし、ポーカーとジャンケンは全く異なるゲームです。ポーカーは対称的ゲームではないし、そう考える仮説は間違いだと証明されています。

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2.マイクロステークスでは エクスプロイト>GTO である。

相手にエクスプロイトして利益を最大化することに専念すべき。この議論は1.の誤解と合わせてよく行われるものです。ここで一番注意してほしいことは、エクスプロイト的プレイとGTO的プレイは、相反するものではないということです。実際、GTO戦略は他者に対してバランスを取った上で最大にエクスプロイトしていくものなのです。

また、あなたはアンノウンに対してプレイする時に、多くの状況でリーディングが難しいことに気づくと思います。それらの状況で、誰に対しても使える、エクスプロイトされない戦略を使わないのですか?それともそれ以外にいい方法があるでしょうか?

 

まとめ

A.サボる言い訳をするのをヤメましょう

私は、GTOを即否定する人々の多くは、単に労力と時間を自己の向上に割きたくないだけだと思っています。GTOは役に立たない、無用であると書くことは、GTOを実戦レベルまでマスターするより、はるかに簡単です。

 

B.基本的ゲームプランを理解することは、エクスプロイト的プレイを上達することの手助けにもなる

例えばあなたの相手が、バレルの頻度において標準よりもわずかにアグレッシブに偏っているとします。この場合に彼のリバーベットをどれくらい広くコールダウンすべきでしょうか?

この判断をするために私がすることは、それぞれのストリートでの相手のベットサイズに対するデフォルトのコールレンジを作り、そこから相手に合わせてコールダウンレンジをわずかに広げるということです。

 

あなたがプリフロップのシチュエーションでどういう標準的なゲームプランを進めるかを構築するだけで、ゆうに100時間以上はかかってしまうでしょう。しかしそれをやり遂げれば、素晴らしい見返りを受けるでしょう。

標準的ゲームプランは誰に対してどんな状況でも取り組むことの手助けになってくれますし、特にアンノウンに対して有効です。それに対し、稀にしか起こらない特定のスポットで最大にエクスプロイトする戦略を考えるために時間を使うことは、はるかに非効率的です。

 

例:相手(27/20/10 CB率 F70/T60/R60)が全ストリートでポットサイズのバレルを打ってきた。ボードはAK623。我々はA5を持っている。コールすべきか?フォールドすべきか?

 

・エクスプロイト的アプローチ

OK、彼はリバーをコールするのに33%のポットオッズを与えてくれている。彼のワイドなプリフロップレンジ、ターンとリバーのバレル率から基づいて考えると、6ハイフラッシュドローと全てのストレートドロー以上があれば何でも打ってきているだろう

彼のリバーのレンジには多くブラフが含まれており、33%以上のエクイティがあると思うので、ここはコールしよう。

 

翌日、我々は全く同じスポットに出くわしたとします。違いはただひとつ、相手がニットであるということです。「クソったれ!」と思いませんか?あなたは昨夜、20分も使ってA5をコールダウンするかどうかを考えました。しかし今、昨日考えたことは全く助けにならないのです。

 

・GTO的アプローチ

OK、彼のベットはポットサイズだ。なら我々は自分のブラフキャッチャーの上位50%でディフェンスして、彼のブラフを無効化しよう。

私のここでのブラフキャッチレンジの上位50%の境目はA7だ。そして彼は標準よりはルース/アグレッシブなプレイヤーだから、このレンジを少し広げて、A5でもコールできる。

翌日、我々は全く同じスポットに出くわしたとします。我々はすでに標準的なレンジに対してコールレンジの境目がA7であることを知っています。この相手はかなりニットなので、単純にタイトにアジャストして、ブラフキャッチをAJ+でしかしないようにします。

 

どうやって学ぶか?おすすめの本やビデオは?

おそらくあなたはまだ、私が最初に書いたこの質問に関して答えていないと思うかもしれません。私の答えはシンプルです。ゲーム理論に関連する教材に集中しましょう。

 

おすすめの本

Headsup No Limit Hold’em by Will Tipton,

Applications of No Limit Hold’em by Matthew Janda,

The Mathematics of Poker by Bill Chen and Jerrod Ankenman

 

おすすめのビデオ
「Sauce123」、「Lefort」、そして「Internet」が近年ではトップ3のNLHEビデオ作成者でしょう。

 

これが今私に言えることの全てです。

 

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