The ABC of 2NL, part 13: The ABC of Continuation Betting, part A: Theory
CBについてパート1:CBの基礎
ここ15年間のポーカーシーンを見ていた人であれば、「コンテニュエーションベット(CB)」という用語はよく知っているでしょうし、CBを打つ機会があれば打つのは「スタンダード」であるということも知っているでしょう。何故なら、もしあなたがベットしてリードすることができないのであれば、ポーカーで勝つことはとても難しいからです。
CBというのは考えも無しに学んでしまうくらい初歩的なプレイですが、盲目的に100%の頻度でCBを打ってしまう前に、いくつかの重要な点について考慮しなければなりません。
このトピックはかなり複雑であるため、理解しやすいように記事を第13回~第15回にわたる3つのセクションに分けます。今回の記事ではあなたのポーカー知識にいくつかの専門用語が加わることになると思います。たとえあなたがまだプロのようにプレイは出来ないとしても、プロのように話すことはできるようになるでしょう(これは私にも言えることですね)!
記事ではCBを打つべき数学的根拠を説明し、プレイについての一般的なアドバイスもしたいと思います。しかし、まずは、用語の定義を学びましょう。
用語解説
CB
コンテニュエーションベット(CB)とは、一つ前のストリートでアグレッションを持ったプレイヤーが、引き続きベットを行うことです。ここで主に扱うのはフロップCB、つまりプリフロップでレイズをしたプレイヤーがフロップで最初に打つベットですが、ターンCB、リバーCBというものも存在します。
あなたのフロップでのハンドが完全にエアなのか、不動のナッツなのかは関係ありません。もしあなたがプリフロップレイザーで、フロップで最初のベットをしたのなら、あなたはCBを打った、ということになります。
例:
Hero-MPがオープンレイズし、BBにコールされた。フロップでBBはチェックし、Heroはベットした。これがコンテニュエーションベットです。
Heroは最後の(そして唯一の)プリフロップレイザーだからです。もし相手がフロップでチェックレイズをしたのなら、相手にイニシアチブが渡ることになります。
そしてそのチェックレイズにHeroがコールしたなら相手はターンでベットしてくることが多いでしょう。そのリードベットは、相手がターンCBを打っているということになります。なぜなら相手は一つ前のストリートでレイズした唯一のプレイヤーだからです。
もしアクションが少し異なり、BBがフロップでリードベットを打った場合、彼のベットは「ドンクベット」と呼ばれ、これは相手のCBを打つ機会を消すものです。Heroはイニシアチブを保ちたいのであればドンクベットにレイズするしかありません。
また、フロップでチェック-チェックで回り、Heroがターンでベットしたような場合は、ディレイCBと言われます。
さて、次へ進む前に、この記事の理解を深めるために、もう少しばかりポーカー用語の解説をしましょう。
ショウダウンエクイティ
ショウダウン時にベストハンドを持っている確率のこと。大抵%表記で表され、これがあなたの「勝つ確率」です。例えば、もしプリフロップでAAvsKKのオールインになれば、AAは82%のエクイティを持っています。
ショウダウンバリュー(SDV)
ハンドの強さを相対的に表す用語。ミドルペアのような中程度のハンドの評価に良く使われ、「マージナルなショウダウンバリューがある」というように、ショウダウンである程度勝てるハンドのことを指す。
フォールドエクイティ(FE)
ベットに対して相手がどれくらいフォールドするかの推測。(セミ)ブラフをするときによく使われ、ベットが+EVのベットになるためには相手がどれくらいの確率でフォールドすればよいか、というような使い方をします。EV計算では、FEは%で表されるか、0~1の数字で表されます。
CBが利益的である理由
CBがとてもポピュラーなものになった理由は、(一般的には)有利なアクションであるからです。これは、+EVであるとも言えます。CBが利益的である主な理由は、-ほとんどの場合-相手がフロップをミスしているからです。つまり、CBにフォールドするということです。
ペアでない2枚のカードで、フロップでペアが出来る確率というのは約30%です。単なる2オーバーやガットショットも含めれば、ドローはそこそこのハンドでできるでしょう。しかし、トムドワンが言ったように、「ホールデムでペアを作るのは難しい」のです。
ここから導き出せる結論は、「ペアもドローもないときにCBにコールするのは難しい」ということです。相手が大抵ペアもドローもないのであれば、そこでCBを打つことは、即座にポットを勝ち取れる、ということを意味します。
CBが利益的である証明
CBが+EVであるということは、賢い小学生でも解けるような数式で証明できます。しかし多くの人は数学に恐怖すら覚えていると思うので、簡単に言葉で表してみたいと思います。そしてそこに数字を当てはめてみてください。以下の例では、CBは完全にエアである場合です。
EV = (あなたの勝つ金額 x 相手の降りる頻度) - (あなたの負ける金額 x 相手がコール/レイズする頻度)
これをもう少しポーカー用語のレベルに落としこんでみましょう。
EV = (ポットサイズ x FE) - (ベットサイズ x (1 - FE ))
ブレイクイーブンポイント(EV+-0の点)を見つけるために、EV = 0に設定します。そしてこの数式を解いて求められるFEを出してみましょう。
(pot * FE) - (bet * (1 - FE)) = 0
→ FE = bet / (pot + bet)
これはつまり、求められるFEは、ベットサイズをポットサイズ+ベットサイズ(ベット後の総ポットサイズ)で割ったものであるということです。これを2NLでの実例に当てはめてみましょう。
あなたがSBで6セントオープンし、BBがコールしました。ポットは12セントです。もしあなたが50%ポットサイズのブラフを打った場合、12セントのポットに6セント打ったことになります。ここでブレイクイーブンとなるフォールドエクイティは6/(12+6)=6/18=1/3=0.33となります。
わかりやすく言葉で言えば、ハーフポットブラフを打った場合、相手が3回に1回は降りてくれればEV+-0になるということです。まだうまく想像できなければ、12cのポットに6cのベットをする状況を3回分考えてみましょう。1回は相手が降りて12cの利益、2回は相手が降りずに6cの損失、合計収支は0です。
もし相手は1/3以上にフォールドしてくれるのであれば、長期的に利益が出るということです。もしもっと大きいベットサイズでブラフするなら、相手が降りる確率がもっと必要になります。
よく使われるベットサイズについて一覧にしました。
- もし100%ポットサイズでベットするなら、相手が50%以上フォールドする必要がある。
- もし75%ポットサイズでベットするなら、相手が42.85%以上フォールドする必要がある。
- もし60%ポットサイズでベットするなら、相手が37.5%以上フォールドする必要がある。
- もし50%ポットサイズでベットするなら、相手が33%以上フォールドする必要がある。
ビッグブラフは相手がそれだけ多くフォールドしてくれる必要がある。ベットサイズが小さければ相手のフォールドする頻度も低くて良い。
CB頻度
トラッキングソフトを使っている人は、ここで言及していることを既に見ていると思います。FEの数値は「Fold to Cbet」の数値としてHUDスタッツに蓄積されているでしょう。これを見れば、あなたは、自分も含む多くのプレイヤーがCBに対して45-65%程度フォールドしていることがわかるでしょう。これがCBが即座に利益となる理由です。
私は、弱いハンドを持っていたとしても、50-65%の確率でCBを打ちます。もしあなたが60%ポットサイズのベットをするのであれば、必要な相手の降りる確率はたったの37.5%でいいのです。しかし、多くの相手は実際にはそれ以上フォールドするのです!
つまり、数学的には、相手が37.5%以上フォールドするのであれば、60%ポットサイズのベットは利益になるということです。しかしこれは100%の頻度でCBを打てという意味ではありません。
相手がそのような高頻度でフォールドしてくれるのであれば、全部のフロップでCBを打つことは+EVでしょう。しかし、CB成功率に影響を与えるいくつかの要因を考慮することで、あなたは利益を最大化することができます。
長期的には、相手はフロップで50%以上はフォールドするでしょうが、フロップは毎回同じではありません。ある状況ではフォールドエクイティはとても高いでしょうし、その場合はブラフすることはとてもいい考えです。また、フォールドエクイティが低い状況では、ブラフはやめたほうがいいでしょう。
とくに2NLでは下手なコーリングステーションがとても多いので、マルチウェイの状況でエアハンドでCBを打つことは大抵の場合間違ったプレイです。最低でも1人はフロップと何かしらマッチしたハンドを持っており、コールしてくるでしょう。
フォーラムなどでよくある質問に、「どれくらいの頻度でCBを打てばいいか?」というものがあります。これについて簡単な答えはありません。2NLのフルリングでは、50~75%が最も利益的であるとは思いますが、これは相手がどれくらいルースか(タイトか)や、テーブルにどれくらいの数のコーリングステーションがいるかに依存するものです。
CBスポットの選択
もしあなたがニットであれば、CBを打つ頻度は高まるでしょう。何故なら、平均よりも強いレンジでフロップを見に行くことになり、それであればバリューベットを打てる状況が増えるからです。15/10のようなTAGスタイルでプレイしているのなら、CB率は65%前後が最適でしょう。これより高いのであれば、取れるポットの数は多くなるでしょうが、それは必ずしも稼げるお金の額が多くなることとイコールではありません。これより低いのも、パッシブすぎる可能性があります。
2NLではコーリングステーションが多いのは事実ですが、スポットによってはCBを打たないことがかなりのミスになる場合もあるので、相手に無料でまくり目を与えることはないようにしましょう。
CBに適したスポットを選択することは、あなたが考えるよりもかなり複雑なものです。判断根拠の第一は、あなたのハンドがどれくらいボードにコネクトしているかです。このシリーズのパート3を思い出してみてください。ベットする理由を2つ書きました。
- バリューとして:こちらに負けているメイドハンドやドローなどにコールしてもらう。こちらが勝っているであろう状況でバリュータウンに向かう。
- ブラフとして:ショウダウンで勝つことが難しいが、ブラフで相手のこちらに勝っているハンドをおろせる場合。
これ以外の種類の「第3の」CBもありますが、それには私の知る限り、「バリューベット」や「ブラフ」など、単純にわかり易い名前はありません。そのベットは、おそらく自分が勝っているであろう状況だが、ショウダウンバリューがマージナルであるためベットに対してコールはされたくないというものです。
このベットの目的は、こちらに対してまだ負けているが、良いエクイティを持つハンドを降ろすためのベットです。多くのCBスポットでは、我々は相手がフォールドしてエクイティを捨ててくれることを望みます。それは、即座にポットを取ってデッドマネーを得ることができるからです。自分はこのようなベットを「デッドマネー取得」/「エクイティ破壊」ベットと呼んで説明します。
2NLでのCB
2NLでは、基本的にフロップでトップペア以上なら、常にバリューCBを打てると思います。これは明確にバリューベットです。なぜなら、相手はそれより弱いハンドでコールしてくるからです。
高いステークスでは、デセプションがより重要となってきます(これがハイステークスポーカーでジョニーチャンがTPTKをウェットボードで2ストリートでチェックする理由です)。
しかし2NLでは、スロープレイはバリューを逃すことになり、のちのストリートで複雑な状況になります。実際、"RolandGTX"と私のハンドヒストリーを見ながら議論ましたが、もしフロップで運良くフルハウスや、クアッズをヒットしたような場合でも、フロップでCBを打つのが+EVであると思います。
なぜなら、あなたがCBを打つと、相手はあなたがこのような強いハンドを持っていると思わないからです。また、フロップで8アウツ以上の強いドローをヒットした場合も、ほとんどの状況でCBを打つことをおすすめします。セミブラフとして、ターンやリバーでナッツを作った場合のためにポットを大きくし、ベットの段階で即座にポットを取ることもできます。
また、6アウツ程度の、2オーバーのようなドローハンドでもCBを打っていいですし、ガットショットドローくらいでもベットしても構いません。
トップペアでなく、セカンドペア以下のペアができた場合にはどうすればいいでしょうか。これをどう扱うかは、ボードと相手のレンジを比較して、そのハンドが相対的にどれくらいの強さなのか、SDV(ショウダウンバリュー)があるのか、という判断に依存します。
私は、ボトムペアやアンダーペアは、「エア」として扱い、ターンでブラフに変える場合もあります。例えばAJ7フロップでの33などは、SDVはないと言ってもいいでしょう。5枚目までボードがめくれても、このハンドが相手に勝つには2アウツしかないからです。この状況では私はCBを打つことが多く、相手が降りれくれることを期待します。33で相手の66を降ろすことができればとても素晴らしいですし、それゆえここでのベットはほぼピュアブラフ(相手の強いハンドを降ろす)となります。
時には、相手が降りた時に98sを見せるなどして、「ベストハンドをブラフに変えた」、つまりこちらが勝っているのに相手をおろしてしまった、ということがわかってしまう場合があるかもしれません。
ベットする理由
ベットする理由というのはバリューか、もしくはブラフかの2つではあるけれども、多くのCBスポットでの狙いは、相手のエクイティがあるハンドをフォールドさせ、デッドマネーを得ることです。だから、AJ7のボードでは、33は98sに勝っていますが、ショウダウンまで行った場合にガットショットをヒットさせたりペアが出来たりして98sが33をまくる可能性は47%あります。それをもしベットして相手をフォールドさせることができれば、チェックダウンするよりもベットが+EVなのです。
似たような状況として、あなたがAQを持っていてボードがK72、相手がJTsを持っている場合を考えましょう。あなたは現状ではベストハンドを持っていて、エクイティも73%あります。
しかし、ここで打つCBをバリューベットとは思わないでしょうし、相手にコールされたくないと思うでしょう。ここでのCBは、相手が持っている27%のエクイティを捨てさせ、ポットを取るためのものです。相手が27%のエクイティをベット1発で捨ててくれるなら、素晴らしい結果です。
以下のことを常に忘れないようにしてください。
あなたは時にバリューCBを打ち、時にブラフCBを打ちます。そしてまた、時にデッドマネー(ポット)を得るためにCBを打ちます。
CBチェックリスト
さて、フロップと強く結びついた場合(トップペアや強いドロー)に、バリューのためにベットを打つのは、とても素直なプレイです。CBについての記事の残りのほとんどは、あなたのハンドの強さがフロップでは明確に分からない状況についてです。以下にブラフCBを打つ場合のチェックリストをつけるので、目を通しておいてください。
ブラフCBを打ちやすい状況
- ヘッズアップ
- IPのあなたまでチェックで回ってきた
- ハンドが弱く、SDVがかなり低い
- 相手がフォールドボタンを持っている(コーリングステーションではない)
- ボードがあなたのレンジにヒットしていて、相手のレンジにはヒットしておらず、フォールドエクイティが高い
ブラフCBを打ちにくい状況
- マルチウェイポット
- OOPである
- ある程度のSDVがあるマージナルなハンドを持っている
- 相手がフローターもしくはコーリングステーションである
- ボードがあなたのレンジにヒットしておらず、相手のレンジにヒットしていて、フォールドエクイティが低い
このチェックリストを確認し、ブラフCBを打つのに適しているかそうでないかを確認しましょう。
ヘッズアップ/マルチウェイボット
ヘッズアップでのCB成功率がマルチウェイよりなぜ高いのかは明白です。ヘッズアップでは、あなたは相手を一人だけフォールドさせればいいからです。マルチウェイポットでは、誰かのハンドがフロップと絡みついている可能性は高いでしょう。
OoP/IP
OOPよりIPのCB成功率が高い理由は、相手によっては、ハンドが良いと反射的にドンクベットを打ってくるようなことがあるからです。このようなドンクベッターがチェックしてきたということは、何ももっておらず、CBに降りることを意味します。もしCBがコールされた場合でも、IPであることは有利に働きます。なぜならあなたは後のストリートでポットコントロールができるからです。
OOPであることのもう一つの問題点は、相手がフロートを試みるために、機械的に一発目のベットをコールする場合があることです。フローターはターンであなたが諦めることを願い、IPであることを活かし、ポットをスチールするためにフロップをコールします。
ですので、あなたはOOPの時にはCBを極端な高頻度で打つのを控えるべきです。状況を注意深く見積もり、幾つものファクターを考え、CBを成功させるためのプランを考えましょう。
チェックコールの活用
時には、ベットするかわりに、チェックコールのラインも取り、チェックバックされてフリーカードを得て、ディレイCBを打つのもよいでしょう。また、損失を最小限にするために、単にギブアップすることも必要です。
マージナルなSDVがあるハンドは、私はたいていIPではチェックバックして、OOPではチェックコールします。また、ミドルペアのようなハンドでは、複数のストリートではベットをしたくありません。出来る限り安くショウダウンに持ち込みたいからです。
なお、チェックするからといって、必ずしもギブアップするわけではありません。実際、フロップでベットしないことにより、後のストリートで相手をバリュータウンに導くことも出来るのです。
なぜなら、相手はこっちが消極的なプレイを弱さの現れと見てブラフをしたり、こちらのハンドを弱く見積もって、ターンやリバーのバリューベットをコールしてくれることがあるからです。
次回の予定
CBの成功率を上げるために最も難しい部分は、ボードテクスチャの評価、つまり、レンジがボードとどれだけ絡んでいるかを見積もることです。これについての記事はこれまでのシリーズ全体、そして今後の記事でもとりあげる予定です。
その後には、典型的なフロップの状況を例に取り、なぜCBを打つ/打たないかの理由を解説する記事も書きたいと思います。また、ベットサイズについても取り上げたいと思います。
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元記事 The ABC of 2NL, part 13: The ABC of Continuation Betting, part A: Theory
https://www.pokerschoolonline.com/blogs/ArtySmokesPS/the-abc-of-2nl-part-13-the-abc-of-continuation-betting-part-a-theory
ポーカーの基礎はPokerStrategy.comで。
The Art of Poker for Intermediate Players 詳細目次
The Art of Poker for Intermediate Players 詳細目次
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Chapter1: Protection, Pot-Control, Playability
1.プロテクトvsポットコントロール
ex.1 ドローに対しそこそこのハンドをプロテクトする
ex.2 フロップのプレイ
ex.3 フロップCB
ex.4 プリフロップレイザーとしてウェットボードでのチェック
Chapter2: Basic Statistics for Huld'em Manager
サンプルサイズ
私のHUD
1.VPIP
2.PFR
3.AF
4.WTSD
5.3Bet
6.Fold to 3Bet
7.Flop CB
8.Flod to Flop CB
Chapter3: Exploiting Different Player Types
1.ルースパッシブ(コーリングステーション)
2.タイトパッシブ(ロック、ニット)
3.ルースアグレッシブ(LAG、マニアック)
4.タイトアグレッシブ(TAG、強いプレイヤー)
Chapter4: Preflop 3-bets
1.Fold to 3-bet %
2.ポジション関係
3.オープンレンジ
4.オープンポジション
5.ポラライズの概念
6.ベットサイズ
7.ハンドセレクション
ブラフレンジ
8.ある程度バリューがあるハンドで色々なラインを比較する
3Bet/jam
コールドコール
3Bet-fold
9.実例
a) MP vs UTG
b) BU vs CO
c) SB vs MP
d) BB vs BU
e) SB vs BB
Chapter5: Blind Defence
1.ポットオッズという幻想
2.ブラインドディフェンスの目的
ex.1 EVを積み重ねるシンプルなアプローチ
vs弱い相手
vs超アグレッシブな相手
3.アクティブなブラインドディフェンス
レンジの調整
スターティングハンドの調整
A)4Betの頻度を上げてきた場合
B)多くの投機的ハンドをコールしてくる場合
C)高い頻度で降りる場合
ブラフ:バリュー比
4.パッシブなブラインドディフェンス
スターティングハンドの調整
ex.2 ポットオッズの問題
5.SBとBBの違い
ex.3 ブラインドからAJ(や、それに類するAT,KQ)をどうプレイするか
6.コールド4Betブラフ
ex.4 典型的なレイトポジションの3WAY
Chapter6: Dealing with Different Preflop sizes
大きなベット
ex.1 SBvsBB
ex.2 BBvsBU
小さいベット
ex.3 小さいベット
Chapter7: Limp-Reraises
・リンプレンジがタイトかどうか
・リンパーのポジション
・リンパーがパッシブかアグレッシブか
・スタックサイズ
Chapter8: Flop Continuation Bets
1.ボードテクスチャ
噛み合わせ
カラー
ハイカードとローカード
ペアボード
2.相手のタイプ
3.自分のハンド
ex1.バックドアドロー
4.実践的な状況
Chapter9: Checking as the Preflop Raiser
1.スタブベットの傾向
2.相手のスキル/アグレッションレベル
ex.1 タフな相手に対してのAハイボードにおけるKK
ex.2 弱い相手に対してのAハイボードにおけるKK
3.ハンドの脆さ
ex.3 中程度の強さのハンドをポットコントロールのためにチェックする
4.ボードテクスチャ
5.チェックレイズレンジを持つ
ブラフでのチェックレイズ
強いハンドでのチェックレイズ
ex.4 モンスターハンドでのチェックレイズ
6.フロップCBレンジのバランシング
ex.5 2ndペアトップキッカーでのシンバリューベット
Chapter10: Delayed Continuation Bets
1.ボードテクスチャ
2.バックドアドローの存在
3.相手のターンスタブベットの傾向
4.チェックした場合にこちらのレンジがどう読まれるか
ex.1
5.中程度の強さのメイドハンド
ex.2 2ndペアトップキッカーでのシンバリューベット
ex.3 レクリエーショナルプレイヤーに対してハンドの強さをばらさない
Chapter11:Flop Play without the initiative
1.コーラーが取れる様々なライン
2.チェックコールもしくはベットへのコール
ex.1 中程度の強さのハンドをコールする
ex.2 OOPでドローをコールする
ex.3 IPでガットショットを持ってフロートする
ex.4 ドライペアボードでのAハイ
3.チェックレイズもしくはフロップレイズ
ex.5 ペアボード
ex.6 ウェットボードでモンスターハンドを即座にレイズする
ex.7 OOPでスモールポケットペアをプレイする
4.ドンクベット
ex.8 フロップで我々の戦略をプランニングする
Chapter12: Floating vs Bluff Raiseing
レイズがフロートに勝る部分
1.ポジション
2.ダブルバレルを打たれる可能性
Chapter13:Stabbing on the Flop when the PFR checks
ボードテクスチャ
相手のタイプ
エクイティと複数発のバレル
ex.1 ガットショット
ex.2 ウェットボード
ex.3 低いペアボード
Chapter14: Paired Flops
1.ペアカードのランク
ex.1 ローボードでのフロップフルハウス
ex.2 ハイボードでのフロップフルハウス
2.プリフロップレイザーがチェックした場合
3.チェックレイズ
プレイヤータイプ
レイズサイズとポジション
バレルの頻度
Chapter15: Firing the Second Barrel
1.ダブルバレルの狙い
2.ターンカードが我々のレンジを強くする場合
3.ターンカードが我々のエクイティを強くする場合
4.ターンで3枚目のスートで打つ場合
Chapter16: Bad Spots for 3nd Barrel Bluffs
1.ターンでペアボードになった場合
2.ターンでボードがさらにウェットになった場合
Chapter17: Third Barrels and Bluff Catching on the River
1.リプリゼント
2.ドローすべり
ex.1 リバーでのバリューオーバーベット
3.ウェットボードでのブラフ
ex.2 ストレートドローすべりでフラッシュをリプリゼントする
4.ブラフキャッチ
ex.3 中程度の強さのハンドでリバーチェックコール
ex.4 ボトムペアでのブラフキャッチ
Chapter18: Playing Draws
1.ドローのカテゴライズ
弱いドロー
強いドロー
モンスタードロー
2.その他の要因の考慮
SPR
スタックオフレンジのルースさ
フォールドエクイティ
Chapter19: The Bet, Check, Bet Line
vsレクリエーショナルプレイヤー
vs上手いプレイヤー
B-C-Bのラインを自分で使う
Chapter20: When the PFR checks in a multiway pot
1.PFRが弱みを見せた時に攻撃する
2.ブラインドからBUのスタブに反撃する
Chapter21: Thin Value Betting
1.キッカーについて考える
ex.1 レクリエーショナルプレイヤーに対するシンバリューベット
2.ブロックベット
ブラフを誘う
フロップとターンで次のカードの価格を設定する
3.いろいろな相手にアジャストする
vs下手なプレイヤー
vs上手いプレイヤー
Chapter22: Playing Read-less
1.早いストリートでフォールドする(もしくはリブラフする)
2.よりスタンダードでアグレッシブなアプローチを取る
3.オートパイロットプレイをやめる
Chapter23 Common Mistakes and Misconceptions
1.ターンレイズの扱い(Baluga Theorem)
2.リバーレイズに降りない
3.ドミネートされたハンドやスモールペアをプラン無しにコールしてしまう
4.ブラインドから広くコールしすぎる
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CBetting the Flop at the Micros (Modern Evolution)
マイクロステークスにおけるフロップCB
今までのこのブログの記事で、フロップCBについてあまり細かくは書けていませんでした。また、マイクロステークス・スモールステークスでのCBの理論は近年確実に発展してきています。
5,6年前には、(ハンドに関係なく)プリフロップレイズの後に頻繁にフロップCBを打つことがとても利益的でした。これは、人々がプリフロップでもポストフロップでも極度にタイトであることが良いプレイである、という考えに偏っていたためです。
そして近年、少なくとも「考えて打っている」10NL+のプレイヤーには、この揺り戻しが来ています。これにより、あなたがCBを打ちすぎているということに気づいた勝ち組のREGが存在し、彼らはそれにエクスプロイトするために一歩先へ進んでいるでしょう。
ここで重要なのは、低いステークスでのほとんどのREGや、またそれ以上のステークスでも、レクリエーショナルプレイヤーに対しては、高い頻度でCBを打つことは依然有効であるということです。では、今日の上手いREGに対して、フロップのプレイをどうやって再アジャストすべきでしょうか?
アクションから推測されるな
今日のマイクロステークス、スモールステークスにおける上手いREGは、もしあなたが80%以上の頻度でCBを打っている場合、あなたからいくらでもお金を引き出すことができます。
彼らはIPではフロートし、ターンであなたがチェックしたらベットしてきます。もしくは単純に、フロップかターンでレイズしてきます。もし彼らがOOPであれば、フロップでx/rするか、フロップをコールしてターンでリードベットするか、x/rをしてきます。彼らは、CB頻度が高過ぎる相手はこの種のラインを取れば、反撃できるハンドを持っていないことが多いので、頻繁にフォールドさせることができるということを知っています。
このようなプレイに抵抗するためには、我々のフロップでのチェックコールレンジを広くする必要があります。これは、プリフロップレイザーである場合にも、IPでもOOPでもフロップをチェックするレンジを作るということです。しかしながら、これはチェックして諦めるというわけではありません。
これは特にOOPの場合に、ポジションの不利を緩和するために、IPの時よりも広くする必要があります。実戦では、私はIPでのチェックビハインドやOOPでのx/c、x/rを幅広いハンドでミックスしています。これは、フロップのシチュエーションでの私のハンドレンジのバランスをとるためです。
あなたがフロップで積極的にチェックするレンジを作れば(エアハンド以外でもチェックする)、あなたに対して相手がプレイするのは更に難しくなるでしょう。何故なら、相手はフロートやx/rをしたくても、あなたが反撃してくるかもしれないという脅威に直面するようになるからです。
誤解しないでください。上手いプレイヤーに対しても、多くの場合、CBを頻繁に打つべきでしょう。我々はプリフロップでレイズしているわけで、結局のところそれは概ね適切なハンドでプレイをしているということです。そして多くの場合、それをフロップのベットでフォローアップするのは利益的な行為です。逆に言えば、特にOOPでは、完全なエアは多くの場合ギブアップしたいということです。
真にこれが意味するところは、CBに熱狂していたかつての時代にはほとんど存在しなかった、第3のレンジ(チェックした上でプレイを継続する)を作るということです。2014年現在、80%+でCBを打ち、フロートされたり反撃された場合に諦めるというプレイは、多くの上手いREG、特に25NL以上の場合には通用しません。
我々は相手に対して、フロップでのチェックは白旗を揚げる事と同義でない、ということをわからせる必要があります。実際、それは相手にとって危険なことです。それがどういうプレイか、いくつかの例を見て行きましょう。
例1(フルリング)
TAG Villain: 15/12/3, fold to flop CBet 56%, raise flop CBet 33%
Hero opens from MP+1 with A♥5♥
Villain calls from the BTN
The flop comes:
Q♥7♣3♦
Hero???
多くの人が、このようなブロードウェイ1枚でレインボーなドライなボードで、相手が一人では、「スタンダードな」CBを打つと思います。しかし、相手がどういうプレイヤーであるかを考えてください。
我々の相手は、FtoFCBは56%とそこまで降りないREGです。そして彼は33%と、かなり高い頻度でフロップをレイズしてきます。
また、これは私が著作の"Modern Small Stakes"で繰り返し言っていることですが、我々は状況に対応する必要があります。我々は、なぜこのような上手いREGがプリフロップのこのスポットでフラットコールしてきたのかを考えなければなりません。
彼は我々がMP+1で、ワイドにオープンしていることを知っています。上手いREGはここでは単にライト3Betを打ってくるでしょう。彼がコールしたのは、レンジのバランスをとるためと、我々に4Betされたくないためでしょう。
しかしさらに重要なのは、フロップ後にポジションの有利さを活かしてポットを取れる、ということでしょう。もし逆の立場なら私もそのようなプレイをします。
ですからこの状況(我々のレンジが広く、ポジションがない)を考慮して、相手がここでフロートやレイズしてくることがおおいにあると予想すべきです。我々はここではどう対応すればいいでしょうか?
そう、先ほど書いたように、ここではワイドなチェック/継続レンジを作ることが有効です。盲目的にCBを打ってフロートやレイズされるよりも、x/rしてはどうでしょうか?また、x/cしてターンでリードベットしたり、x/rするのはどうでしょうか?これにより逆に相手にプレッシャーを与えることができます。そして実際、このようなドライなボードでは、それに対抗できるようなハンドを持っていないことがほとんどです。
もしあなたがこのようなラインを適切な頻度で取ることができれば、相手は次にIPフロートできる様な機会でも、再考しなければならなくなります。また注意して欲しいのは、ここでは我々は、x/fレンジも同時に持つべきだし、伝統的なCBを打つレンジも持つべきだということです。
しかし、このようなスポットで積極的に面倒なプレイをしてくるREGに対しては、プレイの傾向を変えることを恐れてはなりません。
また重要なのは、あなたがナッツを持っている時にもまた、同じラインを取るということです。ドロー、ミドルペア、完全なエアハンドでもバランスをとるべきでしょう。
ヒーローは…
50%でx/rかx/c、25%でCB、25%でx/f。
例2(6max)
TAG Villain: 22/19/3, fold to flop CBet 52%, raise flop CBet 35%
Villain opens from the CO
Hero 3Bets from the BTN with Q♠Q♣
Villain calls
The flop comes:
5♥5♦J♠
Villain checks
Hero???
我々はIPで、おそらく現状ではベストハンド。ここは、相手の自分に対してのプレイを難しくするために、チェックレンジ作るスポットでしょう。チェックバックすることによって、ターンやリバーで相手がアグレッシブにプレイしてくる可能性が高まります。
また、我々が時にこのようなハンドをチェックするということを知らせることによって、我々がベットした際にx/rするかを考えなおさせることにもなります。
これとは逆に、マイクロやスモールステークスでの弱いREGであれば、この状況では機械的にCBを打ち、完全なエアハンドではチェックビハインドします。これでは相手は何を持っているかにかかわらず、ターンやリバーでリードすることによりポットを取ることができるため、かなりエクスプロイトされてしまうプレイになります。
また、CBのレンジもAハイやミドルペアなどが含まれていて弱いため、フロップでチェックコールされ、ターンでリードを打たれたりx/rされることにより、フォールドさせられてしまいます。
考えて打っているREGに対しては、このようなスポットで我々のレンジのバランスをとることにより、エクスプロイトされることを避ける事ができます。我々は相手を混乱させ、明確に成功するプレイラインを与えないことができます。これが上手いREGに対して我々が対抗する手段なのです。
ヒーローは…
33%でチェックビハインド、67%でCBを打つ。
まとめ
ここでの議論が、あなたがREGに対して抵抗するために有用であることを願います。
プレイのバランスをとるということがその答えです。
また、特にフロップでは、チェック/継続レンジを広く持つ(特にOOP)ことがそれで、それによりあなたのアクションが相手から白か黒かではっきりとはわからなくなります。
これらの戦術が2NL-5NL、さらには10NLでも、殆どの相手には必要ではないということも言いたいです。これらのステークスでのREGは、ほとんどが初心者で、自分のハンドの強さ以上のことを考えていないプレイヤーがほとんどです。
また25NL-100NLであっても、多くの下手なプレイヤーに対してはこの種のバランシングの考えはそれほど重要ではありません。これらの考えは、マイクロの最上位のREGや、超多面はせずに相手にどうエクスプロイトするかを考えて打っている、小数の相手にだけ適用すればいいものです。
複雑には考えすぎないでほしいです。わかりやすいプレイというのが、今日でもマイクロやスモールステークス殆どの場合では正しい決断なのです。
(※ 例2の記述にヒーローのポジション関係でミスがあったようで、コメントで指摘されて修正したようですが直っていない部分もあるっぽく、一応微修正しましたが、まだ若干記述がおかしいかもしれません。。。これは原文でも同じです。注意。)
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The ABC of 2NL, part 12: Seat-selection, and how to tell when a table is no longer profitable.
シートセレクションと、テーブルを去るべきかどうかの判断
注意深い人は、自分のポジションとBUの関係が、どのようなハンドを、どうプレイをするかに大きな影響があるということに気づくでしょう。IPが有利であることはわかっていると思いますし、最初にアクションをしなければならないということは、大抵の場合難しいし利益的でもない、ということもわかっているでしょう。
ディーラーボタンは1ハンドごとに時計回りに動くのですから、基本的にディーラーボタンが回ってくる回数は同じです。だから、理論的にはどの席でも、長期的に見れば席のアドバンテージはないはずです。
ところが、実際にはこれはそうとは限らないのです。テーブルで、ある種のプレイヤーの隣に座ることは、とても大きなアドバンテージになるのです。下のテーブル画像を見てみてください。
どこに座るべきか?
考えてみましょう。A,B,Cの席が空席になっていて、前回のブログに書いた方式でラベリングされたプレイヤーがすでにプレイしています。どの席があなたにとって一番魅力的ですか?
この答えは私には明確にわかります。理由は下で解説していますが、まずは自分で考えてみましょう。もし座るなら、A,B,Cのどの席に座りますか?
ヒント
答えをすぐに書いてしまうよりも、まずはヒントを出しましょう。
あなたが席につくとき、あなたはポットの多くを左の二人・右の二人とプレイすることになります。なぜなら、彼らとはレイトポジションとブラインドという位置関係になるからです。
もしBUのあなたまでフォールドで回ってきたら、あなたは33%以上でオープンすることになるでしょうし、その場合に関係するプレイヤーは左の二人だけです。だからあなたがブラインドをスチールする場合、ターゲットは常に左の二人になるのです。
そしてこれは逆に言えば、あなたがブラインドのときに、スチールしてくるのは右の二人なのです。そしてあなたが反撃するかどうかは、彼らの傾向によります(TIPS:私がトーナメントでUnknownと戦う場合、誰よりも先に左右の人間の成績を調べます。そして、できるかぎり彼らのプレイを読むことに専念します)。
あなたはテーブルの反対側の相手と同じポットを取り合うことはあまり多くありません。何故なら、あなたがLPにいる時は彼らはEPで、EPのレンジはタイトですから、ボタンにいる場合に彼らとぶつかり合うことは少ないからです。
同じポットを多く取り合うことになる4人を選ぶなら、あなたは自分がエクスプロイトできる4人に挟まれるほうがいいでしょう。またここから論理的に導き出せる結論は、自分より上手いプレイヤーとはなるべく離れて座る、ということです。
ありえないことですが、もしフィルアイビーと2NLでプレイしなければならないとしたら、彼に左にいてほしくはないでしょう。何故なら、彼はあなたのブラインドスチールに抵抗するし、あなたのオープンに対して頻繁に3Betしてくるからです。アイビーが左に座っていたら、あなたがBUでアイビーがSBの時以外は、常に彼があなたに対してIPになるのです。9ハンド中8ハンドの確率でIPのフィルアイビーとプレイしたいでしょうか!?(豆知識ですが、ある時アイビーは、ヘッズアップで常に相手がIPだったら、相手が自分の母親でも勝つことはできない、といったそうです。ヘッズアップゲームの統計を見ると、IPのプレイヤーが約60%の確率でポットを取るそうです)
以前の記事で説明したように、最初にアクションが回ってくるというのはとても不利ですし、IPであればポットサイズをコントロールできます。ポーカーによくあることわざで、お金は時計回りに回る、というものがあります。そしてこれはポジションの有利さを言っているのです。これは言ってしまえば、あなたは自分の右側に「寄付者」がいてほしいということです。だから、出来る限り、(あなたのメインターゲットとなる)テーブルの一番弱いプレイヤーにすぐ右に座っていて欲しいのです。
さて、そろそろA,B,Cのどのシートでプレイするかを決めたでしょうか?もしそうでないのなら、更に続きを読んでください。
もしあるプレイヤーがあなたよりもルースなら、彼のプレイするレンジはあなたより弱いということです。あなたは彼と同じポットをプレイしたいですよね?特にポジションがある状態で。なぜなら、あなたのレンジのほうが強いということと、ポジションがあるという2つの要素が合わされば、それは利益を最大化することができるということです。つまり、ルースプレイヤーには右側にいてほしい、ということです。
それでは、あなたの左側にいて欲しいプレイヤーとはどういうタイプのプレイヤーでしょうか?そう、あなたの左側に座るプレイヤーというのは、あなたがLPの時にブラインドにいるわけです。あなたはLPではワイドなレンジでプレイして、ブラインドをスチールしたいですよね。だからこそ、あなたの左側にはウィークタイトなプレイヤーに座っていてほしいのです。スチールを試みるたびに3Betされたくはないですよね。もちろんコールすらされたくないはずです。結局、22や65sという弱いハンドを持ってフロップを見ることになってしまうわけですから。だから左側にはスチールにフォールドしてくれるプレイヤーにいてほしいのです。わかりやすく言えば、あなたの左にいるプレイヤーは、nitであることが理想的ということです。
それではここで、A,B,Cの3つの席のメリットとデメリットを説明しましょう。
シートA
ここは一見、悪くないように思えます。あなたはTAGのレギュラーに対してポジションがあります。彼はあなたとスキルやハンドレンジが同程度と考えれば、彼に対して9ハンド中8ハンドでIPなのは利益的であるでしょう。そして2つ右にいるのはLAGプレイヤーです。彼に対してIPなのも良いことだし、彼がオープンした時にはあなたは広くコールすることができ、彼に対するエクイティも高いでしょう。
しかし、彼はLAGであるのでポットを多くオープンするし、フロップが開けばCBを多く打つでしょう。不運なことに、あなたがBBのときに彼は必ずBUで、彼は確実にスチールを試みてくるでしょう。あなたは彼のスチールに反撃するために多く3Betをしなければならないし、それは結局、否が応でもバリューのためにベット/レイズして、ブラフは控える、というABCゲームプランから外れることになってしまうのです。
あなたがシートAでBUの時に、自分までフォールドで回ってくれば、ブラインドをスチールにいけます。しかし左のプレイヤーがどんな人かを見てください。セミルースパッシブやルースパッシブなコーリングステーションは、あなたに簡単にはブラインドをスチールさせてくれません。彼らはコールしてフロップを見たがるので、結果としてあなたはあまり弱いハンドでオープンできません。
すべてを考慮すると、シートAはあまりよい席ではありません。あまりポットをオープンする機会がなさそうな上に、スチールを試みようとしても、ルースパッシブプレイヤーが多くコールをしてくるので、即座にポットを勝ち取ることができません。
シートB
いくつかの理由から、私はこの席には座りたくありません。LAGがすぐ左にいるし、彼が降りてくれても後ろにはTAGが控えています。彼らにポジションの優位がある状態で、彼らと多くのポットはプレイしたくありません。実際、一緒にフロップを見た時には彼らにひどい目に合わされるでしょう。
二人共あなたのCBにフロートするし、セミブラフやエアでポットを取りに来るでしょう。あなたは彼らにはOOPの時にはバリューでしかベットを打てなくなるか、ブラフを誘ってトリッキーなx/cのラインを取るくらいしかなくなってしまいます。このような「罠を仕掛ける」ラインはバリューを取り逃すことが多いでしょう。
プリフロップもまた難しくなります。TAGもLAGも、あなたのスチールに対して3Betで反撃してくるからです。シートBの右側は二人共nitです。彼らはゴミハンドであなたのブラインドをスチールしてくることはありませんが、多くのお金を落としてくれることもありません。フロップセットで彼らのオーバペアと当たる、というような状況にでもならなければ、フロップを見たあとにはあまり彼らからお金を取ることはできないでしょう。
あなたにハンドが入っても彼らはペイオフしてくれないし、レイズにもすぐ降りてしまうでしょう。同じPOTをプレイしたいSLPやLPはテーブルの反対側にいます。ATMが遠すぎて、この席は利益的ではありません。
シートC
ここが一番いいシートです。完璧ですね。このような席は「神シート」と言われることもあります。シートCは、ルースパッシブなプレイヤーに対してインポジションです。すぐ右がテーブルへの寄付者である「コーリングステーション」なのです。あなたは彼らのプレイ傾向を知っています。
彼らがリンプしたら、あなたはレイズしてアイソレートを行い、他をおろしてヘッズアップになったら、たいてい弱いハンドしか持っていない相手とポジションを持って戦えます。これがお金を稼ぐ場合の殆どのパターンとなります。誰かがそのチャンスをものにする前にフィッシュをアイソレートし、バリューベットで彼らにとどめを刺すのです。
ルースパッシブプレイヤーはあなたのブラインドをスチールすることもあまりありません。もし彼らがフロップでレイズしたら、彼らがハンドを持っていると推測し、無理に3Betでディフェンスする必要はありません。負ける状況を避け、ベストハンドで勝てそうなときに戦いましょう。
また、第2の理由として、左にnitが二人いることが挙げられます。あなたは彼らのブラインドを高確率でスチールできるでしょう。あなたがBUの時、BBは超nitで、彼は8/4のようなスタッツでとてもタイトです。だからあなたは32oのようなハンドでもミニレイズすれば、KTのようなハンドをフォールドして1BBをくれるでしょう。このスポットでは、あなたの最弱のハンドも利益的なハンドに変わるのです。
nitはトータルで10%くらいのハンドしかプレイすることがないので、彼がスチールにコールしてきたり、ましてや3Betしてきたら、彼がポケットペアを持っているか、QJ+は持っているだろうと推測できます。
もし65sでスチールしてコールされ、フロップが開いた場合、ビッグドローを引当でもしない限り、ほとんどCBを打つことはないでしょう。彼らはK92のようなボードで、77を持って2回はコールしてきます。
シートCを選ぶ3番目の理由は、TAGとLAGから一番離れている席であるということです。彼らはセミブラフなどを打つスキルがあり、ポストフロップであなたを悩ませることは目に見えています。だから彼らとテーブルの逆側につけば、彼らと同じポットをプレイする機会が減ります。彼らとボタンvsブラインドの展開になることもないからです。なぜならあなたがBUの時に彼らは決してブラインドにはならないし、逆もまた然りだからです。
結論
さて、ではここでは上記の理由により、シートCを選ぶと結論を下しましょう。このような判断がどうプレイに影響するでしょうか?
まず第1に、もしテーブルに2つ以上の空席を見つけたら、より利益的な席、判断が簡単な席を選びましょう。できればルースプレイヤーのすぐ左で、さらに理想を言えばタイトプレイヤーの右が好ましいです。そしてテーブルにTAG,LAGがいるのであれば、できるかぎり彼らから離れた席を選ぶか、もしくは別のテーブルを探しましょう。そしてここからまた、次のことが言えます。
テーブルが不味くなったかどうかの判断方法
このようなシチュエーションを見たことがあると思います。
テーブルにいるフィッシュがみんなにお金をまき散らしたけれど、自分はまだ利益を上げていません。いくつかのブラインドをnitやTAGからスチールしたものの、大きいポットはとれていません。あなたはとにかくAAが配られてほしい…なぜならフィッシュは明らかにバッドビートによりティルトしているし、おそらくスタックを全て吐き出してくれるからです。
しかし無常にも、彼はシットアウト。そしてテーブルを去ってしまいました。
「マジか…他のフィッシュが来るかどうか少し待つかな」と、あなたは考えます。そしてついにあなたにAAが配られました。しかし誰からもアクションが起きません。なぜなら他のプレイヤーはみなタイトにABCプレイをしているからです。
空席に人が座りましたが、それはニット気味なショートスタッカーで、40bb持ちです。テーブルを見渡してみましょう。あなたはどこから利益を得るのですか?ATMはもう帰ったのです!
ウェイティングリストはロビーであなたのテーブルの高いVPIPを見たnitとTAGでいっぱいで、フィッシュをスタックしに来ようとしています。でもフィッシュはもういない…そして新たなフィッシュも来ません。
テーブルを画像で見てみたら、もう席を立ったほうが良いとわかるでしょう。
ターゲットに出来る相手はもうテーブルに一人しかおらず、彼はあなたの2つ左の席です。殆どの場合彼はあなたの後にアクションするのに、どうやって彼をアイソレートするのでしょうか?
nitやショートスタッカーはどちらもあなたの利益にはなりません。そして、すぐ左にはLAGがいます。SLPのすぐ左のTAGと席を交換できるとしても、まだこのテーブルにいる価値が有るかどうかは疑わしいです。
「マーク」しているプレイヤーが一人しかいない状況では、このテーブルはもう+EVではありません。テーブルを閉じて別のテーブルを探すのは少し面倒でしょうが、あなたはお金を簡単に稼ぎたいのか、それとも強いREG、簡単に言ってしまえはあなたにエッジがない相手とのプレイを続けたいのか、どちらですか?
テーブルに居続ければ、ビッグポットではあなたはクーラーを食らうでしょう。REGからは稼げないし、上振れしなければクーラーを食らってお金を稼ぐこともできないのです。
エクスプロイトできるプレイヤーに対してポジションを持つことにより、お金は稼げるのです。ならばそのスポットを探しましょう!
空席テーブルについて
また、初心者の人は注意したほうが良いでしょうが、3つ以上の空席があるテーブルでプレイを続けることは、6maxのゲームをプレイすることになるため、あまりおすすめしません(特にターゲットが去ったあとは)。
ショートハンドでのプレイはより広いレンジをよりアグレッシブにプレイすることが求められます。なぜなら、ブラインドが頻繁に回ってくるからです。フルリングという心地よい場所から抜け出すことは、まだ早いかもしれません。ですから、6maxに慣れていないのであれば、テーブルを閉じるほうが良いでしょう。
まとめ
ロビーに戻り、200以上あるテーブル群からフィッシュを探し、神シートに座るチャンスを掴みましょう。この5分間のテーブルセレクションがあなたのウィンレートを大きく押し上げることになるし、楽しい経験になると思います(私はあなたのことを知りませんが、私はコーリングステーションをバリュータウンに連れて行くことがとても好きだし、ブライントスチーラーに対してライト3Betを打つのはストレスがたまります)。
もしあなたがシート/テーブルセレクションをしないのであれば、ZOOMをプレイするほうがいいでしょう。
ロビーでZOOMのテーブル情報を見れば、通常テーブルよりもVPIPが低いことに気づくと思います。なぜならZOOMはHUDを使ったnitでいっぱいの場所だからです。だから完全な初心者にはあまりお勧めできません。
ZOOMでは、あなたの席はランダムに決まるので、1ハンドだけなら運良くフィッシュに対しポジションを持てるかもしれません。しかし、通常テーブルで注意深くテーブル/シートセレクションを行えば、あなたは相手がバーストするまで、ずっとATMの隣に座ることができるのです!
その機会を探し、良いテーブルの良い席を勝ち取ってください。
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元記事 The ABC of 2NL, part 12: Seat-selection, and how to tell when a table is no longer profitable.
https://www.pokerschoolonline.com/blogs/ArtySmokesPS/the-abc-of-2nl-part-12-seat-selection-and-how-to-tell-when-a-table-is-no-longer-profitable
Hand Reading at the Micros
マイクロステークスにおけるハンドリーディング
ハンドリーディングとは、昔からポーカーにおいて使われてきた用語です。これは基本的には文字通りの意味を表し、誰かのハンドを推理するということです。
しかし、近年では、少なくともオンラインポーカーにおいては、この意味で使う人は減っています。その理由とは、「ハンドリーディング」というフレーズがそもそも、オールドスクールのライブポーカー勢が相手のハンドをまさに特定して読むような考え方から来ているためです。我々はこのような考え方の例を、TVのポーカープロなどのプレイで見ることができます。
言うまでもなくそのようなシーンの裏では多くの編集がなされているわけですが、そのため我々はそれを見て彼らのことを天才に思えてしまいます。
ハンドではなくレンジ
今日のオンラインポーカーにおいてハンドリーディングという考えがあまり好まれない理由は、我々はもはや相手のハンドというのを1点で考えてはいないからです。
その代わりに我々は、「レンジ」という概念を用います。例えばリバーで相手からのベットに直面した場合、私は「彼は30%はフラッシュを持っていて、ツーペア/セットタイプのハンドが30%。ペアハンドの可能性は20%程度で、ブラフが20%というところだろう」と、このように分析します。これを見れば、私が相手を読むときに、ある特定のハンドを考えていないことがわかると思います。
私は特に、相手のハンドタイプごとの傾向に注目しています。私は相手のハンドレンジを分析しているのです。そのレンジの中に実際にある特定のハンドが含まれているかどうかは、それほど重要ではないのです。
ポーカーは黒か白かを当てるゲームではない
また、オールドスクール的な考えからくるもう一つの悪癖としては、ゲームを黒か白かで見ることです。私は、生徒から数えきれないくらい「直感的に相手は確実にフラッシュだと思ったのでフォールドしました」というようなことを聞かされた経験があります。
私は彼らに、本当に相手がそのスポットで100%フラッシュを持っているかを考えさせます。たしかに相手が○○%の確率でフラッシュを持っていることは事実ですが、残りの確率で彼らは色々なハンドを持っている、ということもまた事実なのです。
注意して欲しいのは、マイクロステークスでは、ある相手のHUDのデータ等を見た場合に、たしかに相手がまさにある特定の種類のハンドを持っている確率が100%になるような場合があるということです。これについては少しあとで話します。
しかし、直感以外の何物でもないようなものに基づいて、相手のハンドに対し黒か白かで考える方法は、殆どの場合に間違っているものです。ほとんどすべての人は、たとえある場面であるハンドを持っている確率が90%であったとしても、(特定の1ハンドではなく)レンジを持っているのです。
オールドスクールとニュースクール
この記事で、私がまるでライブポーカーをバッシングしているように見えるかもしれません。それが私の意図することではないことは確かです。しかしながら、たくさんの編集をしたTVのポーカー番組や、ハリウッド映画などで描かれるポーカーは、(それが良いものであれ悪いものであれ)、多くのカジュアルプレイヤーのポーカーに対する理解を歪めてしまっているのです。
実際、多くの一般人は、ポーカーに対して、運が支配するゲームであり、暗く煙草の煙が充満した部屋で、マッチョな男たちが銃を持ったマフィアの重役とともにプレイするようなものであると思っています。
もちろんこれは現実からはかけ離れています。今日のポーカーは、数学的/論理的スキルをベースとし、ノートPCの前に座った若者に支配されているゲームなのです。
一般人が持っているポーカーに対するイメージは、近視眼的で、論理的思考に欠けた考えから来ています。もちろんポーカーにはロマンチックな魅力があり、それが人を引きつける理由になっていることは良いことです。
ビッグコール、テーブルトーク、虚勢、ポーカーフェイス。いろいろな要素があります。そしてTVプロ(実際には彼らの殆どはオンラインのトップクラスには位置していません)が、初心者を惹きつけるこのようなポーカーへのイメージを保つことをやってのけています。
しかし、私がこのブログや本、ビデオで教えているような、システマチックで、地味で、長期的観点で低いレートで勝つというような、世間一般とは正反対の考え方も徐々に浸透してきています。
実際、ポーカーを始めたばかりの多くの人は、彼らが思い込んでいるような大きな間違いを脳内から消去しなければ、勝ち始めることは難しいでしょう。
マイクロステークスは(大抵の場合)"別物"
上記を踏まえたとしても、皮肉なことに、あなたがマイクロステークスをある程度プレイしてみれば、ある特定のスポットで、相手の特定のハンドをほとんど当てることができてしまう、ということが数多くあります。
DragTheBarの私のビデオを見たことがある人は、私がよくそれをやってるのを見たかもしれません。時には間違っていることもありますが(もちろん編集でカットしたりはしていません)、たいてい的中させます。
なぜこれが可能かというと、多くのマイクロステークスのプレイヤーは、プレイにおいてバランスをとる、ということを全くしていないからです。たとえば、5NLで18面を打っている11/9のnitが、私のダブルバレルにレイズしてきたのなら、ボードを見れば、セットを持っているだろうとわかってしまいます。
これは文字通り同じようなスポットの同じようなハンドでは、まさに毎回同じアクションをしているからです。相手のスタッツを見るまでもありません。実際、ステークスが上がるにつれポーカーが難しくなる理由とは、このような方法でプレイする人がいなくなるからです。
ハイステークスではナッツでないメイドハンドや、セミブラフ、または完全なエアでも、同じスポットで同じプレイをします。それゆえに、彼らのハンドを読み当てるということは不可能になってしまうのです。
正直に言えば、マイクロステークスだからといって、そこで考えを止めてしまうのは良くない習慣です。たとえマイクロステークスであろうとも、あなたは常に相手のハンドをレンジの観点で考えるべきです。
ほとんどの場合、とくに早いストリートにおいては、相手はいろいろなハンドを持っています。たとえ相手が全くバランスを取っていないニットであったとしても、あなたがステークスを上げた時にポーカーについて正確に思考ができるように、自分を鍛えるということはいい考えです。
HUDを効果的に使おう
HUDは多くの点でこれを助けてくれます。実際に相手の統計を見ることにより、私が警鐘を鳴らしたような黒か白かの「感覚的」アプローチではなく、近代的な、より数学に基づいた思考方法でこのゲームを考えることに集中できます。
例えばもしフロップでの相手のコールレンジを推測したいならば、私なら相手のFloat Flop CBet%の値を見ます。低いステークスの多くのnitは、この値が10%以下のことが多いでしょう。
なぜなら、彼らはフィットオアフォールドのプレイしかしないからです。それゆえに、もし彼らが私のフロップCBをコールした場合、オーバーペア、TPGK+、強いドローなど、狭いレンジと推測します。
しかし、Float Flop CBet%が30~40%のような降りないレギュラーやレクリエーショナルプレイヤーには、オーバーペア、トップペア、ミドルペア、ボトムペア、強いドロー、弱いドロー、時にはエアハンドなど、かなり広いレンジを推測します。
だからそういうプレイヤーに対しては、ターンでラグが落ちれば、より多く2発めを打つのです。もし彼らがターンレイズをしてきたら、私は再びHUDを見て、この場合なら
Raise Turn CBet%を確認します。再び彼らのレンジをデータから推測し、決断を下します。
完璧は求められていない
このようにHUDを使って相手のレンジを分析するときに、完璧な読みができるとは思っていない、ということもまた、言いたいと思います。彼らのレンジの中にどのような種類のハンドが何%あるか、を厳密に特定するようなことには私はあまり時間を使いません。私がほしいのは、相手のハンドタイプに関する一般的な考えと、自分が直面している、相手のアクションのおおまかな傾向だけです。
だから例えば、ミドルペアを持っていて、CBets the turnが30%であるようなnitな相手からダブルバレルを打たれた時などに、私の思考はこのような感じです。「ここでの相手のレンジは大半がトップペアやオーバーペアで構成されている。彼は時にはドローハンドやターンに落ちたスケアカードでダブルバレルを打ってくるかもしれないが、HUDスタッツからわかる彼のタイプを考えると、大抵の場合はこっちが負けているだろう」そして結論として「だから、ここはフォールドだ」となります。
今日では、極端な方向へ走り、このような状況を、数学を使って、カードのコンボ数を数え、レンジの傾向を完全に特定し、完璧に解明しようと考える人もいるでしょう。これと同じようなことをする必要はありません。その最大の理由としては、マイクロステークスのキャッシュゲームで多面打ちを行っている場合に、そこまでの思考をする時間はないからです!
私が言ったような、(完璧ではないが)実用的なアプローチが、実際には有用なのです。細かすぎる数字に固執することは、超長期でもなければあなたの収支には影響しません。世界的な「ポーカー研究家」状態になってしまい、実際のプレイ時間を作れない事こそが、むしろあなたの収支に悪影響を及ぼしてしまうのです。
まとめ
この記事が、ハンドリーディングの、特にマイクロステークスにおいてのあなたの考え方について少しでもいい影響があることを願います。私はこの用語はもう使うことをやめて、このことを単に「相手レンジの分析」と呼ぶほうがいいのではないかと本当に思っています。
今日のマイクロステークスで、単純なプレイをする相手に対してオールドスクール的な
相手のハンドを一点読みするアプローチをすることは魅力的であるかもしれませんが、
それでも、レンジ的なアプローチで施行する練習を始める方が良いでしょう。
そしてこれを簡単に練習できるのが、HUDスタッツの使用です。常に実際の相手の数字を検討することが、ポーカーというゲームを、一点読みではなく、相手のレンジや傾向を考えるためのスタート地点となります。
HUDについては、以前に、実際にどういう数字を表示するかを含めた超長文記事を書いたので、そちらをチェックしてみてください。
また、単純な相手に対してすら、色々なスポットの研究にのめり込み過ぎたり、複雑すぎる数学理論を用いて分析しすぎるというような的外れの方向へ進まないように気をつけましょう。結局それは、低いステークスで多面打ちをする場合においては、あまり効果的でなく実用的でもありません。
もしあなたがポーカーフォーラムを延々見て回って、そこで語られる最新の「理論」に飛びついてばかりなら、あなたの収支に影響を及ぼさないような無意味な議論に圧倒されてしまうことは容易でしょう。
最大の勝ち組は常にテーブルにいて、多くのボリュームのプレイをこなしています。彼らはゲームを単純すぎる捉え方をするわけでもなく、かと言って分析しすぎるわけでもありません。
今日のゲームを支配するHUDを効率的に使用し、シンプルだが効率的な論理的アプローチを使うのです。決断を下すために使うものは「ハンドリーディング」ではなく、「レンジ分析」です。そして完璧を求めるのではなく、効率を求めているのです。
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BlackRain79の著書① Crushing the Microstakes
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ざっくり和訳 by Pokerstudie
The ABC of 2NL, part 11: Categorizing, Colour-coding, and Exploiting your Opponents
※本シリーズのPart10は、PokerStar6クライアントでのオートリバイやPreferred Seat等、設定についての解説の回なので、飛ばしました。
対戦相手のカテゴライズ、色分け、エクスプロイトする方法
これは当たり前と思うかもしれませんが、一番最低のレートでプレイしているということはつまり、2NLのプレイヤーというのは「下手な」プレイヤーであると言えます。もちろんここで話は終わりではありません。
プレイヤータイプの存在
あなたは、あるステークス帯でのプレイヤー全員を、同じように扱うことはできないのです。2NLのプレイヤーは普通、50NLや25NLのプレイヤーに比べれば多くミスをします。しかし、どのステークスのどのプレイヤーでも、リークは存在するものです。
私も勿論リークはあるし、あなたもそうでしょう。誰しもがリークは抱えているのもなのです。これが、たとえ上手い勝ち組プレイヤーでも、勝つためには自分のプレイを「相手によって」調整しなければならない理由です。
あなたは2NLで、様々なタイプのプレイヤーに遭遇するでしょう。そして、相手によって異なった方法で対処しなければならないのです。幸運なことに、2NLでは、もしあなたがとりわけ上手いプレイヤーではなくとも、お金を稼ぐことは可能です。大きな理由は、あなたがする以上に多くのミスを相手がするからです。
我々が相手のミスに付け込んでお金を稼ぐために、プレイヤータイプごとの傾向を掴み、それらのリークをどうやってついていけばいいかを知ることは、とても役に立ちます。
プレイヤータイプの分類
今回は、一般的なプレイヤータイプの概略をHUDのスタッツとともに書き、タイプを特定し、ラベルを付けられるようになるための方法と、それぞれのタイプのプレイヤーに対して、どうすれば利益を最大化できるかをアドバイスしたいと思います。
プレイヤーを分類するために、主に2つのファクターを使用します。そのプレイヤーがどれだけルースか、どれだけアグレッシブか、です。ルースなプレイヤーはタイトなプレイヤーよりも多くのハンドをプレイします。アグレッシブなプレイヤーはベットやレイズを多く行います。それに対してタイトプレイヤーはチェックやコールを多く行います。
この観点から、4つの主要なプレイヤータイプを導き出すことができます。以下の4タイプです。
- ルースパッシブ(LP)
- ルースアグレッシブ(LAG)
- タイトパッシブ(TP,nit)
- タイトアグレッシブ(TAG,regular)
ポーカーコミュニティでは、色々なプレイヤータイプに対して様々なスラングを作り出してきました。ルースパッシブスタイル(これは勝てる戦術ではありません)は特に嘲られますが、このプレイヤーが我々が引き出す利益の大半の供給源なのです。ですから、LPプレイヤーが同卓することは歓迎すべきです。
あなたもルースパッシブプレイヤーがフィッシュやクジラ、コーリングステーション、寄付者、生産者、ATM、などというように言われる場面に遭遇するかもしれません。しかしこういうルースパッシブなプレイヤーが存在しなければ、ポーカーというゲームで勝つことは難しくなるでしょう。
TAGとLAG
どのようなゲームでも勝てるスタイルはTAGであり、このブログでもTAGスタイルを推奨しています。低いステークスでは、ニットな「ウィークタイト」スタイルでも利益を出すことはできます。逆にハイステークスでは、LAGスタイルも多く見受けられます。あなたでも聞いたことがあるような有名なポーカープレイヤーの多くはLAGですし、少なくともLAGであることが+EVなシチュエーションであれば、LAGスタイルでプレイできるようなプレイヤーです。
おそらく、このようなプレイヤーのマネをして、多くの2NLの初心者はLAGスタイルでプレイし、ほとんどの場合、大失敗で終わります。なぜなら、LAGスタイルというのは優れたハンドリーディングと相手のスキルへの読み、そしてポストフロップで優れた決断が求められるからです。
2NLには下手なLAGプレイヤーが多く存在します。実際、彼らは結局のところ「マニアック」プレイヤーになっていて、彼らのアグレッションに立ち向かうことができれば、彼らから多くの利益を引き出す事ができるのです。
ラベリング
私が相手にエクスプロイトしていくための一番大事なツールはHUDのスタッツと、ラベリングと、プレイヤーノートです。
私は「前に同卓したことがある」というだけのラベルを作っていて、ブラインドが1周する間に、とりあえず全員にラベルを付けてしまうことが好みです。これはロビーでのテーブルセレクションに役に立ち、少なくとも「前に同卓したことがある」ラベルがあれば、その人についてのHUDのスタッツがあるということがわかります。
私がスターズのラベリングに使っているカラーはちょっと複雑ですが、前はもっと多くの種類を使っていました。トーナメントプレイヤーとキャッシュプレイヤー用にラベルを分けていたのですが、例えばフリーロールでルースアグレッシブのラベルを付けたプレイヤーがキャッシュではタイトパッシブだったりするなど、紛らわしいことが多かったため、現状のラベルになりました。これが私が今使っているキャッシュゲーム用のラベルです。
もしあなたが完全に初心者で、ラベルのカラーを設定したことがなければ、「信号機」システムを使うことをおすすめします。これは、メインとなるカラーを赤・青・黄にすることです。
赤は警告の色です。つまり、一度立ち止まって考えよう、ということです。この色は、上手いTAGのプレイヤーにつけるのに適しています。ほとんどのnitやTAGはこの色に設定しましょう。
青は…進めです。そう、バリュータウンへ。
黄色は注意です。いくらかルースだったり、アグレッシブであったりする相手につけましょう。何らかの注意をはらいたいプレイヤータイプで、この色分けに合わない相手がいれば、その時には別の色を設定してみましょう。私はショートスタッカーに対しては2つの色分けをしています。
プレイヤータイプの分類(実例)
以下では、2NLFRでの私のカラーチャートと、一般的なプレイヤータイプをの分類の例を紹介します。また、それぞれのタイプに関するTIPSも合わせて書きます。
ルースパッシブ(LP)
ルースパッシブプレイヤーは、ASAP(anythig suited, any position = スーテッドであればどのポジションからでも)でプレイし、コールも多くします。彼らはリンプし、アイソレートにコールします。そしてガットショットのみですら、ポットオッズなど関係なくリバーまで喰らいついてきます。
彼らは、「プリフロで良いハンドが勝つのではない、ショウダウンでの良いハンドが勝つハンドである」という考えを持っています。もし30%以上の確率でショウダウンまで行くプレイヤーがいれば、彼らはたいてい弱いハンドでもプレイし、どんなペアでもコールダウンするプレイヤーです。
ペアボードで超ウェットなボードでも、リバーにコールしてAハイをショウダウンすることすらあります。彼らは、あなたがブラフしているかもしれない、と考えるのです。
この手のプレイヤーはめったにベットやレイズをしません。彼らはモンスターハンドをスロープレイするのが大好きなのです。あなたがAKを持っていて、KQ8xxのようなボードでコーリングステーションから3発バリューを取ろうとして、自慢気にQのセットを見せつけられるのはかなり嫌なものでしょう。
しかし彼らはまた、スロープレイし過ぎるあまりに、あなたに逆転を許すことが度々あります。例えば彼らはトップセットのようなハンドで小さいベットをしたり、時にはチェックさえするので、あなたはドローをかなり割安な値段で引きに行くことができます。
ルースパッシブプレイヤーにエクスプロイトする方法
彼らはコーリングステーションなので、彼らにブラフはしないほうがいいでしょう。もしFold to CBが40%以下なら、我々はハンドを持っていない時にはCBすら打つべきではありません。
また、ターンでAが落ちることはコーリングステーションにとっては「スケアカード」ではないことに注意しましょう。何故ならルースパッシブプレイヤーは、フロップでAとラグの2枚でフロートを行うことがよくあるからです。
あなたのプランとしてはトップペア以上のハンドを作り、その場合に各ストリートでポットサイズに近いベットを打ち、手厚くバリューをいただくことです。TPTKは彼らに対してはナッツであることが多いので、そのように扱いましょう。
もしコーリングステーションにレイズされた場合(ごく稀なケースです)には、かなり警戒しましょう。もしコーリングステーションがKQxxTのボードでリバーレイズしてきた場合、トップ2ペアでさえフォールドすべきです。彼らはほとんどの場合、ストレートを持っています。
セミルースパッシブ(SLP)
セミルースパッシブは、コーリングステーションと幾分似ています。しかし、プリフロップのハンドセレクションは適切で、ポストフロップもそこまでは間違ってはいません。
彼らはポーカーの戦術書に目を通したこともあるのでしょう。彼らはJTsがT7oよりはかなり強いことは知っています。しかし、彼らは、そのポジションや、自分の前までのアクションや、スタックサイズの変化によってどうやってハンドセレクションを変化させるかは理解していません。
あなたは彼らがUTGからQTsでリンプしたり、44で3Betにコールしたりする光景を見ることがあるでしょう。一度フロップを見ると、彼らはコーリングステーション気味になります。ただ、ガットショットをどこまでも追いかけたり、ボトムペアをコールダウンすることは、特にベットサイズが大きい場合にはポットオッズが合わないと判断して諦めます。
しかし、SLPの中には、ターンでフラッシュドローのみでオールインにコールして、「87sは俺の一番好きなハンドなんだ!負けるはずがない」なんていう、コーリングステーションのような人がいることも事実です。こういう人は、アンダーペアと心中します。
彼らがQQでオープンレイズした場合、ボードにKが落ちたら、もうどのストリートでもハーフポット以下しかベットができなくなってしまいます。しかし、彼らがオーバーペアを持っていた場合、たとえ752ボードの88でも、決して降りることはないでしょうあなたはそれよりも高いオーバーペアやセットで、彼らをスタックできます。
セミルースパッシブプレイヤーにエクスプロイトする方法
彼らには全体的に、特にドライボードではCBを多くうちましょう。彼らはハンドがなければフォールドボタンを押してくれるからです。彼らは多くのドローハンドをプレイするので、TPTK+でウェットだがドローが完成してないボードでは、手厚いバリューを取ることができます。
ルースパッシブプレイヤーの時と同様、彼らのレイズには注意してください。彼らはセミブラフをしません。レイズしてきた時には、こちらのTPTKに勝てるハンドなのです。彼らがオープンレイズし、通常サイズのCBを打ってきた場合(TPTKを持っていることを示唆している)、こちらにセット以上のハンドがあれば、大きくレイズしてバリューを最大限引き出しましょう。
彼らはTPTKで降りることが難しく、フロップではなく3ストリートかかったとしても、結局TPTKでスタックをすべて入れてしまいます(彼らはたいていフロップはレイズにコールし、フロップ3Betジャムはナッツを持っていなければしません)。
ルースアグレッシブ(LAG)、セミルースアグレッシブ(S-LAG)
2NLにおいてのLAG、S-LAGは、「donks(愚か者)」である場合がほとんどです。ですので、彼らの好きなプレイがプリフロップレイザーに対して、ペアやドロー、または完全なブラフでドンクベットをしてくることであったとしても驚くようなことではありません。LAGフィッシュ、アグロドンク、ばら撒き猿とでも、あなたの好きなように形容しましょう。
彼らは、アグレッションこそがポーカーで勝つ方法だと信じています。たしかにそれは半分は正しいでしょう。アグレッションがあればポットを取ることができるのは確かです。しかしそれは、必ずしも利益を上げることができることと同義とは限らないのです。
LAGはフロップを見るのが好きですが、イニシアチブなしにフロップを見るのを嫌います。あなたがオープンすれば彼らは3Betし、たいてい3Betの額がハンドの強さを表すテルを伴います。
ミニレイズはたいていスモールペアやスーテッドコネクタで、大きいレイズはトップレンジに近いでしょう。彼らはまたドミネイトされるようなKTやA9で3Betにコールし、フロップペアができればそれを過大評価します。
ポストフロップでは、下手なLAGはペアやドローがあれば滅多にコールせず、レイズを好みます。彼らは自分のハンドのバリューを自分で捨ててしまいます。ATをAQ5のボードでナッツのように扱うので、あなたはAQで相手のフロップレイズにショブを返して、スタックすることすらできるでしょう。
LAGはまたドローをパッシブにすることは稀で、たいていドンクベットするかCBにレイズします。もしあなたがブラフCBを打とうとしていたのなら、相手がドンクベットしてくれるおかげで、お金を節約することができます。単に降りればいいだけだからです。
ドンクベットされてハンドがある場合、コールボタンを押し続けて、彼らの弱いハンドにチップを吐き出させましょう。
ルースアグレッシブ、セミルースアグレッシブプレイヤーにエクスプロイトする方法
LAGプレイヤーに正面から立ち向かうというのはとても難しいことです。何故なら彼らのレンジはとても広く、プレイも予測不能なことが多いからです。彼らに反撃するというミスを犯した場合、コストもかなり高く付くでしょう。何故ならLAGはとにかくポットをふくらませ続けるので、彼らに対して1回のミスコール/レイズをすることは、スタック全部をリスクに賭けることだからです。
こういうプレイヤーがあなたの左に座っている場合、一般的なプレイを継続することはかなり難しくなります。彼らはあなたの左をプリフロップもポストフロップも混沌に陥れ、あなたのベストハンドをフォールドさせ続けるようになるでしょう。ですので、この場合にはテーブルを去るというのも懸命な選択肢です。
また、彼らの左の席が空けば、彼らに対してIPで戦えることが多いため、テーブルに戻るのもありでしょう。ノートを使って彼らのベットサイズテルを確認することはレンジを読む助けになりますし、プレイにおいては次のストリートに進む前に明確なプランを考えておくのがいいでしょう。
例えば、プリフロップでオープンする場合、LAGに3Betされたらどうするかを決めておきます。フロップ以降も、アクションをする前に、どういうリアクションをされるかを想像しておきましょう。「もしフロップがウェットボードでハンドがTPTKだった場合、ポットベットをして、レイズされたら3Betショブを返そう」というように。先にアクションを考えておくことで、プレッシャーを掛けられて判断を曲げることは減りますし、よりよい決断ができるでしょう。
LGAのアグレッションにエクスプロイトする方法としては、彼ら自らに、バリュータウンへ進ませることです。トップペア以上のハンドができた場合、歯を食いしばってコールダウンしていきましょう。LAGは大抵ピュアブラフで3発打ってくるし、そのブラフをキャッチすればチャットで暴言を吐いてくるでしょう。
彼らがゲーム外で攻撃を仕掛けてくるようになったら、ブラフをコールダウンし続けてアグレッシブティルトで自爆させましょう。
マニアック
マニアックは、例えるならステロイドで強化されたか、何杯かひっかけたLAGです。彼らはたいてい金曜の夜、パブが閉店した後に卓につきます。この「週末プレイヤー」は、まるで酔っぱらいの喧嘩のようなプレイをしてきます。おおきく振りかぶって…見当違いの方向へパンチをします。
マニアックはとても多くのハンドをメチャクチャにプレイし、運よくガットショットやトリップスをヒットさせてスタックするのでもない限りは、2,3周も打てばいなくなってしまいます。
LAGのように、彼らの主な戦術は盲目的なアグレッションです。機会があればベットやレイズをし、相手に最大のプレッシャーを掛けます。もしあなたがミドルペアを持っている場合では、いくらマニアックが7ハイでそういうプレイをしてくるとわかっていても、ポットサイズのベットをコールするのは難しいでしょう。
もしあなたが彼らのアグレッションを挫こうとフロップやターンでレイズしたとしても、彼らは大抵ハンドが何もなくともショブを返してくるでしょう。彼らがブラフトリプルバレルをコールダウンされたり、トップペアで負けたりしてスタックされると、たいていチャットウィンドウで怒り狂い、ティルトモードに陥ります。そしてそれから数ハンドは、ティルトショブをプリフロップで放ってくるでしょう。
マニアックにエクスプロイトする方法
彼らに対してポジションがあれば、アクションを観察することができるので理想的です。プリフロップでは、彼らが良いオッズを与えてくれるのでなければ、タイト目にプレイするのがいいでしょう。
というのは、彼らはポストフロップでは安くドローを引かせてくれることはないからです。下手なLAGに退治する場合と同じように、トップペア以上のハンドでコールダウンすることが、主なエクスプロイト方法となります。
彼らのプレイの最大の欠陥がブラフなのであれば、それをさせてあげましょう。メイドハンドでチェックコールをし弱さをリプリゼントし、TPTK以上のハンドがあれば、
リバーで大きなレイズをして反撃しましょう。
また、マニアックがティルトに陥り、プリフロップでオープンショブを繰り返している場合には、こちらのコールレンジは基本的にJJ+,AKにしましょう。マニアックプレイヤーが5連続でショブをしてくるような場合には、偶然でもなければ殆どの場合はこのレンジよりも弱いでしょう。
ただし、いくら弱いレンジとのコインフリップになっても、分散とは冷酷なもので、負けることもあるでしょう。マニアックプレイヤーと同卓した場合には、耐え続け、マニアックがティルトして、他のプレイヤーにスタックを全て投げ捨てて卓を去る前に、強いハンドを引き当てることが重要です。
また、マニアックに強いハンドが入らないという決まりがあるわけでもありません。面白いことに、マニアックはモンスターハンドが入った場合、逆にスロープレイすることが多いのです。
ですから、もしマニアックが毎ハンドオープンレイズしているのに、急にUTGでリンプしてきた場合などは、かなり注意すべきです。彼らのハンドはKK+の確率が高く、リンプ-リレイズを狙っている事が多いでしょう。
タイトパッシブ(nit)
わたしはnitに対しては、3つの異なったラベルを用意しています。1つでも十分だとは思いますが。PFRとVPIPの数字が近いnitは基本的にはTAGスタイルで、TAGよりさらにタイトであるというだけです。
彼らは大抵どのポジションからでも9~12%のレンジをプレイしていて、BUからでもスチールの意図がないので、EPからのオープンレイズと同じように扱う必要があります。
このような相手からは、ポストフロップで利益を出すことはかなり難しいでしょう。
7/4、5/5の様なVPIP/PFRでプレイする相手がスーパーニット(Ubernit)です。彼らは、TT+,AKのような最強クラスのハンドしかプレイしません。彼らのハンドを読むことは簡単ですが、彼らがTPTKやオーバーペアになった時にこちらがセットを持っている、というような状況でなければ、彼らからチップを引き出すことは難しいでしょう。
スーパーニットは3ストリートでバレルを打てるようなハンドでプレイすることがほとんどなので、AFの数値がかなり高くなります。あなたが相手のワンペアを倒すハンドを持っていることが「明確に」わかるような状況でない限り、彼らをフォールドさせることは難しいでしょう。
彼らはハンドをプレイすることが殆ど無いため、フロップを開いたら最後、大抵の場合ショウダウンまで行くことになるでしょう。
タイトだが11/5や10/3のようにPFRの数値が低いプレイヤーのことを、私は「ニットなセットマイナー」と呼んでいます。彼らは典型的な「ウィークタイト」プレイヤーです。
彼らはQQ+,AKのモンスターハンドでしかプリフロップでオープンレイズをせずに、スモールペアやスーテッドエースでポジションに関係なく、リンプやコールドコールをします。簡単にいえば、彼らはナッツフラッシュかセットを作ろうとしているのです。ウィークタイトな「ナッツ売り」は2NLでは明らかに利益が出るプレイですが、5NLですら勝つことはできません。
なぜなら彼らはブラフに非常に弱いし、彼らがナッツを作ったとしても、上手いプレイヤーは彼らに対してペイオフしないからです。セットマイナーが大きいベットやレイズをしてきた場合、彼らはビッグハンドを持っています。もし彼らがQT65のボードで2発打ってきたら、TPTKは大抵負けているでしょう。
ニットプレイヤーにエクスプロイトする方法
明確なエクスプロイト方法は、彼らのブラインドをスチールすることです。ニットはプリフロップで降りすぎるので、エニハンでスチールすることが可能です(この場合2.5bbオープンや2bbオープンを試してもいいでしょう)。
第2のエクスプロイト方法は、セットマインが出来る状況を除き、彼らのプリフロップレイズに対してはフォールドすることです。
皮肉なことですが、セットマイナーにエクスプロイトする最良の方法は、セットマインを返すことなのです。もしあなたが66を持っていてボードがJ63、ニットがベットをしてきた場合、彼らがJJを持っているのでなければ、彼らを容易にスタックすることができるでしょう。
ニットがリンプインしてきた場合はアイソレートレイズをして、相手のレンジをAxsとスモールペア、ミドルペアと想定しましょう。その場合、ほとんどのボードでCBを打つことができるでしょう。なぜならニットは60%以上フロップCBにフォールドするからです。
もしコールされた場合、セットのスロープレイの可能性もありますが、フラッシュドローボードであれば、ナッツドローを追っている可能性が高いので、ターンでラグが落ちれば大きくベットし、フラッシュ完成カードが落ちたらそれ以上支払わないようにしましょう。
もしニットなセットマイナーがフロップでレイズしてきた場合には、大抵セットを持っています。しかしながら、642rのような全部がローカードのボードでは、99-77を持ったニットがたまにクレイジーなプレーをしてくる場合もあります。こういう場合に私がQQ+を持っているとスタックできます。
こういうボードの場合は、相手のレンジはセットよりも、オーバーペアであることも多いです。ただ、もしニットのポストフロップでのレイズに対して、ほとんどのハンドを降りたとしても、それは大きなミスにはならない、ということは重要です。ニットはセミブラフでのレイズは好まず、たいていレイズしてきた場合にはメイドハンドを持っています。
超ニットやニットなセットマイナーに対しては、たとえKK/QQを持っていても彼らのプリフロップレイズにフラットコールすることをおすすめします。彼らのより弱いハンドをポットにとどまらせるためです。
超ニットはプリフロップ3Betを極端に恐れていて、JJのようなハンドでも降りてしまうからです。あなたはKKや、時にはAAですら罠にかけるために使っても良いかもしれません(この辺のトリッキーなプレイ、特にAAのスロープレイはポストフロップが難しくなるので、そこまでおすすめできませんが、やる場合にはオーバーペアでのオーバープレイに注意してください。)。
タイトアグレッシブ(TAG)
TAGスタイルは2NLフルリングでは最も利益になるスタイルで、PSOのコースでも、私のこのシリーズでも推奨しているものです。もしあなたが私と同卓して、あなたを紫色にラベリングしていたら、私はあなたを避けてプレイするでしょう。
ほとんどのレギュラーがそうであるABCスタイルには大きな欠点がありません。適切なスターティングハンドとバリューベットを基本にしたものです。あなたがTAGスタイルであれば、相手のTAGもこちらのレンジを適切に読んできます。
もし相手があなたと同じようなスタッツで、例えばMPからオープンしてきたなら、「うん、僕ならMPからはXXというハンドレンジでプレイするから、このスポットでYYというハンドは出てこないだろう」というように読むことができるでしょう。
TAGが「クリエイティブ」なポストフロップアクションをすることはめったにありません。彼らがフロップでレイズしたら、それに適したドローか、または2ペア+のメイドハンドでバリューレイズしているのでしょう。ABCプレイをするTAGが2ストリートで打ってきたなら、TPTK+か、コンボドローを持っている可能性が高いでしょう。
TAGプレイヤーにエクスプロイトする方法
私は通常、レギュラーを避けてプレイしています。だから、同卓を避けられる状況であれば、基本的に紫色のラベルと同卓することはありません。自分と同じようなレベルで、同じようなレンジでプレイする相手からはあまり利益を引き出せないからです。
レギュラー同士で大きいポットになった場合はどちらかがクーラーを食らう状況ですし、それは長期的に見た場合、レーキという形でポーカーサイトの利益になるだけです。
2NLの段階では、TAGにブラフが効きそうでも、必ずしも「戦争」に突入する必要はありません。
TAGにエクスプロイトする一つの方法は、フロートをすることです。フロートとは、フロップでコールし、ターンでポットをスチールしに行く戦術のことです。
私も2NLフルリンクにおいてのCB戦術では、「一発打って諦める(one-and-done)」を推奨していますが、TAGがフロップCBの後、ターンでチェックした場合、たいていはミスした2オーバーカードでギブアップしていることを示します。だからIPならここで打てばポットを取ることができます。
私も2NLでは何度もフロートされました。これは相手がフロートというプレイを意識的にやっているかどうかはあまり問題ではありません。相手にとって、何かのペアでCBにコールし、ターンではチェックで回ってきたのでベットをする、と言うのは自然な形です。
私はターンでチェックフォールドすることが多いので、エニハンでフロートされることは私に対しては効果的なプレイでしょう。相手のスタッツがたまっているなら、「turn CB%」の数値に注意しましょう。ここが私のように40%以下の場合、フロートを狙いやすい相手です。
TAGの中には2発めも多く打つ相手もいて、こういう相手に対しては、2発目を予測して、フロップでマージナルハンドはフォールドしましょう。
ショートスタッカー(SS)
ショートスタッカー(50bb以下の持ち込みプレイヤー)には、私は注意を喚起する色のラベルをつけることが好きです。これは、スモールペアやスーテッドコネクタなどの投機的なハンドで戦うな、ということのリマインダとなっています。
多くの2NLプレイヤー(特にドイツ人と旧ソビエト諸国)は、ミニマムバイインの40bbで卓に入ってきます。そしてどこかのポーカーサイトで推奨されているショートスタック戦術に基づいてプレイします。
タイトアグレッシブなショートスタッカープレイヤーは、たいてい多面打ちでとても素直なラインでプレイします。彼らはどの状況でもJJ+,AKで機械的に3Betし、フロップでは必ずCBを打ち、ターンで何かしらがヒットしていればスタックを全部突っ込みます。
基本的に、QQ+という彼らのAKを破れるハンドでプリフロオールインになる以外、彼らから引き出せるお金はありません。もし卓に3人以上のショートスタッカーがいた場合、超フィッシュが山のようにスタックを持って私の右でプレイしていない限りは、テーブルを去ります。なぜなら、有効スタックが40bb以下である場合、我々は「ドローハンド」をプレイすることができなくなるからです。
また、(明確な戦略に基づいていない)あるプレイヤーが40bbで卓に入ってきて、A7sや44でスタックを突っ込むようなひどいプレイをしているような場合は、彼らは「寄付者」となるでしょう。しかし不運なことに、彼らは40bb以上は支払ってくれないのです!
下手でルースなショートスタッカーは、予算に制約のあるレクリエーショナルプレイヤーかもしれません。そのような人はプレーできる時間いっぱいまでスタックが持つかどうかだけを考えているだけなので、そういうプレイヤーが手持ち6bbになってもそのままプレイしているのをよく目にするのです。
彼らとオールインまでいってAAが出てきても、6bbの利益しかだせないことには笑ってしまうかもしれません。こういうプレイヤーに関しては同卓していても気になりません。ATsやKJsのようなハンドでトップペアを作れば彼らからバリューが取れますが、こういう相手よりは、100bb持ちで35/4のような相手とプレイしたいものです。
このような相手には55-22や76sなどはマルチウェイにでもならなければ、殆どバリューがありません。
ショートスタッカーにエクスプロイトする方法
ショートスタッカーがいるポットでは、スモールペアやスーテッドコネクタをプレイしないようにしましょう。インプライドオッズがないからです。
「トップペア系」のハンドをプレイし、ヒットした場合にはフロップかターンでコミットさせましょう。プリフロップで3Betを受けたら、相手がEP/EPのときがQQ+/AKで、相手がLPやブラインドの時はJJ+/AQsでオールインしましょう。
ショートスタッカー相手に最大バリューを取るためには、オールインに持ち込まなければいけません。そして分散を覚悟しなければなりません。また、タイトなショートスタッカーからは多くブラインドをスチールできますが、ルースなショートスタッカーは多くコールしてくるので注意しましょう。
次回予告
次回の記事は、シートセレクションに関する短い記事になります。
良さそうなテーブルで空席が2,3あった場合や、テーブルの状況が悪くなってしまった場合に、どこで見切りをつけるかなどについて書きます。そしてその後の回では、ポストフロップや、特にCBについて焦点をあてた記事を書きます。コメントや提案などがあればフォーラムの私のブログのスレッドに書いてくれると嬉しいです。
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元記事 The ABC of 2NL, part 11: Categorizing, Colour-coding, and Exploiting your Opponents
https://www.pokerschoolonline.com/blogs/ArtySmokesPS/the-abc-of-2nl-part-11-categorizing-colour-coding-and-exploiting-your-opponents
Cash Advances, Vol. 2: Checking to Improve Relative Position
Cash Advances, Vol. 2:確認チェックして擬似的にIPになる
ハンド
NLHE$1/$2の私がいつも遊んでいる卓で、エフェクティブスタックは約150bb。
ボタンがストラドルで2.5bb入れている(※訳注 ボタンストラドルは、アクションがSBからになるようです)。私はSBからQsQcで10BBオープン。BBがコールし、MP,BUもコールし、40bbポットになった。
フロップ(40bb) Td8d6h
フロップは私のレンジの大部分ではミスしている。そして3人に対してOOPだ。これはCBを打つにはあまりいいスポットではない。チェックして情報を得るほうがいいだろう。他の相手のアクションを見てから考えよう。
私はチェックした。BBが12.5bbのベットをし、MP,BUともにコールした。
このウェットなフロップで、BBはたった1/3ポットベットを3人に対して打った。これはかなりマージナルなハンドに思える。MPとBUも小さいベットにジャストコールしただけ。これもやはりマージナルであることを表しているように思える。
強いハンドやドローがあればこのようにはプレイしないだろう。全員マージナルなペアかドローで、ポットを小さく保ちたいのだろう。ここはパーティーを終わらせるタイミングだな。
私は50bbへとレイズした。BBとMPは即フォールドし、BUは何事かを喋りながら長考し、最終的にはTxを見せてフォールドした。本当かどうかわからないが、MPはAT、BBはKKを持っていた、と話していた。
The Advance
去年であれば、ハンドをプロテクトしようとフロップで大きくCBを打っていたでしょう。しかしこのアプローチにはいくつかの問題点があります。
第1に、このボードでは強いドローからハンドをプロテクトすることはできないということです。たとえポットベットを打ったとしても、強いコンボドローを持っている相手がいれば、最低でもコールはするでしょう。ショブされることも十分に考えられるし、それに対してはQQはわずかに勝っているか負けているか、程度のエクイティです。
第2に、もしマージナルハンドの全てを大きくベットしてプロテクトするなら、私のベットレンジは弱くなりすぎて、レンジをプロテクトするような強いハンドの割合がとても少なくなってしまいます。こうなると上手いプレイヤーには完璧に読まれてしまうでしょう。私が大きくベットしたら、私のレンジはオーバーペアヘビーで、チェックした場合、たいてい何も持っていないでしょう。
ここではチェックが明確に良い選択肢で、それはチェックによりこれらのレンジが抱える問題を避け、ポジション関係での不利も補えるからです。だからここで、「情報を得るために」チェックする、と言ったのです。
プリフロップレイザーになれば、たいてい自分までチェックで回ってきますが、マルチウェイでは私はあまりウェットフロップのOOPでCBは打ちたくありません。チェックして難しい判断を左のプレイヤーに投げてしまい、擬似的なIPとして動きます。
これはつまり、私が最悪のポジション(SB)だったとしても、判断をする前に相手のアクションが確認できるということです。一度このようなハンドでチェックすれば、BBはチェックして私に最初のアクションを強制させることも難しくなるでしょう。もう彼は熱々のポテトを持たされてしまっているようなものです。
BBが大きくベットをした場合は、私はジャストコールするか、フォールドすら視野に入れます。BBがベットしてMPやBUがレイズしたら、私はフォールドするでしょう。
チェックアラウンドで回ったのなら、他のプレイヤーが弱みを見せているので、ターンカードによりますがディレイCBを打ちます。今回は結果的に、全員がベットサイズ的に弱みを見せたことにより、私がCBを打つより低いリスクで大きなポットを取れるような情報を得ることができました。
レッスン
マルチウェイのウェットボードでCBによりハンドをプロテクトすることは、特に自分がOOPの場合、良くないプレイであることが多い。チェックによりポジションの不利を緩和し、得た情報により再評価しましょう。特にベットサイズテルには注意し、相手の弱みを攻撃することを恐れてはなりません。
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